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営業一色のキャリアな私が、未経験・フルリモート・副業でスタートアップの1人目広報になるまで

この記事は【#PRLT(Lightning Text) Advent Calendar 2020】の第21日目(12月21日分)にエントリーしています。

ちょうど去年の今頃は、この#PRLTさんの企画をただうらやましく眺めていた「外野」の人間だったので、アドベントカレンダーに自分が並ぶのが夢みたいな気持ちです。
ただ、去年の私のように「経験はないけど、広報PRの仕事に興味がある。でも、どうすれば?」というモヤモヤを抱えている人も少なからずいるのではないかと思い、そんな人が一歩を踏み出すきっかけになればと、私の約一年間の歩みを記録として残させていただきたいと思っています。

営業から、なんで広報?

自己紹介が遅れましたが、初めまして!キャリアSNS「YOUTRUST」広報PRの緒方(@oga_sho)です。YOUTRUSTはまだ社員10名強、副業・インターン生含めて30名程度の、ここからが勝負な時期のスタートアップです。
自分自身は、新卒入社したリクルートで広告営業を5年弱した後、外資ITプラットフォームの広告営業→社内異動でアライアンス営業と、一貫して「営業」領域のキャリアを歩んでいる社会人8年目です。

OGPがまさか自分の顔だった記事。だいぶ盛れています💄

営業の仕事は、成果が見える・チームでできる・目の前の人の悩みを解決できているという実感もあり、「口から生まれてきたような」ほど話すのが好きな私にとっては、本当に素晴らしい仕事でした。

一方で「経営に近い視点で仕事がしたい!」「自分の仕事が、会社全体・社会に影響を与える仕事がしたい!」という気持ちは悶々とありました。

サービスを作れたら良いのではとProgateを始めたり、営業としてスタートアップのお手伝いをしようとしてみたり、いやいやもうアフィリエイターになれば働かなくて済むんじゃね!?と自暴自棄になってWordPressで自作ブログをやってみたり(1ヶ月で諦めましたw)。どれもどうにもピンと来ず、そんな中思い出したのが、新卒営業から産休を経て未経験で広報PRをしていた、大学時代の友人でした。
正直それまでは、広報の職種にはどうにも「キラキラ感」があって、また大企業勤めだったので実際に「広報の人」と接した経験がほぼなく、勝手に縁遠い存在だと思い込んでいました。しかし彼女から聞く「広報PR」の仕事は、もっと泥臭くって人間味溢れていて、それでいて彼女の頑張りや想いがそのまま事業成長や社会変革につながっているな、と感じることが多く、自分自身「広報PR」に自然と惹かれるようになっていきました。

ただ、いろんな求人を検索しても、専門職であるがゆえに並ぶのは

応募条件:広報実務経験者のみ

の文字。
家庭の都合で、当時は残り2年弱で海外駐在する予定が決まっていたので、4年後本帰国した際に正社員で広報PRとして転職できるように、海外に行くまでの間に、本業そのままでどうやったら実務経験が積めるか、ということを考えて、最初はアクションし始めました。

ありがとうAmazon, Kindle Unlimited📚

ここからは具体的に広報未経験の私が、何をしていったのかのアクションをお伝えします。

受験は暗記で戦ってきた組だったので、まずは片っ端から「広報PR関連の本を読む!」と決め、週に3〜4冊ペースで30数冊読破してました。忘れっぽいので、本文内容や感想をiPadにメモったりもしてました。

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ありがたがったのは、Amazonで値ごろな価格で紙の本が売っていること、なんならKindle Unlimitedの月額読み放題の中に、広報PR関連の本が結構あること。なので30数冊買ったとはいえ、投資総額はそうでもないです(笑)。何より5冊超えてきたあたりで、共通項が見えてくるから「これは広報的に外しちゃいけないポイントなのか」というのが自ずと分かってきました

ちなみに特に印象に残っているのは、このあたり。

戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則
この1冊ですべてわかる 新版 広報・PRの基本
【小さな会社】逆襲の広報PR術
サイバーエージェント広報の仕事術
最強のPRイノベーターが教える 新しい広報の教科書

ダメ元で、PR会社に社会人インターンの打診

本を読んで得られる知識はあったのですが、やはり「実務がやりたい・・」という気持ちが勝り、たどり着いた結果がコレでした。

営業経験がある人歓迎!という正社員募集を運良く見つけることができ、できることとやりたいこと、ただ広報PRは未経験なことをプロフィールにしっかり埋めて「えいやっ!」と送った結果、お話の機会をいただけることに。
ただ、前掲した家庭事情もあったので、正社員ではなく「社会人インターン」のような関わり方で働きたいとは思っていたものの、応募した募集は「正社員」の条件。ダメ元での、面談でした。

ただ、お話をしてくださったPR会社フロントステージの社長・絵美さんがとっても素敵で、事情を話すと「大丈夫だよ〜😊」とこちらが腰を抜かす程の陽気さ(笑)で受け入れてくれることに。本業がフルフレックスなこともあって、週8時間程社会人インターンという名の、裏方何でも屋さんをさせていただきました。毎日稼働できるわけではないので、広報業務の真髄の「メディアアプローチ・取材対応・クライアントワーク」といったことはお断りをしていたのですが、それでも
・メディア分析
・企画切り口の案出し
・レポート作成
などの業務を関わらせていただき、何よりプロPRの人たちは日ごろどんな実務をしているのかが、短い時間ながらも身近で感じることができたのは大きな収穫でした。

「マーケティングとか営業とか手伝ってくれない?」新卒同期から8年ぶりの連絡

本業傍らPRエージェンシーでの社会人インターンを始めて数ヶ月経った頃、後輩からの紹介で何の気無しに登録していたYOUTRUSTのチャットにリクルート新卒同期からメッセージが。彼とは別の事業会社所属だったこともあり、近しい関係ではそんなになく久しぶりのキャッチアップにもなれば〜というテンションでZoomした感じでした。

うっすい関係やったのに、半年でこんな濃くなるとはね!な同期👇

そこで相談されたのが、「マーケティングや営業中心に、まるっとBiz系の色々手伝ってくれないか?」というもの。まるっとって何やねん、と最初は思いましたが(笑)、彼が誠実だなと思ったこんな会話のやりとりが。

「おがしょうが広報PRやりたいとプロフィールに書いてくれてるのは理解しているけど、未経験なこともあるし、最初から全部は任せられない。ただ、できることから始めてもらって相性やパフォーマンスも良さそうだったら、広報PRに広げていくことは全然ありうる」

PRエージェンシーでお手伝いさせてもらう中で、徐々に「自分はエージェンシーという関わり方ではなく、当事者としてサービス・事業の広報がやりたいんだ」という気持ちには気づいていたので、この提案はチャレンジングだけど、自分次第ではめちゃくちゃ可能性を広げられる貴重な機会だなと思って、即日手伝いたい!と言ったのが、このYOUTRUSTです。

なので私、最初はYOUTRUSTに「Biz系まるっと(主にマーケティング・営業)」という広報PRに関係ない状態で、業務委託(副業)として関わり始めています。また少し経って、広報PRの可能性にトライするためYOUTRUSTに集中したいと思い、PRエージェンシーのお仕事は円満に終えさせていただきました。

広報PRのチャレンジで悩んでいる方にお伝えしたいのは、表に出ている募集が全てではないし、別のきっかけから自分でそのポジションを創りに行くということも努力次第ではできることを、私の経験をもって共有したいです。

できることからやりたいことを引き寄せる

この期間にプライベートも大きな変化がありました。それは「東京から仙台への移住」。勤務先が仙台の主人とは、結婚してからも別居婚・月に1週間私が仙台に行くという生活を続けていました。しかし、本業が早くもリモートワークの発表を出したこともあり、3月から仙台で暮らしていました。

はじめましてからフルリモートな環境(しかも同期以外全員面識は一切なし)だったので、広報PRをやりたい気持ちはあるけれど、それを任せてもらうには、オフライン以上に信頼をきちんと積み上げることが大事だという意識は強く持っていました。なので、まずは期待されているやるべきこと(Must)から、自分ができること(Can)でしっかり結果を残す、というサイクルを着実に回していこうと決めました。最初やっていたのは、営業資料改善・営業ロープレ・事例ヒアリング・記事化など、とにかく手探りで目の前のできることに、背伸びしながら全力投球で取り組む日々。(+当然ながら、本業の仕事w)

また広報パーソンとして経営者の気持ちの理解は必須だと思っていたので、運よく代表が筆まめなタイプで、自分の思考の創業当時から発信していたため、「経営者以上に経営者を理解する」ために彼女の書いたor取材を受けた全ての記事を隅々まで目を通したりもしました。

最近は日経COMEMOのキーオピニオンリーダーにもなって
発信してくれてる代表のイワヤンです🧬

できることで着実に信頼を積めたこともあり、徐々にプレスリリース作成など広報PRっぽい「やりたかった(Will)」の仕事に触手を広げさせてもらいました。察しが良い方は、「Will・Can・Mustって・・・」となった方がいるかもしれませんが、私はやっぱり古巣リクルートの文化が大好きで、かつリクルートという会社は人を成長させることに惜しみがない会社なんだなぁと改めて感心させられます。

分からないことは「横のつながり」を頼れ!

そんな感じで広報PR+αの業務を進める中、未経験がゆえの「知らないこと」「分からないこと」がたくさん出てきます。(本はあんなに読んだのに…😭)

実務を始めて、広報PRの職種が面白いなぁと思えたポイントがまさにコレで、「広報PRは、横のつながりと助け合いの文化がめちゃくちゃ強い」ということ。本アドベントカレンダーを運営している#PRLTさんはじめ、SlackやTwitter・勉強会での絡みなど、本当にコミュニティが多いし強い。ちょっと分からないことがあって投稿すると誰かが手を差し伸べてくれるし、「Twitterのファンだったので、直接お茶させてほしいです!」という無茶ブリにも応えてくれるし、逆にいきなり「今月一緒にご飯行きませんか!」と誘ってくれる方も多くて…。

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突撃DM以降、仲良くしてもらってる広報さんからの頂きもの。可愛い💕

営業時代は「競合他社のシェアを、どうやったら自社に〜〜」みたいなことばかり考えていたので、横のつながりが健全に建設的にあるのは、稀有で面白いと思うので、未経験や社会人歴で不安に思う人がいたら、ぜひ安心して横のつながりを頼ってほしいなと思います。(私も頼られるように頑張る💪)

営業経験が活きたと思ったこと

手探りではじめた広報PR業務でしたが、8年弱の営業経験は全く無駄になっておらず、むしろ営業をやっていたからこそ良かったと思う機会も多くありました。かいつまむと、この3つ。

①プレゼン・説明を気負いなくできる
②相手のニーズを汲み取れる
③なんでも拾う

①はメディアの方にサービスや企画切り口のご説明をする頻度は、正直めちゃくちゃあります。むしろその出来で、その後の取材につながるかが決まるほど。営業で何度もトークを磨いて、相手の目線に合わせて資料作成やプレゼン準備するなんて日常茶飯事だったので、そのことに全く物怖じしないのはアドバンテージな点だと感じられています。

②は、メディアに限ったことではなく、YOUTRUSTのチームメンバーや広報の横のつながり、ひいては世論まで含めた話です。広告営業という無形ソリューションが商材だったことも影響は大きいと思いますが、相手視点だとどの提案が最も刺さるのかを考えて動くことが染み付いているのは、PRの基本スタンスとして良かったなと思っています。(ある記者さんに、そのスタンスを挨拶のときに褒められてちょっと嬉しかった🙌)

③「営業は(バレーボールの)リベロやで」とリクルート時代に言われた喩えが、自分の中で営業を表す言葉として一番しっくりきていて。ニーズの種があれば、自分の業務範囲を超えてでも当事者意識を持って、全部拾ってGIVEしにいく。そこから信頼関係や、次の事業につながっていく、そんなスタンスが根幹にあります。
一方の広報PRも、漢方薬と喩えられるよう即席で結果が出やすい領域ではありません。かつ、社内外問わず常に情報収集と継続的な関係構築が欠かせません。「私の業務はここまで!」と閉じてしまっていては、未来のネタになる情報も見落としてしまうと思います。ファクトとトレンドをどこまでも「拾いにいく」姿勢は、今でもとても役に立っています。

年明けから正式に「YOUTRUSTの広報PR」です🎉

と、ここまで同期のお誘いきっかけで「業務委託(副業)」としてYOUTRUSTにどう関わり始め、どう広報PRとして取り組み始めてきたのかお話してきました。

当初は「広報PR」に駐在帰国後なれるような下準備のつもりだったのですが、駐在自体もコロナの情勢が回復するまでは行けなくなってしまったこともあり、改めて本業を続けるべきなのか?という問いが出てきました。

YOUTRUSTに関わり始めたのは、もちろん広報PRのキャリアにつながるからという思いもありましたが、それ以上に、YOUTRUSTで働けば働くほど、YOUTRUSTの中の人やサービスがどんどん好きになったし、クライアントさんやユーザーさんや世の流れからYOUTRUSTは成長しなきゃいけないサービスだと確信できたし、この人たちと戦って社会を変えたい、そんな広報PRを超えた会社・サービスへの想いが自分の中に生まれたことに気付きました。

代表岩崎・きっかけをくれた同期のCOO佐藤はじめ、YOUTRUSTのみんなも私を受け入れてくれたこともあり、晴れて年明け1/1から正式に1人目の広報PRとしてYOUTRUSTに正社員ジョインすることとなりました🎉

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入社前から名刺があるの、冷静に考えて面白い。お試し転職ならでは。

広報PRをしたい、スタートアップに飛び込みたいという意思を副業時代から尊重してくれた本業の同僚・上司には感謝がいっぱいです。今日約10ヶ月ぶりに本業オフィスにデバイス一式を返却しに訪れましたが、無人だったので実感はそうないのですが(笑)、過ごした3年間は代えがたい大きな財産になっています。

退職&入社エントリは、めでたく入社できて以降に書こうと思っています!(通知飛ぶように、ぜひnoteのフォローもお待ちしています笑)

広報になりたくてアドベントカレンダーを眺めていた一年前からは、想像できない変化がこの1年間にあったんだなと、noteをしたためながら振り返ることができました。

来年のアドベントカレンダーでは、事業の成長アクセルになった取り組みや仕掛けを発信できるよう、頑張ります!!!


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