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非研究職を経てアカデミアに戻る

久しぶり、note!!

自分で記事を書くのは一年ぶり?でしょうか。
ちょっぴり珍しい転職を決めたので、もし誰かのお役に立てればと思いつつ筆を執ります。


5年前:医学系博士号取得、国立大附置研にポスドクとして就職
3年前:民間企業の非研究職(メディカルライター)に転職
新年度から:私立大学薬学部の助教に転職


民間企業に出てからアカデミアに戻る方はたまに見かけますが、非研究職から戻ったケースをほとんど見たことがないので、理系博士のキャリアとしては珍しめかと。
あまり書くと身バレしそうなのですが、分かった方が万が一いたらそっとしておいてください。

民間に出ると決めたとき


研究<<<教育という価値観なので、業績を追い求める研究所が合いませんでした。
元々教育がしたくて博士号を取ったタイプですが、学部付きの助教になるのはそう簡単ではないことに加え、もう一度ポスドクをやると研究そのものが嫌いになりそうだったので、心機一転、民間企業に転職しました。


メディカルライターとして働く

医薬品専門の広告代理店でメディカルライター職として3年間勤務しました。
学術論文を読みまくり、いかに正確かつ分かりやすくデータを伝えるかということに頭をひねり続ける仕事です。
元々申請書の作成が好きだったので、メディカルライターは向いていたと思います。
文章を書くのが好きな医歯薬獣医系・生物系のアカデミアの方には、医薬品系広告代理店という選択肢もおすすめです。


公募チャレンジ


お世話になっていた先生から公募情報をいただき、書類選考、研究プレゼンと模擬講義、面接を戦い抜いて無事内定となりました。
この3年間は研究から離れていて追加業績もありませんでしたが、うまくピースが噛み合うと公募を勝ち抜けるんだなと実感しました。

私が思う勝因

ポスドク時代に助教の公募規定を上回る業績を出していたこと
→これは必須。過去の自分の踏ん張りに感謝。
noteでよく言われているDC1、DC2は悲しいかなどちらも取れませんでしたが、科研費の採択経験はあります。

対象学部で求められる講義をリサーチしてから模擬講義を作成したこと
→国試がある学部とない学部では講義に求める目的が違うことをしっかり認識するようにした。

研究職だけでなく現職の経験も大学に還元できると強くプレゼンしたこと
→民間企業にいた期間をブランクと認識せず、そこで得た経験を研究歴に上乗せすることで、多角的に大学教育に貢献できると伝えた。

学生指導歴を詳細に伝えたこと
→環境的にTA歴すらなかったものの、就活支援や研究支援をした後輩の数はそれなりに多かったので、就活の書類選考突破率などを数値化して印象を与えやすくした。

これからのこと


面接で「何故また大学に戻るのか」と聞かれたとき、思わず笑顔でこう答えました。

「大学生が好きなんです」

学生さんが迷いながら成長していく姿を見るのが本当に好きで。
でも、私自身のキャリアの軸として胸を張って言えるようになるのに5年かかりました。
苦しかったポスドク時代も、優しい人たちに囲まれた民間時代も、全部ひっくるめてこの先に繋がったことが本当に嬉しいです。
少し不安ですが、それを上回るワクワクを胸に春から頑張っていきたいと思います。

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