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一歩進んで二歩下がる

 「うつ抜け」したものの、完全に鬱とおさらばできたわけではない。双極性障害という病気柄、気分安定薬のせいでいつも気持ちがフラットになるよう調整されているのだ。

 だから、ウキウキ・ワクワクがない。好奇心や興味も失せた気がする。ヤッター!ワーィ!楽しーい!という感情が全て消えるので、この世は「無」である。

 鬱寄りの鬱で抑えるのが双極性障害の治療ポイント。ああ、ちっとも楽しくないよう。本も積読ばかり、新聞だって読めてない。家計簿は溜まって来た。手帳、いつから書いてない?

 今日は昼近くまで布団の中でこもっていた。いくらでも眠れる。これ、一生続くのかと思うと嫌になる。けれど躁状態の大騒ぎを思うと、このままが一番良いのだろう。

 躁でお金も人も何もかも失った。怖い病気である。人生狂うよ。仕事が出来なくなり、過食症で25kg増え、体重は元に戻らない。人相は変わるし、もう何がなんだか(ため息)。

 それでも自分はこうやって生きている。生きているだけで大したもんだ。作業所だって最近はきちんと通えているし。そうそう、作業所といえば。

 昨日は通所しているH君の調子が悪かった。朝からすねている。次第に怒り始めた。なんか一人で「◯◎+→%¥!!」と言いながら怒っている。何かが気に障ったのだろう。刺激しないように、そっと横でシュレッダーかけた。

 お天気も台風並みに悪かったから、調子が崩れるのは当然かもしれない。自転車とバイク組はほとんど休んでたくらいの悪天候だった。線状降水帯があったとかですごい雨だったからなぁ。そりゃ機嫌も悪くなるだろうよ。

 打って変わって今日は夏日を思わせる上天気。気候に左右されるのが、私の特性。やっとお布団から抜け出して来た。美味しい紅茶でも入れて、ゆっくり手帳でも書いてみようか。一歩進んで二歩下がる、私のお話。

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