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私的ゲーム史4(1)PCエンジン

エキサイティングホビーマシン  まだゲームセンターが不良の溜まり場としての域を脱していなかった頃、僕がアーケードゲームの動向をその目で見ることはあまりなかった。そんな浅い知識の中、兄が購読していたベーマガから伝え見るアーケードゲームのグラフィックスは異次元の美麗さで、ファミコンやPC-8801mkⅡでは到底太刀打ちなど出来るはずもなく、それを家庭に持ち込むことなど夢のまた夢すぎて想像すらしていなかった。しかし、それを可能にしたのがPCエンジンだった。もちろん実際には、アーケ

    • VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2023

      『VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2023』nekomantleが担当する12月24日は、みんな大好きおきゅたんbotさんを題材とした二次創作コマンド選択式アドベンチャーゲーム、「8ビットレトロスタイルアドベンチャー はいはーい おきゅたんbotだよ-すきま色のデイドリーム-」の発表です! 全国1億2千万人のおきゅみんの皆さま、ホント~に長らくお待たせしました。ついにこのゲームを公開を迎えることが出来ました(わー!ドンドン!パフッ

      • 私的ゲーム史3 ファミコン

        実は紆余曲折あったファミコン 僕はファミコンを発売日当日に購入した訳ではないし、そもそもその存在すら認識していなかった。僕がゲームに興味がなかった訳ではない。当時は大抵の人が同じような状況だった。 ファミコンの発売は1983年7月15日。それまでの玩具業界でゲーム機のトップシェアを獲得していたのは恐らくはエポック社のカセットビジョンだった。しかしその販売台数は40万台強と、その後の1000万台クラスの売り上げを誇ったゲーム機からすれば雀の涙でしかない。この頃のゲーム機とい

        • 私的ゲーム史2 PC-8801mkⅡFR

           僕がファミコンを買ってもらったのが先か、兄がパソコンを買ってもらったのが先かはだいぶ記憶に怪しいところで、単純に発売日順であればファミコン→パソコンな訳だが、当時の僕はソフトや本体よりも先に、伝説のベストセラー書籍、スーパーマリオブラザーズ完全攻略本(出版:徳間書店、1985年10月31日発売)を手にゲーム購入の日を夢見ていた状態だったことだけはよく覚えている。本の発売日など知る由もない当時、その発売から誕生日の11月7日までの短い間に攻略本の存在を知って購入し、更にファミ

        私的ゲーム史4(1)PCエンジン

          私的ゲーム史1 ぴゅう太Jr

           僕が初めて買ってもらった家庭用ゲーム機はトミー(現在のタカラトミー)の「ぴゅう太Jr」。1983年末(誕生日かクリスマス)の頃のことだったと思う。1983年といえば7月には任天堂のファミリーコンピュータも発売したゲーム機発売ラッシュの時期。どうしてファミコンを買わなかったのかと思う人もいるかもしれないが、当時はまだゲーム機に対する世の中の認識は単なる電子玩具の一つに過ぎず、ファミコンも有象無象の一つでしかなかった。情報などは無いにも等しかった。そもそも僕が本当に欲しかったの

          私的ゲーム史1 ぴゅう太Jr

          おきゅたんグッズを振り返る

           VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2022 ということで、本題が間に合わなかった時用の予備です。(^_^;)  なかなか全部を揃えることはできないんですが、そろそろ古参なファンの立ち位置にはいるのかなという身なので、それなりには手元にグッズがある状態になってきました。今回はこれまで入手してきたグッズの写真を添えつつ、当時を振り返ってみたいと思います。なお紹介順序はランダムです。  Twitterの8000フォロワー記念で行なわれ

          おきゅたんグッズを振り返る

          VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2022

          『VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2022』19日目は昨年発表させて頂いたおきゅたんを題材とした二次創作コマンド選択式アドベンチャーゲーム「はいはーい おきゅたんbotだよ」の進捗報告です。 といっても、まずは謝罪しないといけませんね。期待してくださっていた皆様には大変申し訳ありません。当初「挫折しなければ ”2022年発売” 」と発表していた本作ですが、挫折こそしていないものの、年内発売は絶望的、発売の予定日もまだ発表できそうに

          VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2022

          VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2021

           『VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2021』20日目はおきゅたんのレトロゲームポスター風イラストを描いてみました。  大きなおきゅたんのイラストは1980~90年代のセル画を意識して、濃淡のハッキリした影色に、大胆な光源を気にしない髪のハイライト、メリハリのある頬から顎にかけての輪郭線と影塗りなどの工夫を入れてみました。  ただし目だけは、昔ながらの大きな瞳孔やハイライトとしながらも、当時にはないグラデーションを活用したリッチな

          VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2021

          ファミコンを振り返る – ゼビウス

          今回の話題はゼビウスです。例によってファミコンを振り返ると言いつつ、ファミコン以前のお話が多くなっています。 ▼ファミコン版ゼビウス テレビCM 1983年、アーケードで稼働を開始した「ゼビウス」は、空中の敵をザッパーで撃ち落とし、地上の敵をブラスターで破壊するという二つの攻撃方法を有する斬新なシステムと、美しいグラフィックで彩られた背景やメタリックな質感のリアルなキャラクタ、そして何よりもゲーム内では語られない設定や物語に裏打ちされた世界観に、当時のゲーム少年たちによっ

          ファミコンを振り返る – ゼビウス

          ファミコンを振り返る – 光線銃

          光線銃シリーズ ▼光線銃シリーズ3作品テレビCM ▼ファミコン版ワイルドガンマン ▼ファミコン版ダックハント ▼ファミコン版ホ-ガンズアレイ 任天堂がエレクトロニクス玩具や遊戯施設で培った技術をファミコン向けに応用したいわゆるガンコントローラとそのゲームシリーズ。光線銃対応ソフトは後年サードパーティからも出ているが、任天堂から発売されたのは「ワイルドガンマン」「ダックハント」「ホーガンズアレイ」の3作品。光線銃のセットには専用のホルスターも付属していた。 ▼ファミコ

          ファミコンを振り返る – 光線銃

          ファミコンを振り返る – ドンキーコング

          今回からは年代順にゲームソフトにスポットを当てて振り返ります。 ドンキーコング ▼ファミコン版ドンキーコング 本体同時発売、つまりローンチタイトルとして販売された任天堂のドンキーコングは、同社アーケードゲームであるドンキーコングの移植作品で、主人公のマリオを操作してドンキーコングにさらわれたレディを救い出すのが目的のアクションゲームです。なお、アーケード版は宮本茂氏がディレクターとして開発に関わっていますが、ファミコン版への移植は別のチームによって行われました。 ▼ファ

          ファミコンを振り返る – ドンキーコング

          ファミコンを振り返る – ファミコン黎明期

          今回はファミコンの機能について深堀していきます。 家庭用ゲーム機市場への参入 当時、日本の家庭用ゲーム機市場は既にシェア争いが始まっており、エポック社のカセットビジョンなどが一定の成功を収めていました。一方でゲーム&ウォッチのヒットにより一大ブームを築いていた任天堂でしたが、カートリッジ交換型のゲーム機はノウハウがなく、参入は時期尚早といった及び腰の雰囲気が任天堂社内でも少なからずあったといいます。しかし、好調の只中にあってもゲーム&ウォッチの先が見えたと判断していた社長の

          ファミコンを振り返る – ファミコン黎明期

          ファミコンを振り返る – 家庭用ゲーム機創世記

          この記事では、ファミコン開発に至るまでの軌跡を、ポイントとなる過去の遺産に注目しながら追っていきます。なお今回の記事ではファミコン自体の紹介はありません。 世界初の家庭用ゲーム機 – ODYSSEY 世界初の家庭用ゲーム機は1972年発売、米国 MAGNAVOX(マグナボックス)社の「ODYSSEY(オデッセィ)」です。 ODYSSEYにはグラフィック性能と呼べるだけの大層なモノはなく、およそ光源としての白い矩形が描けるだけです。その代わりオーバレイと呼ばれるイラストが描か

          ファミコンを振り返る – 家庭用ゲーム機創世記

          VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2020

          『VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2020』第17日目、2020年12月17日(木)の担当は nekomantle です。 昨年は『PC-9801 恋愛シミュレーション風 おきゅたんbot』 と題して、レトロPCであるPC-9801風に640x400ドット16色でおきゅたんを描きました。 今年は『PCエンジン風  横スクロールシューティング Angel in Virtual Wonderland 試作版』です。NEC-HE の8

          VRすきまガールズ! / おきゅたんbot Advent Calendar 2020

          Virtual Audio Cable を導入して、マイク音声とBGMの同期ズレを微調整する

          ◆ はじめに ■ おさらい 大抵のソーシャルVRアプリではBGMとマイク音声の同期が正確でないため、みんなで気軽にカラオケを楽しむということはできませんでした。そこで VoiceMeeter Banana というソフトウェアを利用して「アバターからマイク音声とBGMを同時に出力することで同期のズレを防ぐ方法」を解説したのが前回の記事でした。 ■ 前回記事の問題 下の動画は、筆者が前回の記事の仕組みを使ってカラオケに参加した様子です。どうでしょうか、結構イケてるでしょ?イ

          Virtual Audio Cable を導入して、マイク音声とBGMの同期ズレを微調整する

          アバターから マイク音声とBGMを同時に出力する(VoiceMeeter Banana でカラオケする)方法

          ◆ はじめにみんなが少しでも気軽に VR 空間でのカラオケなどを楽しむことができたらと思い、なるべく簡単に環境を実現できるよう、今回の記事を書くことにしました。これだけあれば完璧...とまでは言いませんが、少なくともみんなでカラオケ楽しむには十分な基礎が作れます(ソフトウェアやハードウェアを追加することで使い方を発展させていくこともおそらく可能です)。 ◆ 準備  追加機材などは必要ありません。追加するのは無料アプリ1本だけです。 ■ ハードウェア  ・PC(Window

          アバターから マイク音声とBGMを同時に出力する(VoiceMeeter Banana でカラオケする)方法