言葉の花束-アキの詩集No.8

1.「すっかり夏の色」

薄いピンク色をしていた
桜並木の
この通りは

今ではすっかり
夏の色

黄緑色から
じょじょに
深い緑に
色づいて

吹き抜ける
心地よい風と共に
春の終わりを
告げるのです

蝉がミンミン鳴く頃には
熱い日差しをさえぎるのに
ちょうど良い日傘に
なるのでしょう

夏色の葉の
一枚一枚に
いっぱいのお日様の力が
蓄えられている

夏色のその葉は
エネルギッシュな命の源

これから訪れる
暑い季節を迎えるために
元気のもとをたくさん
緑のその色に
こめているんだ


2.「眠り猫の誘惑」

休日の朝の醍醐味は
やはり二度寝だろう!

朝ドラを見ながら
朝食を済ませて

ちょっと疲れたから
再び布団の中に

ほんの少しだけ
少しだけと思って
布団の温もりに包まれ
寝入っていたら

およ?
ふと、寝返りを打って
横を見れば

丸くなって
すーすー寝ている
可愛い子がいるではないか!

いつの間にそこにいたんだ
お前は!

そっと体を撫でると
何て心地の良い肌触り

あぁ
どうしよう

布団から出られないし
片付けられない

だって
寝顔が
その寝姿が
可愛いんだもん

そうやってお前は
私を眠りの世界から出られないように

いや
お前は私を
そうやって虜にして
私を困らせるんだな

なんて
悪い子なんだ
お前は!

そうこうしている内に
どんどん時間が過ぎていく

猫は良いよな
一日中寝ていられる
それが許される生き物だ

だが
私は人間だ!

えい!
猫を抱えて別の場所に移し
サッと布団を片付ける私

私は人間だから
一日中寝てはいられない!

悪いが
私は猫にはなれないんだ

猫になれ
猫になれ
そういう誘いには
乗らないぞ

そうして私は
誘惑に勝ち
今日のスタートを切った


3.「stability、何それ?」

担当患者さんのリハに向かったら

その患者さん
容態がおかしくなっていて

師長やNSさんが集まって
様子を診ていた

師長から
その患者さんの普段の様子とか
色々聞かれて

途中
「座位のstabilityは?」と聞かれて

内心「え、stability何それ?」と疑問に思いながら
おそらく安定のことかと考え
「座位は支えていないと崩れます」と答えた

様子を診ながら
リハビリをして

他にも色んな患者さんを診て
研修会にも参加して

やっと家路についた

後でstabilityを調べたら
「安定性」で正解だった

だけれど
もし違っていたら
適当なことを言ってしまったことになる

分からないなら
怒られるのを覚悟して
聞くべきだった

とても反省している

stability、安定性という意味の単語

それを知っていて当たり前の世界に
私は入ってしまった

私はもう
プロとして見られている

今日の研修会でも
「君たちの治療が間違えれば
患者が死ぬかもしれない
プロとしての自覚を持つように」と
先輩から言われた

私は
分からなくて仕方がない新人ではなく
プロの一員なんだ

そう思うと
責任が重くのしかかる

そして
よりいっそう研鑽に励み
経験を積まなければ

一人前にならなければと
心のネジのが締まり

腹が据わった感じがした


4.「弱くてもいいや」

周りの人達が
自分よりも芯が強くて
生き生きとして
輝いて見える

その光に当ったら
自分はかき消えてしまいそうだ

いや
私は消えたりしない

微弱でも
私だって生きる力がある

弱りすぎないよう
また
気張りすぎないよう
ある程度心の弦を張って

自分なりにやってみよう

弱くても良い
一種の諦めは必要

転んでも良い
怪我しても良い
その度に落ち込むだろうけれど

私の人生は
ちゃんと続いていく

自分のストーリーを
書き続けよう

その意識さえあれば
たとえ弱くても

それなりに
自分の納得のいく物語が
出来上がるかもしれない


5.「私の心の太陽」

何となく
家の庭に足を運んで
暖かな日差しを浴びる

花壇に植わる花の名を
思い出そうとしても
思い出せない

菊だったか
牡丹だったか

まぁ、きれいだから
何でもいいや

風が優しく
私を包む

お日様が
雲から出たり隠れたりして
地上を照らしたり
陰らせたりしている

ちょうど私の心も
そんな感じ

落ち込んでは
誰かに弱音を吐いて

慰められれば
心は安定するのに

また落ち込んだり
その繰り返しで

お日様が
常に空を照らしてくれれば
いいのにな

なんでちょこちょこ
隠れたりするの?

暗くなると
不安になるよ

お日様はこう答えるかな?
「常に照らしっぱなしも
疲れるんだよ
たまには隠れて
休みたいんだよ」

私もそれでいいかな?

頑張ることを
時には休んでも良い

元気でいることを
時には休んでも良い

沈んでいるときは
休みたいとき

また昇ってくるまで
待っていれば良い


6.終わりに

今日は筆休めとして書き留めていたポエムを載せました。

1.のポエムは季節の詩

2.のポエムは愛猫との日常の詩

3.のポエムは最近あった、職場での出来事を綴った詩

4.5.は、今日考えた、自分の心を表現した詩です。

少しでも心に留めていただけると嬉しいです。

お読み下さりありがとうございます。


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