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8時間差のパリからフルリモートで働くPR/HRが、仲間に安心・信頼してもらうために意識している8つのTips

この記事は【#PRLT(Lightning Text) Advent Calendar 2022】の第3日目(12月3日分)にエントリーしています。

初めましての方も、ご無沙汰ですの方もBonjour🇫🇷
もっぱらこの1年は人事・組織開発まわりの役割が大多数を占めていましたが、キャリアSNS・YOUTRUST広報のおがしょう(Twitter / YOUTRUST)です。

#PRLTのアドベントカレンダーは2020年ぶりになりますが、今回は広報スキル/Howに特化したnoteではありません🙏(期待されていた方がもしいたら、ごめんなさい笑 別で頑張って書きます!)
少しパーソナルな話に寄ってしまうのですが、私の人生でも大きな変化だったパートナーの駐在に伴ってフランス・パリに引っ越したこと、引き続きリモートワークで広報+αの仕事を継続していることについて、その背景や実態・Tipsを共有できればと思っています。

とはいえ、広報の職種を希望される方の中には、働き方のフレキシブルさやサステナブルさを求めている方もいらっしゃるかと思います。(私もそうでした!)そうでなくても、コロナを経てリモートワークやハイブリッドワークが平準化してきた中、「リモート下でチームとどうやって信頼関係を築けばいいの?」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?私自身、パリから約6名のチームをプレイングマネージャーとして率いている立場でもあります。海外から働く、という文脈だけではなく、リモートワークでのチームビルディングや社外ステークホルダーと気持ちよく仕事を進めるヒントを求められている方に、この記事が何かの参考になれば嬉しいです。

YOUはどうしてパリに?

シンプルにパートナーの仕事都合が今回の引っ越しの理由です。(日本にいた時も、同様の理由で仙台からリモートしており、入社以来、月1週間程度東京に出張するスタイルをとっていました)

よくある「駐在」と異なるところでいくと
・パートナーが文系研究者(not民間企業)につき、駐在に関する情報やサポートがほぼなし
・終了期間が明確(丸2年間なのでパリ五輪を見届けてから帰国予定)
になりますが、そう大した差ではないかと思います。

ただどこかのタイミングで海外に行くことは、実はYOUTRUST入社前から分かっていたことで、営業→広報のジョブチェンジを志した背景の一つでもあります。(前回のアドベントカレンダー記事↓は、YOUTRUST転職直前だったのですが、この背景にもちょびっと触れています)

コロナの影響で延び延びになっていたので、実際パリ行きが決まったのはほんの数ヶ月前ではあったのですが、会社には迷惑をかけないよう、経営陣やメンバーへの報連相はもちろん、労務担当や社労士さんを含め、早め早めにやるべきこと / 確認すべきことは整えて旅立った感じです。

当日急遽会開催決まった送別会的なもの。ありがたや

アンコントローラブルな要素も多くはありますが、個人的には「国内やオフラインでしっかり関係を築いていた」という信頼残高があるからこそ、今の働き方が成り立っていると強く感じています。

見えないもの・知らないものには、心理的距離を感じやすいのが人間の性なので、特に社内の情報キャッチアップや温度感の把握が求められる広報という立場上、渡仏直前までここを怠らなかったのは総じて良かったと思います。(とはいえ、会えてない方たくさんいるので、オンライン or 一時帰国時にお会いしましょう〜!)

どんなスケジュールでリモートワークを実践してるの?

先にお断りしておくと、YOUTRUST全社として、海外勤務を推奨しているわけではありません!!人事制度ポリシーとしても掲げているVIVA High Performerの理念に沿う働き方を必要とするメンバーが出てきた場合に、個別判断しているという特例状況ではあるので、その点ご理解ください…🙇‍♀️

渡仏前は、海外生活そのものが初めてなこともあり、不安半分もしくはそれ以上だったのが本音ですが、2ヶ月色々チューニングしてみた結果、現在はこんな感じで働いています。

11月からサマータイム終了したので、1時間繰り下がったのはちょっと辛かった…

コアタイムはなるべく被せ、少しでも顔を見て仕事できる時間を増やすために、毎日朝活!な気分で7時めどに業務開始しています。その分、午後はフレキシブルに業務時間を決めており、トータル1日8時間程度になるように働いています。会議と作業がパッキリ分かれるので、自ずと作業効率を上げられているのを実感しています。

また、人事責任者でもあるので面談・面接の対応もさせていただくのですが、日本時間での終業後19時以降の面談・面接をご希望いただくケースが多く、チームとして時間的負担が偏ることなくご縁の機会を生み出すことができているのは、結果的に良かったなと気づけたことです。

本題:8つのTips

ここからはパリから働くようになった緒方自身が、YOUTRUSTの仲間をはじめ、広報業務で関わるメディア関係者様・外部ステークホルダーの皆様などとお仕事をご一緒させてもらうにあたり、細かいこだわりながら意識していることをお伝えできればと思います。

①稼働開始時に「おはよう」の一言を🌞

YOUTRUSTには #おがしょ脳内 といった-times/日報にあたる脳内チャンネルが存在するのですが、始業したタイミングで一言伝えるようにしています。

つい発してしまった私のダジャレも晒される、それが脳内です(そんなことはない)

逆に私が日本にいる立場だったとしたら「○○さん、もう始業したかな?メンションつけていいかな?」とか考えてしまうと思うので、メンバーの心理CPUを食わないためにも、また今日の様子をさらっと伝えることで少しでも状況を身近に感じてもらえたらと思ってつぶやくようにしています。

②バーチャルオフィスでは意識的に雑談する🗣

YOUTRUSTではハイブリッドワークの情報・コミュニケーション差を減らすために、バーチャルオフィスのGatherを導入しています。
エリア毎に、集中ブース・会議ブースなど分けているのですが、パリに来てからは以前よりスクショだと長机にあたる「雑談エリア」に積極的に居座るようにしています(笑)

長机が雑談エリア

他にも遅くに作業している同僚がいたら(私は昼時間ではあるので迷惑にならない範囲で)声をかけてみたり、①の脳内アナウンスと組み合わせて他チームの人が雑談しやすい環境を自分から見える化したりと、とにかく意識して「雑談時間を生み出す」ことを考えるようになりました。すぐ話せる・相談できる人という立ち位置は、オンライン・リモートであっても工夫を重ねることで、継続・改善できるのを感じています。

③Slackネームに時差 / 働ける時間を明記⏰

ピンクの部分 たまにウケを狙いすぎて、社外の方に「これ何ですか?w」と突っ込まれることも

これも小さいながら工夫していることです。
社内には私の稼働時間や働き方の理解が広がっていても、Slackでつながっている社外の方や、フルタイムではない副業・パートナーの方にまで同じ情報量が伝わっているとは限りません。
緒方にメンションや連絡したのに「全然反応がない!」と思わせてしまうのは、緒方個人だけでなく会社としての信頼・レピュテーション損失にもなりかねないと思っています。

Slackネームであれば、社外や副業パートナーの方にも認知してもらいやすく、アップデートもすぐできるものです。

実はこのTips、私がYOUTRUSTで副業していた時から行っていたことでもあります。「この人、いつ稼働してるのかな?」「いつ返信くれるのかな?」と思わせてしまうのは①同様、相手の心理CPUを食ってしまう、逆にその可視化・開示ができていれば、それだけでベースの信頼を獲得しやすいのは事実あります。コツコツと、小さいところにもこだわっています。

④GoogleカレンダーにNGタイムを設定📅

これも同様で、カレンダー予定を入れてくれる人が余計な気遣いをしなくて済むように、ブロックしています。

2つのタイムゾーン表示設定は、本当に便利

また、個人的にタスク管理をGoogleカレンダーで行う派なので、その予定が「作業」なのか「予定」なのかは分かるようにしておき、急な会議などを被せやすいようにも工夫しています。(この辺りはGoogle時代の同僚が、工夫しまくっていたのを見てTTPしています👍)

⑤予約投稿機能はフル活用📪

スケジュール説明のパートで触れた通り、個人の作業時間は、みんなの就業時間後・パリ時間の午後にまとめて行うことが多いです。

「午後作業→日本時間の朝イチに予約投稿設定→投稿完了→緒方が寝ている間に必要事項が進捗→起きたらタスク完了している👏」という状態を予約投稿機能(SlackとGmail)を使うことで実現できていて、グローバル時差をロスなく活用できているなと思う瞬間です。

あまりに感謝の気持ちが募りすぎて、ユートラに投稿してしまった…

⑥同席できない分、取材準備は抜かりなく👩‍🏫

広報として取材同席やアレンジは、大事なミッションだと思うのですが、残念ながら同席することが叶わないのが今の私の状況です。
その分、事前準備を抜かりなく行い、取材される人が安心して臨めるように整えています。

基本的なことにはなりますが、
・質問文への想定回答のたたき
・関連・補足情報データ
・取材してくださる記者さん、メディア情報のサマリ
・(連載系であれば)過去参考記事
・取材場所へのアクセス詳細 / カレンダーブロック
・撮影有無(服装トーンあればその指定)
・オフィス撮影の場合、オフィス組へのアナウンス
などは、準備時間の許す限り行うようにしています。

⑦月1の全社会は朝4時からでも絶対参加💪

YOUTRUSTでは、いくつか全社会を開催しているのですが、月に1回の全社会(通称:ユートラ会)には時差あるものの頑張って起きて参加するようにしています!

メンバーのはまよが書いてくれた全社コミュニケーションnoteからスクショ📸

11月までは、日本時間の12時=パリの朝4時(!!!)から開催だったので、前日の願掛けを入念に行っていました。

が、言いたいこととしては、心理的・物理的な距離が生まれやすいリモートワークの働き手だからこそ、全社会やイベントにはできるだけ参加し、リアルに参加できない場合でもコメントや発言を通じて存在感をきちんと出し、チームの一体感を自ら作っていく、くらいの気構えを持つべきだと個人的には感じています。

補足ですが、さすがに全社会は早朝がすぎるので、終わり次第、二度寝させてもらっていました〜VIVA🙌

⑧プロセスの可視化・成果への圧倒的なこだわり

最後にスタンス的な部分にはなるのですが、リモートワークだからこそ、プロセスの可視化・成果へのこだわりは、自分が思っている以上に「相手・周囲にまで伝わるレベル感」を意識すべきだと強く思っています。

「あの人は本当に成果に向き合っているのか?」「何に取り組んでいるのか、何を考えているのか分からない」そんな「見えない・分からない」のチリツモが相手への不信となってチーム不全に陥ってしまうことが、リモートが生んでしまう最大の弊害だと思っています。逆に言えば、見えない・分からないを最小にする意識を持てれば、会話や議論の土壌が自然とでき、どんなチームでもお互いを信頼しあって、安心してリモートワークができる環境に変えていけると感じています。

特に、広報はじめとしたコーポレート職は、業務を細かく理解している人が社内に少ないために、目に見え測量しやすい成果(ex. メディア露出数、採用人数)だけで目標設定や評価がなされ悶々とする、といった話もよく聞きます。そういった時にはなおのこと、その成果を出すまでに至った思考・行動の遍歴、失敗したけどナイストライだったこと等の「プロセス」を、チーム・チーム外の人の目に触れさせるのは、自分が行ってきたことを正しく認知してもらうために、重要度が非常に増してくる工夫だと思います。

まぁ、こうは書いておきながらも、特にプロセスの可視化については自戒を込めて書いている箇所でもあります。笑 もっと修行してゆかねば💪

とはいえ、チャレンジングなこと

さて、ここまで8つのTipsをお伝えしてきましたが、とはいえこの働き方になって一番ショックというか、チャレンジだな〜と思っていること。それは
「嬉しいニュースを広げる会社のモメンタムに参加しづらい」ということです。具体的には、プレスリリースや施策の拡散になります。

弊社は、カルチャーとしてニュースを社員・メンバー全員で拡散する、という文化が強く、その総監督的なポジションを広報だったりマーケだったりが担うことが多いです。(資金調達時の参考記事

サウナでいう「熱波師」のように話題を広めることをチーム全員で行っています

どうしても時差制約がゆえに、拡散が見込める日本時間の午前〜昼には活動ができないため、その役割を他の人にお願いし、また自分が拡散に協力できるのも、ニュース勢いの波が落ち着いた頃になってしまっています。

ただ、できないことを嘆いても仕方ないですし、チームで成果が出せればOKではあるので、万全の準備・サポートだけさせてもらい、他メンバーに託す形でパリに来てからもたくさんリリース・告知はさせていただいています!

投稿したのが深夜2:00表記になってますが、これも予約投稿なのでご安心ください笑

最後に

軽く書こうと思ったのに、気づけば6,000字近くなってました(反省)🙇‍♀️

振り返ってみると、パリに移住するという「強制的な働き方変革」があったからこそ、自分のキャリアや時間の使い方・日々の振る舞い方を見直し、変化させるきっかけにできたので、結果的にとても良い人生に向かえてるかな〜と感じています🇫🇷
また改めて、PR/HRといった職種は、工夫次第で住む場所や時間から制限を受けづらいというのも事実感じており、これからもその専門性を軸としながら、自分のキャリアを広げていきたいしいけそうだという自信が持てたのも、個人的にはよかったと思っています。

同様のお悩みがある方などいれば、ご連絡いただければ緒方でよければいつでも話しますのでぜひ〜!

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