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【エッセイ】リーディングに魅せられて

こんばんは、こんにちは。長尾早苗です。
昨日は外回りの仕事が多く、コーヒーを飲み過ぎました!
ははは、反省。
今回はそんな深夜の時を使って、ゆっくりと「ポエトリーリーディング」についてお話ししようかと思います。

リーディング漬けの日々

4月~5月末まで、わりと毎週どこかでリーディングをしていました。
今思えば、20代最後のいい思い出だったかなと。
わたし自身は小説の朗読サークルに所属していたこともあり、ステージでみなさんの前に立つことは慣れていたはずなんですが……。やっぱり、それから流行り病の時代になってしまうと、お客様の前でリーディングをすることに少し抵抗もあったりしたんです。
それでも最初に千葉に行って朗読をしてみて、朗読詩人のみなさまに会うことで自分を保てているような気がしました。
千葉・渋谷・上野・前橋、それからZoom。色々なオープンマイクやスラムに出ていましたね。
自作詩を「読む」ことについて、改めて考え直してみたいと思ったのが最初だった気がします。

きっかけは何から

きっかけは、平川綾真智さんの『h-moll』(思潮社)という詩集でした。
わたし自身は2020年頃から平川さんが「イケボ」を生かして活動されていることを知らず、今年に入ってから、和合亮一さんとikomaさんとで音声配信しているツイッタースペース番組「礫の楽音」で衝撃が走ったんですね。
それと、スラムの主催もされている三木悠莉さんのリーディングを通して、YouTubeで勉強していました。演劇をしている方たち、歌手や「声」の世界にいる方たちの表現について、色々考えるところがあって、実際に体感してみよう! と思ったわけなんです。

はじめてのスラム

来年初めののポエトリーリーディングワールドカップは道山れいんさんが日本代表としてフランスに行くというニュースを聞いた時に、おお! と思いました。道山さんは渋谷のラジオ内の「渋谷で読書会」(パーソナリティは赤坂の書店・双子のライオン堂の店主の竹田信弥さん)で、去年のクリスマスにお声を聴いて、前橋ポエフェスでお会いしたんですよね。
わたし自身は新刊『フレア』(七月堂)の準備があり、やっぱり「他の人になって書く」という自分自身の新しいスタイルの書き方に「怖さ」を持っていました。「いま・ここ・わたし」ではない地点を書くということがどれだけ怖いことなのか、わかったんです。
スラムにはそんな怖さからの逃避というか、ここでだったら自分の詩を「わたし」として表現できるかなと思ったから出場したわけなんですよね。
そして、最初に参加したのが「2022スターティングスラム」という渋谷と名古屋をつないだスラムでした。よい意味でのカルチャーショックがとても大きくて、まあ最初にしてはとってもハードルの高い(笑)大会に出てしまったんですけれど、とても楽しかったです。
それからあれよあれよと新刊の準備が本格化して、スラムにも出られませんでした。(ゴメンナサイ!)

リーディングに魅せられて

今、わたしはリーディング用書下ろしの詩がもう200編以上たまっておりまして、それを録音してYouTubeにアップしています。
リーディングの世界はとても刺激的で、彼ら彼女たちのパフォーマンスも含めて音楽に近いものがあると思っていました。
どの詩人も自分の詩の朗読方法については自分なりのスタイルを持っていますし、避けて通れない道なのかもしれないなと思っています。
リーディングシーズンが終わって、新刊発売日も落ち着いて、秋には昔から憧れていた先輩詩人たちと飲む(!!)といった機会があって、その中で彼ら彼女たちがどんな「声」の使いかたを表現として使っているのかについても、とても勉強になっていました。
もちろん若手のインカレポエトリの子たちもそうだけど、十人十色の朗読があるんですよね。その場によって雰囲気も全然違うので、ストックしておいた詩をいくつか持っていなくちゃいけない。ライブだなあと思いながら読んでいました。

それをまとめてみたくて作ったのが『水脈の呼び声』というZINE詩集です。リーディングしてきた詩を中心に作りました。
現在わたしにメッセージくださればご依頼承りますが、もちろん春の文学フリマ東京でも売り出しますよ~!
来年は新しい活動も増えて、個人出店の品ぞろえがとても充実しそう!
楽しみです。
さあさ、その前に体をきちんと休めて、月曜日に備えなくちゃ、ですね。
それでは今週もがんばっていきましょう!!

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