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笑いあり! 恐怖あり! 七宝ちゃんの右足ボンボン日記!(2022年9月)

 猫に足を本気で噛まれてボンボンに腫れていたので、私は仕事を休んだ。ただ具合が悪いわけではないので、遊ばないと損だと思った。

 だから遊ぶよ!

 いろーんな出来事があったので、まったり楽しめると思います! 汁でも飲みながらゆっくりしていってね! 途中から写真たくさん出現するよ!

激痛に耐えながら床屋に行く

 飼い猫に足を本気で噛まれてボンボンのボンに腫れていた私は革靴を履くことが出来ず、仕方なく仕事を休んだ。

 かといって具合が悪いわけではないので、その日は遊ぼうと思った。
 足の甲がパンパンだったので普通の靴を履くことはせず、以前100均で買ったクロックスもどきで出かけることにした(本当は足の甲にダメージのないビーチサンダルなどがよかったが、持っていなかった)。

 さっそくサンダルに足を入れた。

 あまりの痛さに息が乱れる。

 なんだこれ、遊びどころじゃないぞ⋯⋯

 どうしたものか。サンダルなら多少は大丈夫だと思っていたが、患部が少し触れるだけで激痛が走る。完全に舐めていた。

 しかし、家にいてはやることがない! こうして駄文を書くくらいしかやることがなくなってしまう!
 そう思った私は歯を食いしばり、サンダルを履いた。

 ちなみに私は絆創膏が心の底から嫌いなので、この時も当然貼っていなかった。
 歩く度に深淵のような4つの傷口にクロックス特有の丸い穴の輪郭が当たる。まさに地獄だ。

 こんな足では自動車の運転など出来るわけもないので、バス停まで歩くことにした。幸い私の家からバス停までは歩いて5分もかからないので、5分弱地獄を味わうだけで乗ることが出来る。

 バスで最寄りの大きめの駅まで向かう。その間に今日のプランを考える。
 さて、何をして遊ぼうか、何を食べようか、どこに行こうか。

 だいたい私が遊びに行くところといえば、銀色の玉が飛ぶ楽しい場所である。例によってその日もそこで遊ぶことにした。

 とその前に、朝ごはんが食べたい。久しぶりに朝マックを食べようかな。今なら月見マフィンもあるし。

 そういえば髭がマスクにチクチク刺さって引っ張られて痛い。最近髭を剃っていなかったため、2センチほど伸びていたからだ。

 最近剃っていなかった理由は、「めんどくさいから」である。私は極度のめんどくさがり屋なので、この世のほとんどをめんどくさく感じているのだ。
 ただ、今回は剃るのが面倒だったというより、髭剃りを充電するのが面倒だったのだ。ちなみに、充電器を失くしたわけではない。充電器をコンセントと髭剃りに挿して、何分か待ってから使うというのが面倒だったのだ。

 気になりだしたらとことん気になる性格でもあるので、まずは床屋に向かうことにした。

 マックの近くにたまたま床屋があったので、そこに入ってみた。老夫婦が営む小さな床屋だった。先客が1人いたが、ご主人が「どうぞ」と椅子に案内してくれた。

「顔剃りだけって出来ますか?」

 多分OKだとは思うが、念の為に聞いてみる。

「出来るよー」

 ご主人が柔らかい口調で答えた。良かった。

「椅子倒すね〜」

「はーい」

 よくある床屋の光景だ。平和な平日、いいねぇ。

「お疲れ様でした〜」

 隣の客の対応をしていた奥さんが言った。ちょうどすれ違いになったな。本当はもっと長くいて欲しかったのに。私1人になってしまう。

「7000円お願いします」

 ファッ!?

 ここ床屋だよね!? あのおじさんどんな注文したの? 普通の髪型に見えるけど、黒髪だし⋯⋯マジで何?

「すみません、顔剃り単品っていくらになります?」

 すでに顔に泡を塗りたくられているので逃げ出すことは出来ないが、心の準備をするために聞いてみた。

「2400円だよ〜、大丈夫?」

 うーん、床屋の基準で言ったら高いけど、ギリギリ払えるな。初めてのお店ということもあるし、探検という楽しさに支払おう。

「もみあげは三角でいい?」

 三角? 三角になるの?

「三角以外には何があるんですか?」

「四角」

 四角!? どゆこと?

「四角ってどんな感じですか?」

「バスっと切っちゃう感じだね」

「じゃあ三角で」

 三角四角で聞かれたのは初めてだったので少し動揺してしまった。だいたいいつもは「自然な感じでいいですか?」とか聞かれる。実はこれもよく分かっていない。自然ってなんだよ。

「よし、じゃあ剃ってくよ〜」

「お願いします」

 手際よく作業が進んでいく。

「今日は何か良い予定でもあるのかな?」

 良い予定とは? あ、顔剃っておめかししてるからか。

「特に予定はないですよ」

 なんかパチ屋行くって言いにくいんだよな。

「じゃあなんでわざわざ顔だけ剃りに来たの?」

 なんなん。そんな気になるの? そんな気になるんなら言うけどさ。

「あの、信じてもらえないと思うんですけど、髭剃りを充電するのがめんどくさくて来ました」

 まあ理解はしてもらえないだろうな。だって、充電がめんどくさいのにわざわざ床屋に来るのはめんどくさくないんかよって自分でも思うもん。パチ屋のついでなんて言えんしなぁ。

「あーたまにそういうお客さんいるよ」

 いんのかよ。世の中めんどくさがり屋って案外多いんだな。

「眉毛の下剃るね〜」

 眠くなってきた。

「あの、目瞑ったまままばたきするのやめてくれる?」

 目瞑ったまま瞬き? 何言ってんの? ⋯⋯あ、ほんとだ、してるわ。目閉じた状態でまぶたをギュッてしちゃってたわ。

「ごめんなさい」

 不便をかけてしまった。

「はいお疲れ様〜」

 そんなこんなで顔剃りは終わった。自分で髭剃りをするだけでは行き届かないところも綺麗に出来るので、わざわざ床屋に来るのも悪くないな。

 そう思いながら私はマクドナルドへ向かった。まだギリギリ朝マックに間に合う。今日はいい日だ。

そんな注文するやついるか!?

 マック到着。私は月見マフィンのセットを注文した。サイドメニューはナゲット。ソースはもちろんバーベキューソース。ドリンクはアイスティーのストレートだ。

 当然もっとたくさん食べることは出来るが、腹を満たすことが目的ではないのでこのセットだけにした。

 番号札を渡され、近くの席に座った。それから20秒ほどで運ばれてきた。恐るべき速さよ。

 月見マフィンはおいしいけど、正直普通のソーセージマフィンのほうがおいしいかもしれない。アイスティーは相変わらずおいしい。ナゲットもおいしい。最近は1ピースだけ何もつけずにそのままの味を楽しむことにしている。案外美味いのだ。

 そんな感じで食べ進めていると、カウンターから怒号が聞こえた。刺青の入ったデカいおっさんが3人で大声を出している。

「何分くらいで出来るんや!」

 急いでるのかな? こいつら怖いな。店員さん大丈夫かな。

「5分くらいです」

「いいよ!」

 いいんだ。声でけーなぁ。

 そう言うとデカおじ3人はカウンターから離れようとした。そこで店員さんが口を開いた。

「ご注文まだですよ!」

「あ、そうだった!」

 お前らドジっ子かよ。3人いて誰も気付かないってやばいだろ。全員サザエさんかよ。
 ちなみにこの頃にはもう10時半を過ぎていたので、朝マックは終わっていた。

 そしておっさん達はあろうことか私の隣の席に来た。といっても横並びではないので、私から見たら隣というより向こうという感じだ。向こう側に座ったおっさんとめちゃくちゃ目が合う。こいつらマスクしてない。3人とも外国人だった。

 座ったと思ったら、こちら側の2人が席を離れた。トイレだろうか。壁がいなくなったことでさらに目が合ってしまう。

 おっさんはスマホで大声で電話をし始めた。何語か分からないので当然何を言っているのかも分からない。こっちをチラチラ見ながらビデオ電話をしている。もしかして私暗殺される?

 それからすぐに商品が運ばれてきた。多分5分もかかっていない。やっぱりマックは速いなぁ⋯⋯ってなんだよそれ!

 ビッグマック6個にドリンクのLが3個。注文のクセが強いなおい! ポテトとかいらんのかよ!

 しばらくすると席を離れていたおっさん2人が帰ってきた。

「気持ちよかったな」

「ああ、最高だったな」

 お前ら何して来たんだよ。トイレじゃないのかよ。ていうか仲間内でも日本語なんだ。

 おっさん達はものの5分で全てを平らげ、大声を出しながら走って帰っていった。やっぱ急いでたんだな。

 アイスティーを飲み干した私はマクドナルドを後にした。

 9月といえど、まだまだ暑い。心なしか地面も熱い気がする。サンダル履いてんのに。
 しばらく歩いてみてもやはり熱い。サンダルの裏を確認してみると、右足のほうに穴が空いていた。どうりで熱いわけだ。足の裏真っ黒やん。

 でも私は普段歩き回っているから足の裏が鋼鉄のようになっているのだ! だから熱いけど痛くない! コンクリより強い!

 ということで、パチ屋に向かうぞい!

パチ屋レポ! 興味ない人は最後の2、3行だけ読んでくれい!

 突然だが、あなた方は「マーフィーの法則」をご存知だろうか。

「落としたトーストがバターを塗った面を下にして着地する確率は、絨毯の値段に比例する」や「自分の前の人で売り切れる」、「失敗する余地があるなら、失敗する」などを代表とする法則である。といっても先人たちのユーモア交じりの経験法則の寄せ集めであるため、実際にそうなるわけではない。

 けど! 私の場合すぐにマーフィーの法則! って感じの状況に陥るの! 例えば今打ってる台! 新台のモモキュンソード閃撃(甘デジ)なんだけど、10個くらいある履歴のうちで1番ハマってるのよ! (※「ハマる」とは、一定時間、または一定の回転数当たりを引けない状態)なんでいつも私が1番ハマるんだ! 周りは当たってんのに!

 といってもこの台には「遊タイム(※1度も当てることなく規定回転数を消化すると良いことがある)」がある。そこに望みをかけよう。

 結局遊タイム直前で当たって200発(800円分)くらい出て終わった。

 用語解説が面倒になったので、この台での結果をまとめて書く。40000円入れて5000発弱返ってきた。

 ちなみにこの台は大当たり確率約1/99の甘デジという分類で、99回転回すと63%くらいの確率で当たり、45%くらいで玉がたくさん出るモードに入る。

 そして、99回転回すためにだいたい5000円から10000円くらい要る。店によってその金額は前後するが、ここの店のこの台は8000円くらい要った。新台なのにこの回らなさ、悪質である。

 5回くらい当たりを取ったのだが、1度も45%を突破できず、右打ちに行くことが出来なかった。

 ただ、6回目の当たりが全回転(※図柄が揃った状態で回転するやつ。基本的にその台で1番良いものをくれる。この台は当たりの3%くらいが全回転で、右打ち直行だ)だったので、そこで出玉を伸ばすことが出来た。

 40000円で5000発。ここは4円で玉を借りて4円で買い取ってもらえる店なので、ちょうど半分返ってきたことになる。まだまだ足りないな。

 ちなみにこの台を打っていた数時間の間、後ろのおっさん2人組がずっと当たってた(当たって続いて終わってすぐ当たって続いてって感じ)。当たる度に「うぇーい!」と大声で騒ぐし、台の音量もMAX(特にその台は耳が爆発するほどうるさい)だったし、ずっと殺意が私の全身を駆け巡っていた。

 区切りがついたので台移動だ。やっとおっさんどもと離れられる。と思ったらさっき隣に来て500円で当てたおじさんが1回で45%突破してる。これが続いて私より多く出たら多分私は手を出してしまう。早く離れねば!

 というのを実はLINEで友達に送りまくっていた。この日の出来事は全部その友達に実況しているので、今はそのLINE履歴を見ながらこの日記を書いている。

 次に1/222の台に移った。さっきの台の倍以上当たりにくいが、当たればデカい。パチンコ好きの人なら1/222と聞いてどの台か分かるだろう。3台くらいは思い浮かぶはずだ。

 座って15分くらいで1000発ちょっと使って当たった。いきなり7テンパイ(7図柄のリーチ。海物語とかシュタインズ・ゲート以外はだいたい激アツ)したからビックリしたよね。

 大当たり濃厚演出(バグとかで当たらない可能性も0.00000001%くらいはあるかもしれないので、確定とは書けないらしい。スロットは普通に確定って書いてるやつあるけど、なんなんや)が出ていたので、レモンティーを飲みながら余裕の表情で眺めていた。

 最終煽り。レバーを引け。パリン⋯⋯

 なぜか外れる。

 もちろん復活。

 パチンコには復活演出というものがあるのだが、なぜか激アツがモリモリに出ていても復活当たりすることがある。ましてや今回は濃厚が出ていたのだ。そのままビシッとキレイに当たるべきだった。

 あまりの怒りにその時私は友達に「(;´・ω・)キモっ」とLINEをしていた。

履歴探したらあった

 この台は通常時から右打ちに直行する振り分けが7%、それ以外はチャレンジ成功で右打ちとなる。今回は93%の振り分けを取っていたのでチャレンジだった。突破期待度はだいたい50%弱くらいだ。

 このチャレンジは25回転くらいを8回のバトルとして見せてくれるのだが、そのバトルの相手が酷かった。

 勝利期待度が0.3%くらいの敵と、16%くらいの敵と、50%くらいの敵と、大当たり濃厚の敵がいるのだが、まさかの8回とも0.3%の敵。こんなにワクワクしないチャレンジがこの世にあるだろうか。

 ただ、なぜか最後の8回目のバトルで当たった。変な引きをしてしまった。こういうミラクルをすると、このあと収束して運が悪くなる気がしてしまう。
 私はデジタルの考え方で、今をスタートとして続行した。今までがどうこうとか関係ない。私は今から81%継続のラッシュをやるのだ!

 結局5連くらいして9000発まで増えた。最初に打った甘デジ打たなきゃ良かったなぁ。そんなことを思いながら、自分と1番相性の悪い機種を打ちに向かった。

 モンキーターン199。これまで遊タイム単発しか引いたことのない台だ。私が打つとどんな予告が出ても、どんな演出が起ころうが絶対に当たらないというとんでもない台だ。

 ただ、遊タイム直前でうんこみたいな当たりを引いて終わりという経験もないので、チャンスはあるように思えた。

 打ち出してから150回転、なんも強くない予告から発展、そして突然の金カットイン(信頼度75%)。

 こんなんで当たんのかよ。

 そう思っていたら普通に外れた。そうだった、私が打つと絶対に当たらないんだった。

こんなことまでLINEしてる。しかも誤字ってる

 それから打ち進めて、遊タイムまで50回転くらいとなった頃、60%超えの予告が発生した。9000発あった玉ももうすぐ3000発を切ってしまう。また水の泡になってしまうのか⋯⋯

 ああ、最強リーチだ。80%ある。最悪や⋯⋯

 と思ってたら外れた。そうだった、私が打つと絶対に当たらないんだった。

 そんなこんなで無事遊タイム到達。ここから80%継続、70%が1100発のモードになる。今まで私はここの80%を1度も引くことが出来ず惨敗してきた。だが今日は違う! なんか違う気がするのだ!

 結局10000発弱出て持ち玉12000個。2000発浮いてる。最初の台さえ打ってなかったらなぁ。11000発浮いてたのに。

画面内の顔文字の種類の少なさよ
(Vとは、保留内にある当たりのことである)
ちなみに友達はこの後コンビニで3万おろしてまた打ちに行った

 後ろのAV女優の台がずっと爆音でめっちゃうるさかった。

 さてここからは甘デジでチビチビ増やそう。らんま。ゲロ熱外したのでやる気がなくなって移動。

 それから打ちたい台がなくて、店内を15分さまよった。足めっちゃ痛いのに。何回も同じ店員さんとすれ違っちゃったよ。

 パチンコ屋の店員さんって教育が徹底されてるから、狭い通路だと絶対避けて待っててくれるんだよね。頭下げながら。それが申し訳なくて申し訳なくて。何回通るんだよって思われてたかなぁ。

 そんなこんなでいろいろあってコードギアスでちょっと増えて15000発になって、あとすこーしだけやって帰ろうかなって感じに。

 よし、最後は真花の慶次漆黒甘デジ。2台あるけど、左が角台だから左に座るよ。角は開放感あるからね。

 結局その台で1500発くらい減らして、プラス13000円くらいで終了。この慶次打ってる時隣に座ってた人がまーうるさいのよ。その愚痴を書いてこの章は終わりにするね。

 まず、私はその時100回転くらい回してた。それくらいの時に隣に香水のすごい若い女性着席。正直チョーくさい。私の鼻が良いというのもあるが。

 隣の女性すぐにボタンバイブ。500円ですわ。この台のバイブ、90%以上あります。10回出たら9回当たるんです。隣でそんなのやられたらやる気なくなりますよね。

 帰ろかな、と思ったその時。女性がどこかへ電話をかけた。なんだ?

 するとすぐに香水のすごい男到着。彼氏かな?

「おーお前やったじゃん! これぜってー当たるよ!」

 うるせ〜。うぜぇ〜。

「だよね! だよね! 当たるよね! ちょー嬉しい!」

 喜ぶのは良いんだけど、なんでこんなに騒ぐかなぁ。

 そして最終ボタン。

「ありがとう!」

 そう言いながら女性がボタンを強打。

『パリン』

 外れ。

「え⋯⋯」

 彼氏が言葉を失っている。

「うっ⋯⋯ううっ⋯⋯」

 女性も泣き始めてしまった。

 いや、それ絶対復活すると思うけどな。バイブ以外もモリモリだったし。

 図柄が数回揺れる。

『バシャーン! だが、それがいい』(復活演出)

「ほら〜っ!」

 得意げに言う女性。なにが「ほら〜っ!」だよ! お前完全に外れたと思ってただろ。ていうかなんでそんなにうるさいの? 隣に他人がいるんだぞ?

「これ何Rラウンドだろう」

 と女性。

 7図柄じゃなかったら基本6Rやで。

「あっ6Rだぁ〜」

「やったじゃーん!」

 とりあえず確変に入るかどうかだけ見届けてから帰ろう。うるさいけど気になるからな。

「ふーふん!」

 ?

「あ、外れたぁ〜」

 復活しませんように。梅鉢紋完成しませんように。まだまだ遊びはこれからよ! が出ませんように。

「あ〜ん、復活ないのかなぁ〜!」

 普通ボリュームだったら微笑ましいんだけどなぁ。

 結局復活はなく、時短へ。

「あ、でも傾奇者ラッシュって書いてあるよーっ!」

「やったじゃーん!」

 なんでこんなうるさいのこいつら。傾奇者ラッシュは時短だぞ。確変だと真傾奇者ラッシュだからな。ってパチンカスの悪いところが出てしまった。パチンコに詳しくても良いことなんて1つもないのに⋯⋯

 さて、ただ今16時49分! 朝マックから何も食べてないから腹が減ったぞ! 地元の駅まで戻ってなにか食べよう!

駅周辺探索〜ついてくる男

 あー、足が信じられないくらい痛い。名古屋駅まで10分くらい歩かないと。痛いなぁ。痛いなぁ。真っ赤でパンパンな足痛いなぁ。

これ、写真じゃ分かりづらいかもしれないけど足の甲全体がマジで真っ赤っかでパンパンに腫れまくってるの。見た目以上に痛いの。

 名古屋駅は平日にも関わらず賑わっていた。何曜日の何時に来てもこうだもんなぁ。日曜日はさすがにもっと多いけど。

『どーけーよどーけーよこーろーすーぞ〜』

 名鉄のミュージックホーンだ。この歌詞を考えたのは誰なのだろうか。賞状を贈ってあげたい。

 満員電車で地元の駅まで戻る。なぜいつも座れないのだろうか。

 さ、地元に帰ってきたぞーっ! なんか食べるぞーっ!
 現在時刻17時25分。早い人ならもう夜ご飯の時間だ。さすがに混んではいないと思うが。

 肉が食べたい。腹が減っているのでガッツリと肉が食べたい。このへんで牛肉が食べられるお店は⋯⋯すき家くらいか。

 もう今月だけで5回くらい食べてるんだよなぁ。でも一応行ってみるか。

 うーん、混んでるなぁ。いや、混んでないか? 微妙だなぁ。やめとこ。
 それにしても、駅の近くは居酒屋しかないなぁ。足痛いけど少し歩くか⋯⋯

 1キロほど歩いたが、ビビっと来る店がない。患部をかばいながら歩いているので靴擦れしてしまった。サンダルなのに。

 とりあえず駅から離れすぎないようにしよう。バスで帰りたいからね。

 あ! 猫カフェある! こんなとこにあるんだぁ。

現在リラクゼーションは閉店しています

 隣に変な店がある。露出の多い2次元キャラが描かれた看板が気になる。リラクゼーションと書いてある。エッチなお店なのだろうか。60分7000円。極上体験。高いなぁ。

 またしばらく歩いていると、巨人が目に入った。突然だったのでビックリしてしまったが、よく見ると樽に乗ったおじさんだった。

 樽に乗ったおじさん? そんなことある?

 もっとよく見てみると、樽に乗ったおじさんは銅像だった。バーの看板なのね。ビックリして損した。この損失は国家の存続に関わるぞ。1ビックリ6兆円だからな。

いつか来てみたい



 んー、なんもなくなった。駅から離れすぎたか⋯⋯

 あ、キモイ街灯がある。私はこういうものを見ると写真を撮りたくなってしまう。この時はキモ街灯の写真を友達に送った。この実況は夜まで続いたのだが、友達は嫌な顔ひとつせずに返事を返してくれた。ごめんね。

 このキモ街灯、めちゃくちゃ細長い首なし白馬の上半身が円盤状のモザイクアートを携えているような形をしている。超キモイ。

 やっぱり探検は楽しいな。足痛くない時にやりたいねぇ。お腹減ったなぁ。
 このへんから私の怒涛のLINEが友達を襲う。

 ○○亭と書かれたのれんのある古そうなお店。その写真を撮って友達に送った。

「高いかな?」

 という言葉を添えて。当然のように「高そう」という言葉が返ってくる。なんか嬉しい。

 安くてガッツリした食べ物売ってるとこないかなぁ。足の甲をかばいすぎてふくらはぎの変な筋肉使ってるからもう疲れてきた。いや、変な筋肉なんてないんだけどね。変っていうか、普段使わないとこの筋肉。

 適当に歩いて見つけたものを食べる。そんな簡単なことが叶わないとは。もう30分も歩いてるぞ。こんなに足痛いのに。これ読んでる人は多分「そんなに歩けるなら大したことないんやろ」って思ってると思うけど、マジで真っ赤で激痛よ。叫びながら歩いてるもん。

 あ! あそこにあるのは!

 昔うつ病だった頃に通ってた病院!(閉院した) ここに出るのか! ⋯⋯って、歩いてこんなとこまで来て大丈夫か? 駅まで戻れるか?

 セブンイレブンならあるんだけどなぁ。さすがにこんだけ歩き回ってセブンはなぁ。セブンなら駅の近くで良かったやん! ってなるもんなぁ。

 あ、謎の店の死体だ。不動産屋とかかな。名古屋はこういうの多いけど、このへんでは珍しいなぁ。あ、そういえばこのへんに⋯⋯

 あーっ! 去年まであそこにかっぱ寿司あったのに! そうやん、ここ潰れたんやん!

 それからまたしばらく歩いた。あてもなく彷徨った。LOUDNESSのThe Night Beastを歌いながら。

 そして、見たことのない道に出た。駅の近くなのに知らない道があるとは。
 独り言で「迷った!」と叫んだら左からおじさんが自転車で走ってきて、私の顔をジロジロ見ながら通り過ぎていった。尾田栄一郎にそっくりだった。

マジで全部実況してる

 あ、派手な色の店がある。うどん市と書いてある。よほどうどんに自信があるのだろう。あまりうどんは好きではないが、ここで食べるか⋯⋯よし、年中無休って書いてあるな。

 暗い。店の前まで来て初めて気づいたけど、中真っ暗だ。絶対やってないじゃん。
 入口に張り紙が貼ってあった。

「誠に恐れ入りますが、本日は15時で営業を終了させていただきました」

 あ、そう。⋯⋯歩こ。

上の写真と同じ店

 あ、「庭」ってでっかく書いてある店の看板の上に人形が座ってる。面白いな。
 そんなことを思いながら写真を撮った。その時前から歩いてきていた女子高生が少し怪訝そうな表情をしていた。

 もしかして、盗撮してると思われてる? まぁ何か言われたとしても写真フォルダを見せればいいか。そう思って私はそのまま歩いた。
 すれ違った時、女子高生は特に話しかけては来なかった。
 それから数秒後、私は真後ろから足音がしていることに気が付いた。

 もしかして、さっきの子が何か言おうと引き返してきたのか?

 そう思った私は歩きながらチラッと後ろを確認した。完全に後ろを向くわけではなく、横を向いて視界の縁っこで確認する感じだ。

 私の目に映ったのは女子高生の姿ではなく、水色っぽいシャツを着た男性だった。私のすぐ後ろをベッタリついてきていた。

 もしや、女子高生のあの表情は私が写真を撮っていることに対してではなく、私の後ろにベッタリついてきているこの男性を見ての反応だったのでは?

 男性は帽子を被っていた。水色っぽいシャツに帽子⋯⋯もしかして警察!?

 ということは今の私の行動を見ていた? 盗撮していると思われた? だから後ろをつけて、どこかで職務質問しようとしているのか?

 生まれてこの方職務質問などされたことがなかったので、私は軽いパニックに陥っていた。
 しかし、後ろの警官に悟られる訳にはいかない。平常心を保たねば。不審に思われてしまうかもしれないからな。

 普通の顔をして普通に歩いていた私だが、心臓はバクバクだった。警官が真後ろにいるとこんなにも緊張するのか。特に悪いことをしたわけでもないのに、職務質問をされると思うとこんなにも心臓に来るものなのか。

 しかし、それから2、3分歩いても一向に話しかけてこなかった。ずっとベッタリついてくるだけだ。
 なんなんだ、泳がせてるのか? 次スマホを構えたら現行犯逮捕するつもりででもいるのか? 私は面白いものを撮ってるだけだぞ?

 マジでなんなんだよこの人。
 そんなことを思った時だった。後ろから声が聞こえた。

「ヒィ〜ン」

 とても高くか細い声だった。

 これ、後ろの人が言ったのか? そう思い、私は耳を澄ましてみた。
 すると、

「えへ、えへ、えべべべべべべ」

 今度は低い声で言っている。声量は先ほどと変わらず小さかった。

 警官よりヤバいやつに背後取られてんじゃねーか! と私は心の中で叫んだ。

「えへへへ、えへへへへへへへ」

「ひ〜〜ん」

 刃物で後ろから襲われる可能性がある。
 痰を飛ばされる可能性がある。
 おしっこをかけられる可能性もある。
 何かを投げつけられるかもしれない。
 そんなことを考えてしまうほど、この男は異常だった。

 ヤバイヤバイヤバイヤバイと思いながら歩いていると、ついに立ち止まらなければならない場面に遭遇してしまった。
 横断歩道が赤なのだ。

 どうする? 私が立ち止まったら後ろの男も立ち止まるのだろうか。それとも私にぶつかってくるだろうか。凶器で襲ってくるのだろうか。

 いや、でもこんな車がたくさん通っている道で人を刺したら問題になるぞ。

 いやいや、そんな常識が通用するような奴か? 変な声を出しながら1メートル後ろを延々とつけてきてるんだぞ?

 いろいろ考えた私は、横断歩道の手前で左を向き、そのまま円を描くように歩くことにした。半径5メートルほどの円を描きながらこの歩道と薬局の駐車場を歩き回るのだ。

 なぜ私がこんな作戦を立てたかというと、止まるのが怖いのはもちろん、残された選択肢である「左折」が正解かどうか分からなかったからだ。

 私が左に行ったとして、後ろの男もついてくるかもしれない。私をつけているのか、ただ行く方向が同じなだけかは分からないが、とにかく撒きたかったのだ。明らかにおかしな作戦だが、この時は極限状態だったのでこれが最善策に思えた。

 作戦通り円を描き始める私。

 そのまま赤信号の横断歩道を渡る男。

 急ブレーキで止まる自動車。

 幸いその車のすぐ後ろに車はいなかったので、事故にはならなかった。

 周りなど見えていないかのように前を向いたまま横断歩道を渡り切り、男は夕闇に消えていった。

 私は心臓がはち切れそうな思いだった。さっきまで刃物で刺されるんじゃないかと気が気でなくて、今度は目の前で人が轢かれそうになる。心臓がいくつあっても足りやしない。

こんなところに風俗街が!?

 暗くなってきた⋯⋯

 足痛いのにどんだけ歩くんだ私は⋯⋯

 もう1時間くらい歩いてるやん⋯⋯

 ちょっと休憩しよ。そこの縁石に腰掛けよう。スラックスだけど、だいぶ足痛いから仕方ない。足の甲もだけど、患部をかばいすぎて普段使わない筋肉が疲れてるんよね。ってさっきも書いたなこれ。

 あーもう! クロックス(もどき)の上の部分に触れるだけでも激痛なのに、なんでこんなに歩いたんだ! 私バカすぎだろ! ザラザラの縁石にスラックスで座ってるし! どうやって帰るんだよ!

泣き言をいう私

 しばらく休んだら真っ暗になった。ぐるぐる回りすぎて、あんまり駅から離れていないような気がする。

 愛知県でトップクラスの進学校が見えてきた。このへんに何かあった気がするな。
 あ、でもこのへんの安い店は学校帰りの高校生で埋まってるか。くそ、もうすぐ19時だもんな、ご飯時やん⋯⋯

 あ、このマンションめっちゃ肉まんの匂いがする。肉まんの中身の匂い。どうやったらこんな美味そうな匂い出せるの?

 またセブンがある。多いなぁ、セブン。でも絶対寄らんぞ。今おしっこしたいけど絶対に寄らんぞ。飲食店に入って、注文してから来るまでの間に行くつもりだから。それまでおしっこは我慢や。

 お、面白いお店が。面白いというか、珍しい、だな。

 のわみ相談所。のわみって何? NPO法人のわみサポートって書いてある。何屋さんだろう。看板の猫が可愛い。

 あ! すごいもん見つけた! と言って友達に写真を送ったが、夜だったこともあり鮮明に見えていないようだった。さっき撮った写真を見てみると、ネオンライトが滲んでいた。

 2階建て(?)の建物にデカデカと「若妻ヘルス」と書いてある。駅からけっこう離れているはずだが、こんな所に風俗店があるなんて。
 そういえばそこのバス停にいたJK2人が私のことをめっちゃ見てたけど、風俗に行くと思ったのかな。ということはこの子たちはここが風俗街だって分かってるのか。

 少し歩くと、また同じジャンルのお店があった。壁からおっぱいが生えている。こんな普通に見えるとこに生えてて大丈夫なのか?

エッチなお店
飲み屋

 周りを見てみると、風俗店やオシャレなバーがたくさんあった。
 まさか私の住んでいる街に風俗街があったとは。いい感じに寂れていて、ノスタルジックな気持ちになった。

 客引きらしき人は見当たらない。岐阜や名古屋とは大違いだな。やはり私の街は治安が良いようだ。大通りからちょっと入っただけなのに、まるで別世界だ。

 風俗街のど真ん中に神社があった。中に入ってみたかったが、周りにも神社にも明かりがなかったので入れなかった。真っ暗の神社って怖いんだよ。

 っていうのも全部友達に実況してたんだけど、その人は「こういう店に行ったと思えばパチの負け額も⋯⋯」と言っていた。こういうお店は勝つ可能性が絶対にないので、なんか違う気がした。

 あ、寿司屋がある。おまかせ1人前3000円⋯⋯高い⋯⋯
 このへんのお店の人が通う寿司屋なのだろうか。個人店っぽいが、スシローくらいの大きさだ。すごいなぁ。
 隣に5台分くらいの駐車場があったが、別の寿司屋の名前が書かれていた。しかし、その寿司屋は近くには見当たらなかった。このお店が前その名前だったのかな?

 寿司屋を過ぎると、バカでかい看板があった。ナース服姿の女の子の絵が描いてある。地域最大級ヘルスだそうだ。
 反対側にも工事中のヘルスがあった。

 ナース服のお店の横を通ると、道を挟んだ反対側にフランス料理を見つけた。すごいな、風俗店の真ん前に店構えるって。んで平日なのに駐車場全部埋まってるし。

 あ! ヤマダ電機が見える! ってことはもしかしてもうすぐバイパス!? めっちゃ歩いたやん!

 お、なんか面白そうなものがある。

『小さなお店が並ぶ飲み屋ストリート』『歌って飲んで楽しい空間』などと書いてある。

 めちゃくちゃ細い道(道というか、1階建てのアパートの部屋の前の敷地?)に提灯がいくつも吊るされていて、飲み屋が何軒かあった。古き良き飲み屋という感じだ。なんか、良い。

 左を見ると、さっきの神社だった。けっこうぐるぐる歩いてるな、私。ここの写真も友達に送った。

「まだ歩いとるの!?」

 とメッセージが来た。現在時刻18時58分。もう1時間半も歩いてるやん。足痛すぎるのに。ずっと歯食いしばってるから疲れたよ。

まだ歩いとるの!? じゃなかった

 あー、行き止まりだ。バイパスに出れない⋯⋯

 とりあえずヤマダ電機を目指して歩こう。横道に入って、また戻って⋯⋯よし、大きい道がある。

 車も来ているのに、横断歩道もない道のど真ん中で渡ろうと待っている2人の女性がいた。後ろから車来てるけど。この人大通りに出たがってますけど。なんでどいてあげないんですか。

 ここで風俗街は終わりっぽいな。良い雰囲気の場所だったなぁ。今度明るい時に散歩しに来てみようかな。変な目で見られるかな。

歩き続けてありついた晩御飯とは!!!!!

 さてさて、風俗街を抜けて、大きい道へ⋯⋯あ、パスタデココ発見。でもパスタデココはなぁ。パスタなら自分で作った方が美味いしなぁ。CoCo壱のメニューがあったら入ろかな。⋯⋯ない、やめよ。

 ちょっと待てよ? パスタデココってことは、この道はもしや、私がたまに行くパチ屋の道では? そうじゃん! この道じゃん! この足でよくこんだけ歩いたなぁ(´;ω;`)

 ミカドの看板もある。竹内力かっこいいな。

『もうすぐ! ミカド!』

『4.8km』

 なめとんのか! 足が爆発するわ!

 あれ⋯⋯

 思ってた道と違うかも⋯⋯ここどこだ⋯⋯足痛い⋯⋯もう限界や⋯⋯

 ん? パトカーが4台!? なんだろう。事件かな。めっちゃサイレン鳴らしてるけど⋯⋯

 あ、またリラクゼーションだ。エッチそうな雰囲気だ。「高級のリラクゼーション」と書いてある。日本人じゃなさそうだな。

 えっ!? パトカーがもう1台来たぞ? 何があったんだ。平和な街じゃなかったのか。おい、そこのベンツどいたれよ。爆音で音楽鳴らしてるからサイレン聞こえてないのか?

マジで全部実況してる

 あ、高級のリラクゼーションのはす向かいにもリラクゼーションがある。へぇー、アカスリもあるのか。なんか足が痛くなるなぁ。この傷口をアカスリされたらと思うと⋯⋯うわぁあああああ! ってなるよね。

 このへんはリラクゼーション多いのかな。まだ風俗街の延長なのか?

 あ! 美味そうな焼きそば屋! でも真っ暗! と思ったらその向こうに美濃路! でも高いし時間も遅いから入る気にならない! もっと軽いものを!

 すげー、クソデカ喫茶店がある~。クソおしゃれやん。キレイなお姉さんが2人入っていった。似合うなぁ、こういうお店。私もこういうお店が似合うようにならないとな。

 あーっ! さっき言ってたパチ屋の看板! やっぱこの道で合ってたんだ! ちょっと待って、ハードオフあるんだけど。こんなとこにあったのか⋯⋯入ろうかな。

 と思ったけど激混みだったのでヤメ。

 結局そのパチ屋に入った。パチンコを打つためではなく、休憩するためだ。
 パチンコ屋には基本的に休憩するための椅子があるので、それ目当てで入ったのだ。

 友達にパチ屋の写真を送ってみると、

「結局パチ屋に入った(  ˙-˙  )」

 と返事が来た。その後、「内装めっちゃおしゃれやね」とも言っていた。
 ここはトイレがめちゃくちゃおしゃれなので、トイレの写真を送ってあげたくなった。ちょっと待っててねとLINEを送ると、

「無理して歩かなくても(´;ω;`)」

 と返ってきた。優しいお友達だ。

 それからトイレなどいろんな所の写真を送った。トイレには石膏像が飾ってあった。通路も高級ホテルのようだった。

「クロスボウと指名手配が気になる(  ˙-˙  )」

 友達は内装よりトイレにあった張り紙に興味を示していた。凶悪犯の指名手配写真と、3月15日からクロスボウの所持が禁止になったという張り紙だった。

 私は立ったついでに外に出て、バヤリースのオレンジジュースを買った。小さいペットボトルだったので一気飲みしてしまった。こんな甘いものを一気飲みするのは良くないことだとは思ったが、駅を出た時に水を飲み干してしまっていたので、喉がカラカラだったのだ。

 それからしばらく椅子に座って友達とLINEをした。バヤリース美味い! と言ったら「バヤリースオレンジはいつも箱でストックしてる」と返ってきた。すごいな。

 三ツ矢サイダーの缶のやつと、オロナミンCもストックしているとのこと。
 私が「オロナミンCは瓶がかっこいいよね」と送ると、「実は瓶マニアなの」と返ってきた。初耳や! 友達の意外な趣味を知れるのは嬉しい!

 私は「コーラは瓶が1番美味い?」と送ってみた。体感的にそう言う人が多い気がするのだ。「もちろん」だそうだ。瓶好きには常識だったようだ。

 ビール、牛乳、ピクルスなど、瓶に入ったものを考えていると、友達が「1番好きな瓶はリアルゴールドなんよ!」と送ってきた。見たことないな。

「あの瓶だけは捨てきれない」

 そんなに良いのか!

 友達はリアルゴールドの瓶の写真を送ってくれた。箱にめっちゃ保管してあった。カッコいい形ではなかったが、面白い形だった。

 あ! お猫がおる!

 私はいつのまにか外で立ってLINEをしていたのだ。なんのためにここに来たんだか。

 あまりに可愛いかったので、パチ屋の駐車場を歩く猫を撮影させていただいた。そして4秒ほどの動画を友達に送った。

「猫おった! 私めっちゃ撮影上手くない?」

 すごく上手に撮れたので自慢したかったのだ。すると、友達から意外な返事が返ってきた。

「ムサシだ(´;ω;`)」

 飼い猫に似ているのだろうか。いや、泣いているということは、今はもういないと考えた方がいいか。

なんの気なく送った動画だったので、予想外の返事に一瞬笑ってしまった

「うちで飼ってた猫に似てる(´;ω;`)15年くらい前に」

 実は私もムサシという名前の猫を知っている。ばーちゃんの家にいた猫だ。10年くらい前に死んでしまったが。

 それから私はまた歩き出した。現在時刻19時58分。夜ご飯を求めて駅から歩き始めたのに、なんなんだこの状況は。足も逆に痛くなくなってきてるし。

 結局近くにあったスーパーで弁当を買うことにした。もう店は無理なんよ。2時間以上激痛に耐えながら歩いてるから汗臭いんよ。舞茸みたいな臭いするんよ。出来るだけ店員さんと話したくないんよ。

 弁当売り場に行くと、何もない真っ白な空間が広がっていた。なんだここは。宇宙の外か?

 ぶつくさ言いながら店を出た私はタクシーを呼び、すき家へ向かった。スーパー腹減リコプターだったので、特盛を注文した。タクシーを待たせているのでお持ち帰りだ。そしてそのまま家までタクシーで帰った。2000円以上かかった。

次の日悪化しました

 終わり! ばいにゃら!

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