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愛媛県 喫茶店探訪 一人旅の醍醐味とともに。前編

「旅はハプニングがあってこそ醍醐味ですよ」
大学生の頃、一人旅をした先で訪れた、カフェの店主さんからの言葉である。当時、ふと出雲大社に行きたい、と思い立って島根県へ。上機嫌で観光したのち、電車に乗って宿に向かうつもりが、目的地と反対方向の電車に乗車。気づいた時には、スマホの充電は10%しかなく、夜中すぎて駅に人気もなく、見知らぬ土地でただ一人、ちょっと泣いた。

そんな屈辱を晴らすべく、今年のゴールデンウィーク、連休の特権を使い、一人で愛媛県へと向かった。友人が住んでいるので会いに行くことにしたものの、なんと初日からハプニングが。乗り場を間違え、乗車予定のバスに乗れなかった。運良くチケットの買い直しは逃れたものの、思わず「またかよ」と自分にツッコミを入れる。冒頭の言葉はその通りだとは思うものの、せめて旅のはじまりくらいはスムーズに迎えたいものだ。

旅先で喫茶店を訪れると、見知らぬ土地だった場所から、その土地に溶け込んで、暮らしているような感覚になれる気がする。そんな理由から、旅先でも一軒は、喫茶店を見つけては足を運ぶようになった。今回、愛媛県では3軒のお店を巡ることができたので、紹介しようと思う。

1.日記館

一日目、予期せぬ展開を乗り越え、お昼時に松山市へ到着。友人と合流し、お互いに気になっていたお店「日記館」へ行くことに。
Netflixで『初恋』を観てからというもの、鉄板ナポリタンに恋焦がれていた。熱々の鉄板の上で「ジューッ」と食欲をそそる音を鳴らすナポリタン。関西で食べられる喫茶店は数えるほどしかないと思うのだけど、私が見落としているだけなのだろうか。「洋食屋さんじゃなくて、私は満島ひかりちゃんみたいに、喫茶店で、しかも鉄板の上にドンと盛られたナポリタンを頬張りたいんだ!」と求め続けた結果、愛媛県で出逢うことに。

嬉しくて小躍りしたくなるような気持ちで対面した、鉄板焼きナポリタン。(鉄板ナポリタンではなく、メニュー名には"焼き"が入っていた)
わたしはケチャラーなので、味濃くケチャップの味付けがされているナポリタン、大好物なんです。目玉焼きが添えられたものはよく見かけるけれど、生卵って珍しくないですか?風味がマイルドになって、二度美味しくて、楽しい。

愛媛県の西条市では、鉄板ナポリタンがソウルフードらしい。松山市でも、鉄板ナポリタンを提供するお店がたくさんあるのは、西条市の影響もあるのかも。

そして、日記館といえば、このコーヒーカップ。一目みたくて、鉄板焼きナポリタンとセットで注文した、日記館スペシャルブレンドコーヒー。ここでしか出会えない、というのは、特別感があって良い。

2.乃亜

愛媛県の喫茶店は、クラシックな外観と内装の喫茶店が多い気がする。道後温泉に向かう前、途中下車して立ち寄った「乃亜」もそう。入口のドアに「喫茶室」と書いてあるのが目に入ったとき、別世界に入るような気持ちになって、思わず少しだけ背筋を伸ばした。

乃亜ではモーニングを注文。厚切りふわっふわのトースト、サラダ、バナナ。深煎りの珈琲と一緒に、ちょっと豪華なモーニング。わたしが小学生の頃、パキッと割るタイプのいちごジャムが、給食の時間に出てきたんですよね。それと同じものが添えられていて、これって普通に買えるんだ…と思い、久しぶりの再会に何ともエモーショナルな気持ちになった。


思ったよりも長くなったので、あともう一軒の紹介は、愛媛県の思い出と共に、また次回。


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