【書評】仕事選びのアートとサイエンス/山口周
こんばんわ。ねこまるです。
初めての書評書いてみます(☆☆)
本の要約・まとめではなく、自身で気になった言葉、文章などを書いていきます。学生の頃はまったく本は読まなかったですが、社会人になってから本での気づき、好奇心、追体験の面白さを知り、継続して読書はしているが、最近は読みっぱなしが多かったので、気づきの1つでも明日からのアクションに繋がればとの思いで書いていこうと思います。
本書を読むキッカケ
・自身が初めての転職というリアルに対峙している
・仕事、適職についてはずっと考えているテーマである
・純粋に山口周さんファンである(他書籍もほとんど読んでいる)
山口周さんの本は本当に気づきが多く、またかなりメモしてしまったので、あまり多くなりすぎないように。
未来予測は当たらない
典型例がコンサルティング会社が行っている「未来予測」。例えば1982年当時全米最大の電話会社AT&Tからマッキンゼーへ2000年の時点の携帯電話市場規模の調査依頼に対し、90万台との回答。実際には1億台を優に突破していた。というほど一流リサーチ会社の予測でも外れる。
未来は誰も分からない。この転職が絶対成功!失敗!ということは本来的には後からしか誰も分からないという示唆。「2025年はこうなる!」や「●●の未来」などの記事は好奇心そそられるが実際あとからあまり検証されることはなく実は結構外れていることが多く(リーマンショックの直前に少しでも金融危機を予測していたシンクタンクはない)、大手企業や著名人の記事だとすぐ信じてしまう傾向がありますね。
リスク回避性向が強い日本
リスク回避傾向が強い日本だからこそ、積極的にリスクをとりにいく期待効果は大きい。「必要に迫られた際に大胆で不敵であることは、思慮に富むのと同意である」マキャベリ(フィレンツェ史)
これはなんとなく感覚として分かる。日本では逆張りがやはりチャンス!と分かっていても行動できないのが人間(日本人)だとつくづく思います。出る杭は打たれるけど、出過ぎた杭は誰も打たない。
終身雇用は日本古来のものではない
ボストンコンサルティンググループの初代日本代表のジェームズ・C・アグベレンが1958年に出版した「日本の経営」で初めて使われた新語であり、ごく最近アメリカ人によって作られた言葉であり日本古来のものではない。
まあアメリカ人に言われた言葉というより、終身雇用のシステムは高度経済成長期に適したシステムだったのかなと。発想などより経験が重宝される時代なので長くいた人が貢献できる時代であったと。1つ思い出しました。住宅ローンは、会社を辞めさせないための国策という話し。もうこれらは時代に合っていないけど(自分も当たり前のようにローン組んだではないか!)
行動の必要性
ある職業が求めるスキルやコンピテンシーについて外から理解するのは非常に難しい。能力というのは結局のところ実際にその仕事について試行錯誤を経ないと分からない。「人生をみつけるためには、人生を浪費しなければならない」アン・モロー・リンドバーグ
IT業界での「ウォーターフォール」から「アジャイル」への流れと同じ文脈。
プランド・ハプスタンス・セオリー
スタンフォード大学のジョン・クランボルツが実証研究をもとに成功者のキャリアの8割は偶然によって形成されていることを明らかにした。キャリアの転機につながるような縁は親戚や友人等の親しい間柄ではなく、むしろそれほど親しくない関係の人からもたらされることが多い。
これは、キャリア界隈?では有名ですね。冒頭の未来予測が意味を成さないこととも一致。でも偶然なら何しても無駄という話しではなく、チャンスは準備していた人にだけやってくるので、思いがけずやってきた機会を活かせるように日々正しい努力をしておくことが必要ですね。アンテナがないとそのチャンスが到来していたことにすら気づかない。
ストックを構築するための読書
ある分野の書籍を一時期まとめて読むことにより一冊一冊の本の内容が相互に関連し始め、より強固に頭に定着するようになる。「食欲がないのに食べることが健康に悪いのと同じように、欲望を伴わないのに本を読むのは頭脳を損ない、記憶にも残らない」レオナルド・ダヴィンチ
買った本はつまらなくても読まないと、という貧乏根性があるので時間を大切にします。
転職における「攻め」と「逃げ」
転職には、攻め(自分のやりたいこと、よりなりたい自分へ近づくための転職)と、逃げ(自分にとって望ましくない、耐え難い状況から脱するための転職)の2パターンがある。
初めての転職なので意識してしまいます。「逃げ」は悪いことではない。ただしどうしても辞めたいと思っても「半年待てないか?」を考えてみる。(実際にまずい状態になると視野が狭くなるので客観的に見れるように意識する)人間万事塞翁が馬ではないが、良いことも悪いことも長期的には平均に回帰するので一時的な不調で転職の失敗を決めつけていないか再考する。イギリス軍人の言葉で外交の要諦は「宙ぶらりんの状態に耐える」とある。膠着状態で我慢できずに急いで結論を出すとろくなことはない。
あ・・・ちょっと長くなってしまったが、また定期的にことあるタイミングで読み直してみたい本です。
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