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「会社の体質」なんてない

今月、社内インターンという形で若手が我が部署に来ていた。10/1からということで丸々1か月間、私が研修生の担当として彼の疑問に答え続けてきた。何か具体的な仕事をさせたわけではない。ただひたすら行動を共にし、レポートを読んでもらい、打合せに一緒に出てもらった。部署の空気感を感じてもらった。

ありきたりだが、私自身も大変勉強になった。それは仕事内容についてのみならず、私の部署に対する外野の意見が聞けたことだ。紙媒体で文書を保管しないこと、先輩の発言が絶対でないこと、打合せで話し合いをしていることなど。研修生の彼はわかりやすく驚いてくれた。その反面私も彼の部署の実態に驚いた。お互いがお互いに「本当に同じ会社の人間か」と思ったことであろう。

やはり、というべきか。会社内部でも部署によって仕事の進め方や人間関係というのはびっくりするくらい違う。それは長い年月をかけて醸成されてきた空気感に由来するものだったり、部長以下トップの趣味嗜好によるものだったり。自分自身だって他の部署では違う人格で仕事をすることだろう。それが本当の自分かとかはどうでも良く、部署内の生存戦略として必要だと思っている。

最近転職活動のようなものをしていてオープンワークを見るわけだが、やはりあの手の情報サイトというのは話半分で見ておかないと痛い目に合う。会社の体質とか人間関係とか仕事の進め方とか、一括りで論じることなんてできない。「※ただし部署による」ということだ。

裏を返せばつまり会社の財務体質さえ悪くなければそこらへんの情報なんて大してあてにする必要はない。どこの部署にもクソみたいな上司はいるし、クソみたいな仕事がある。会社全体の評価が高いといってもそれは転職前の精神安定剤の働きにしかならないんだろう。

試しに自分の会社の口コミサイトを見てみたが、当然ながら私が抱いている感情とは異なる口コミが多かったし、私の部署の体質とは異なったものをあたかも会社全体の体質であるが如く論じているような口コミもあった。

口コミを読む人間はその会社のことが分からないのだろうが、書く方もまた他の会社のことなんてろくに知らない。「自分と同じくらい無知な人間がなんか言ってる、まぁ悪い気はしないけど」程度で受け止めるべきなのかもしれない。

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