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演劇雑談『CHICAGO』

アメリカ・カンパニー来日公演『CHICAGO』が再演されるそうですね。ロキシー・ハートを演じるのは、もちろん米倉涼子さん。前回2019年の公演では用意された4万5千枚以上のチケットが早々に完売したということなので、今回も争奪戦が激しいと思われます。前回の大阪公演で中々の良席を当てた私は、もう鼻高々です。生涯の運を使ったかもしれないけど、まあいいや! といったところです。しかし今回は大阪公演は予定されてないようですね。しょんぼり。

鑑賞後に浮かれまくって記念撮影。ボッチなので居合わせた方に撮影をお願いしました。
皆様の善意にすがりついて生きております。

ロキシー・ハートはいい女。いきなり愛人を撃ち殺して、反省も何もないまま、彼女はダークヒロインとして脚光を浴びます。先輩スターのヴェルマと嫉妬合戦を繰り広げ、スポット・ライトを奪い合うさまは正常な倫理観を持っていては受け付けない醜態かも知れません。しかしミュージカル好きなんて人種は、非日常を求めているのですよ。強烈な個性のぶつかり合いは大好物です。いいぞロキシー、もっとやれ!

さらに観客をヒマ人扱いしたり(メタな演出はそれくらいでした)、セロファンの如き薄い存在感の旦那が気の毒だったりと、細かな点でも楽しめますが、圧巻なのはやはり本場のダンスと歌唱でしょう。とにかくブロードウェイ俳優の手足の長さと筋肉の付き方には惚れ惚れします。ヴェルマ役のアムラ=フェイ・ライトさんはもちろん、アンサンブルの端にいる俳優さんに至るまで、鍛えまくった体でこれでもかとダイナミックに歌って踊ります。全員が厳しい競争に勝ち抜いてステージに立っているエリートばかりなのだと、あらためて思い知らされました。

そんな中で主役を張って見劣りしない米倉さんは、紛れもなくスターです。次回もまた素晴らしいロキシー・ハートを軽やかに美しく堂々と演じてくれることでしょう。でも、大阪公演はないのですね。しょんぼり。


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