【退職エントリ】データサイエンティスト目指してたけど、途中で別にデータサイエンティストなりたくねぇなって思ってデータアナリストになった話。

今回の転職に関して感想をツイートしたところ予想外に多くの反応を頂きました。

特に就活生・転職を考えている方が多そうだったので、私が今回の転職で、何をどのように考えて動いたのか参考になるかもしれないと思い、整理してみました。

目次
1. 自己紹介
2. 準備段階でやってよかったこと
3. 応募先を決めるときの条件
4. あれ、別にデータサイエンティストじゃなくてよくね
5. それから

1.自己紹介

はじめに簡単に自己紹介します。
・現在29歳
・私大文系卒
・中規模のデータ分析職(現職)⇒大手IT会社のデータアナリスト職(内定先)
・Pythonで機械学習の勉強を始めたのは2年ほど前
 (それまでプログラミング経験はなし)

2. 準備段階でやってよかったこと

現職に入社してから現時点でおよそ3年半です。転職に向けて実際に求人に応募し始めたのは10月中旬なのでおよそ2ヵ月の転職活動でしたが、実はその準備は2年前くらいから意識していました。

普段の勉強は一旦置いておくとして、特に振り返ってみて効果が大きかったと思うことは以下の3点です。転職希望者は参考にしてみてください。

①統計検定2級の取得

転職にも現職での分析にも使えると思い独学で取得しました。またデータサイエンティストの募集要項にもよく記載があります。実際、面接中にも話題に出ることがあり、分析職の場合はマストだと思います。

②データ分析に特化したビジネススクールの受講
こちらは厚生労働省が行なっている教育訓練給付制度を活用しました。簡単に言えば80万円/年くらいの講座を国の補助金で20万円/年くらいで受けられるという制度です。あまり知られていない制度だと思いますが覚えておいて損はないと思います。(厚生労働省>教育訓練給付制度)

③業務での機械学習の実績作り
転職の場合は特に業務で活かした経験をほぼ100%聞かれます。特に成功した実績と失敗した経験があると色々面接話しやすいだろうなぁとは思いました。実績それ自体の難易度というよりも、その施策の妥当性や効果を分かりやすく説明できるほうが響いた気がします。

3. 応募先を決めるときの条件

実際に応募先を選ぶにあたり、「データサイエンティスト」という条件だけだと働き方の幅が企業によって大きく異なる為、もう少し具体的な条件が必要そうでした。私の場合は以下を条件として考えていました。

・統計や機械学習といった知識を使える会社であること
スクールやTwitterでデータ分析界隈の方の話を聞き、自身でも知識を深めていくうちに、やはり統計や機械学習といった領域で実分析をしていきたいと考えるようになりました。

・AI・機械学習以外のメイン事業を持つ会社であること
機械学習を使う仕事をしたい一方で、AI・機械学習を売りにする会社は選ばないようにしていました。それは以下の2つのリスクによるものです。

①AI・機械学習の急速なコモディティ化リスク
現在AI、機械学習といった技術は急速な進歩を遂げており、プログラミングに掛かるコストは将来的に大きく下がることが予想されます。また学生へのAI教育も国をあげて支援しており、データサイエンス学部を持つ大学も増えてきています。その場合にAIを売りにしている会社は企業競争力を失うリスクがあります。(2030年頃の話だとは思いますが…)

②AI・機械学習に関するブーム終焉リスク
ここ2年程度でだいぶ落ち着いてきたという意見もありますが、AI・機械学習に関する過熱感は個人的にはまだ感じています。一部業界では業務に実装され始め効果を上げていますが、まだまだ全体に見ればPoCレベルがほとんどであり、「実際やってみたけど効果なかったからAIから撤退しよう」と判断をする会社が増える懸念があります。例えば、AI導入支援をするコンサルの場合は、いずれ通常のコンサルタントになる可能性があり、自身がやりたい業務とは乖離するリスクがあります。

・ドメイン知識に興味を持てること
分析を実際の意思決定に活かすためにはドメイン知識は必須だと思っています。例えばメガバンクのデータサイエンティストが金融についてよく分かっていないけど統計的にこうだからって指示した場合を想像してください。現場は動かないと思いますし、そもそも分析精度としても落ちることが予想されます。分析系のスキルと同じくらい今後勉強時間を割いていくことを考えると興味が持てるかどうかは自身にとって大きな条件の1つでした。

・既に社内にデータサイエンティストを複数名抱えていること
初心者が実務に携わる場合、優秀な先輩の存在が必要不可欠だと考えました。また社内でデータサイエンティストが活躍できる雰囲気がない段階で一人で上司の説得からドライブしていくのはかなり難しいので、会社としてデータサイエンスに力を入れている指標として参考にしていました。

・一定以上の企業規模があること
上述のデータサイエンティストが複数名という条件とも被りますが、プログラミング歴の短い私が実践レベルと大きく乖離があることは明白なので、人的リソースの余裕があって教わることのできる環境である必要があります。

4. あれ、別にデータサイエンティストじゃなくてよくね

下記の図は実際に求人に応募する前にYouTubeなどを参考に自分用にまとめていた整理図です。実際に求人でお話を聞いてみるとここからさらに気付きが何点かあったので整理してみます。

DS関連図


気付き①:データサイエンティストはかなりエンジニア寄りだった
データサイエンティストと似た言葉として、データエンジニアや機械学習エンジニアという言葉があります。実際に求人でお話を聞いてみるとここらへんの役割分担がされていない企業が非常に多かったです。データサイエンティストは、上記の図ではビジネス領域ですが、データ基盤の構築から運用に重きを置いているなどエンジニア領域を強く求める求人が非常に多かったです。
私の場合、エンジニアリングに関しては当たり前ですがエンジニア出身の方と張り合える訳がなく、エンジニアリング自体への興味も正直そこまでないのもあり、転職後に活躍するビジョンが見えませんでした。

気付き②:データサイエンティストは別にデータアナリストの上位職じゃない
ある方が「データアナリストの上位職がデータサイエンティストだと思っていい」と言っていたのでそういうものなのかと思っていたのですが、実際に転職活動を進めてみると、どうやら求められている役割がアナリストとサイエンティストではそもそもだいぶ違っているように感じました。アナリストはどちらかと言えば分析領域における示唆出しや分析企画のドライブを期待されている一方、サイエンティストは分析基盤の構築やコーディングを期待されることが多いようです。

※もちろん会社によって職種の定義は違うのであくまで私のお話を聞いた会社のお話です。

気付き③:データアナリストだって統計や機械学習使う
データアナリストに関しても大規模データを扱う場合は普通にPythonや機械学習を使います。エクセルで分析が済む場合はそれでよいですが、分析の選択肢としてPythonは一通り使える必要がありそうです。

5.それから

内容が分かりづらくなったので整理します。

1.統計や機械学習といったデータ分析領域で仕事がしたい
2.データサイエンティストはエンジニア領域の比重が重いことが多く、自身が活躍できるビジョンが見えない

⇒上記の1.2より「統計や機械学習を使うデータアナリスト」という立ち位置が自身の理想だと考え、今回の転職でも最終的にそういったデータアナリスト職から内定を頂きました。

実際に入社してみないと正直分からないことも多いと思うので不安ですが、今回の判断を正解にできるよう頑張ろうと思います。

データサイエンス関連のツイートもたまにしているのでよければのフォロー(@nekobo_01)お願いします。お読み頂きありがとうございました。



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