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喫茶と散歩『きっさんぽ』Vol.1 心を奪った初恋モーニング

告白します。

「私は喫茶店に恋をしています。」

20歳で東京に越してきて喫茶と散歩にドハマりしてしまい早4年。
今までキラキラインスタグラムの世界で投稿していましたが
いつもキャプションが長ったらしくなった割に残る不完全燃焼感。
やっぱり自分が大切にしている言葉でもしっかり綴りたいと思い
こちらで勝手に不定期連載始めます。

題して『きっさんぽ』 

『深く面白く街を歩く』をモットーに
出会った喫茶と歩いた街の魅力をお伝え出来たらなと思います。


【プロローグ ~私と喫茶~】

2023年10月、金木犀がようやく咲き
はじめた頃
東京都杉並区高円寺に越してきました。


和田堀公園の金木犀

高円寺に越してきた理由、それは

「喫茶店が多い気がするから」

東京に越してきて最初は府中に住でおりました。
仕事の傍ら休日は朝から晩まで喫茶。
多い日は1日5件ハシゴしたことも。

めぐっていく中で、杉並区は喫茶や落ち着けるカフェが多いと思い、
「いつか住むなら杉並区」と決め、
紆余曲折ありながらも、長くとどまる地をようやく高円寺に置くことができました。

最初は阿佐ヶ谷だったのですが、タッチの差で物件が埋まってしまい
第二希望であった高円寺に来たという訳です。
今では高円寺でよかったと思っています。
(きっと阿佐ヶ谷でも同じことを思っていたでしょう)

1.ある喫茶との出会い

序章が少し長くなりましたが
私は俗にいう朝型人間

朝6時か7時には起きて近所を散歩するような稀有な若者です。

「住んでないと朝の高円寺なんて歩けないだろう」

と思い、散歩していた時の事、ある喫茶店に出会ってしまったのです。

そのお店の名は『珈琲あろうむ』さん


緑に囲まれた珈琲あろうむさん。ありがたいことに
写真をメニュー表に使っていただきました。

朝7時からやってるあろうむさんは
高円寺駅南口から徒歩約5分、
南中央通りを一本中に入った住宅街の角にあります。
青々とした緑に覆われたお店です。

葉っぱにしずくをのせた元気な草花の中に置かれた猫型の看板には
OPENの文字と、手書きの今日のおすすめが書かれています。

どうやらこの日はトマトチーズトースト


2.優しさ溢れる時間と空間

暖かな光がもれだす木の扉を開けると、「カランカラン」という音と共に

「「おはようございます」」

とマスターとママの声。

あろうむさんが好きな理由の一つがこれで、このお店は
入店時には「いらっしゃいませ」ではなく「おはようございます」
退店時には「ありがとうございました」じゃなく「いってらっしゃい」

まるで実家や距離の近い民宿にいるような、温かい言葉をかけてくれます。

注文をしているとマスターから小さなお菓子の差し入れが。

あろうむ流お通し的なお菓子、この日はチョコ



来店してくださったお客さん全員に配っているようで
心の中で『やさしさの配給』と呼んでいます。

朝陽が優しく差し込む店内は
珈琲とたばこの少し苦みの混じったレトロな香り。昼間はカメラを持った若者が地方からもやってくるとのこと。

カウンターに並ぶ焙煎された珈琲豆


カウンターには焙煎されたコーヒー豆がずらり。豆の販売も行っています。

ふかふか座り心地がよさそうなソファ席。
程よく朝陽が入る窓際の席。
窓辺にはステンドグラスなどの可愛いインテリアが。

ソファ席と絵の展示
窓際の咳とステンドグラスのインテリア

温かみのある白壁には月替わりで、絵や創作物の展示がされています。
マスター曰く「3年先まで予約で埋まってる」とのこと。

注文を待つ間にこれらを眺めるのも楽しみの一つです。


3.ハンドドリップ珈琲と優しさ満点モーニング


モーニングメニュー


モーニングは3種類。7:00~11:30までです。
トースト・サラダ・ゆでたまごがついてお財布にも優しい650円。
ドリンクは珈琲か紅茶から選べます。

単品ドリンクは400円から。種類も豊富です。

頼んだのは珈琲(ブレンド)とジャムトーストセット。

初恋のモーニング


こちらが私が恋したモーニング。
喫茶店はかなり巡ってきましたが、
はじめてモーニングで恋に落ちた音がしました。いわば初恋です。

ハンドドリップで淹れられたブレンドは苦みと深みをしっかり感じる味わい。朝のふわふわした気分をシャキッとしてくれる一杯です。

ちなみにアイスコーヒーはミニジョッキで出てきます。

飲み応え抜群。夏に特に嬉しいアイスコーヒー


厚切りパンも、もりもりサラダも、優しさと温かさを感じます。

日替わりサラダ

サラダの内容は日替わりで
本日は大根、人参、さつまいも、ナス、きゅうり、トマト、ブロッコリー、もやし、キャベツ、レタスと9種類。

野菜ジュースにも遅れを取らないんじゃないかとさえ思わせてくれますね。

他にも、お豆腐、ちくわ、かぼちゃ、パプリカ、ヤングコーンなどが入っている日もありました。


4.楽しみ方は無限大

サラダは日替わり、ジャムは別添え、ゆでたまごさてどこからどう食べすすめるか、私は最初迷いました。

まずはバターがたっぷり塗られた厚さ1.5センチはあろうかという厚切りトースト。
4等分にされて出てきます。

厚切りトースト、ジャムは別添え

見た目からおいしい。

最初はジャムを付けずに焼きたてを一切れパクっと。

さっくり、ふかふかのパンは
噛むたびあふれるバターと小麦の香りに幸せいっぱい。

おいしすぎてどこのパンかマスターに思わず聞くと
「毎日大塚から配達してもらってるこだわりのパンだよ」と。


お店を調べると一般販売はないみたい、残念。
パンはおいしすぎて後日特別に
パン単体のテイクアウトをさせてもらいました。

嬉しい厚切り、パン、バターシミシミ部分、ジャムのコントラストが美しい

続いてイチゴジャムをつけて。
トースト、バター、ジャムの甘さと酸味が混然一体で最高です。

ここで途中、サラダを。
ドレッシングは、フレンチ、和風、ごまの3種からお好きなものをかけられます。

サラダの具により私は変えますが、フレンチの登場率が高め。

ゆでたまごは半分はシンプルに塩で食べたら
残りをサラダに加えて、ほぐし、ドレッシングと野菜と和えて食べると、多段階に渡って楽しめるので、個人的にはおすすめです。


5.朝から優しい喫茶時間

客層は親子連れから、カップル、近所に住む青年、ご夫婦など老若男女と様々。

私も朝からカメラを持って散歩の途中で立ち寄った時
「フィルムカメラ懐かしいね、撮ってあげるよ」と
窓際で座る私をマスターが撮ってくれました。


マスターがとってくれたクリスマスの私

マスターは20代の常連さんとポケモンスリープの話題で盛り上がったり近所に住むご夫婦がそろって来店したときは朝の時間を一緒に楽んだり。

年の差なんて関係なしです。

学校への登校中、お母さんとあろうむに立ち寄る小学生。
あろうむのママが
「今日もメダカにごはんあげてあげてね」
とお店の水瓶の中にいるメダカにエサをあげるやり取りもほほえましいです。

私の隣にいた年の離れた男女の常連さんはこのあと公園でけん玉をするとのこと。 


こういうとてもフリーダムなところに高円寺らしさを感じます。

住宅街の一角にある珈琲あろうむさんは
早朝から開店することで、朝から各々好きな時間を過ごせる
憩いの場所になっているように思えます。

私もその一人となり最近は2週間に1回は訪れ
喫茶時間を楽しんでいます。

たまにお話をしたり、読書をしたり、
一日の予定を珈琲を飲みながら「どうしようかな~」と考えたり

皆さんは喫茶時間どんな過ごし方をしていますか。

街角の古き良き、やさしい喫茶店、珈琲あろうむさん
よろしければ行ってみてください。





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