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野村喜和夫『スペクタクル――あるいは生という小さな毬』を読んで

すごく刺激的な詩集でした!

視覚的であるにもかかわらず、リズムが面白くて、意味が分からなくても口に出して声にしてみると面白くて、舌が喜んでしまう。

詩を読むということはその人のリズムに触れるということなんだな、と体感的に思いました。

フォントを大きくしたり小さくしたり、幾層にも話者のレイヤーが重なっていて、重層的な読みができたり、改行するところを意図的に変えていたり……

意味など分からなくてよいから、とよく詩人たちからは言われます。ナンセンスにセンス(意味)を求めるな、ということですね。

抒情的な情景を描いているにも関わらず、そこには声にして身体化したい言葉がある。それが詩の面白さなんだと思います。対になっているもう一つの「スペクタクル」も読んでみます。

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