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結成までのストーリー

初めましてのご挨拶

こんにちは。NeighbourFoodのYukoです。
記念すべき第一回のnoteは、Yukoからの目線で、我々の結成までのストーリーを紹介したいと思います。

フードバンクに出会う

Yukoは日本の大学で食と社会の研究をしていました。
食べる、という行動は、原始的で根源的なものです。おいしいものが好きな私にとって、最短で幸せになれる手段でもあると思っています。

食べるってどんな意味があるんだろう、と研究しているところ(当時はベジタリアンについて研究していました)、フードバンクというシステムがあることを知りました(ベジタリアンに全然関係ない)。

そこから、フードバンクが東京にもあることを知り、インターンをすることになりました。当時は、フードバンクの食品を使って子供食堂を立ち上げるプロジェクトを担当していました。

フードバンクを利用する人は、シングルマザーの方、外国人の方、病気で働けなくなった方、色々な事情をお持ちでした。

今回の新型コロナの状況を見てもわかりますが、どんな人でも社会の変化の波によって経済状況が大きく変わることがあることがあります。
みんなが、食べ物を心配することのない社会になるといいなぁ、そのためには、誰でも困ったら食べ物を受け取れるしくみ、食のセーフティネットが必要だと考えるようになりました。

そのためにあるのがフードバンク・フードパントリーです。
でも、現状日本は諸外国に比べると、十分な数の食料供給拠点、ネットワークがありません。日本にはフードバンクが、100こあるといわれています(2019年時点 全国フードバンク推進協議会による)。
例えば、イギリスでは、2,000拠点で食料が受け取れます(2019年時点 Trussell Trustによる)。イギリスは、日本の人口の半分以下しかありません。

日本のフードバンクをどうやって広げたらいいの?
こんな疑問を解決するために、イギリスの大学院へ飛びました。

Yoshihiro(通称Wakishi)に出会う

そんなこんなで、イギリスの大学院で社会学をベースに、フードバンクの研究を始めました。
そこで、妖怪と地理学の研究をしていたWakishiと出会います。
Wakishiは、イギリスで日本の妖怪を研究しており、まず世界中から集まった先生・学生に向けて、日本の妖怪の概念を英語で説明するところから始める、というチャレンジングなことをしていました。
ちなみに、妖怪は英語で、りーじょなる れじぇんど っていうんだって。地域に根付く伝説ってことですね~

お互いニッチな研究をしていたこともあり、イギリスのパブでおいしいビールを飲みかわし、仲良くなりました。

もやもやを少し解消する

イギリスでは、現地のフードバンクでボランティアしたり、その他のフードシェアリング団体で活動したり、と研究を進めていました。
ある日、大学院で行われたフードシェアについてのカンファレンス内で、こんな意見がありました。

フードバンクは、実は効率が悪い仕組みなんです。大きく集めて、大きな倉庫を持ち、大きな拠点に人々を集める。
フードシェアは、共通の価値観を持つ人々のコミュニティ、もらったり、あげたり、フラットな関係づくりができる。

日本のフードバンクは、今は大きく集めることのできる団体が倉庫を持って食品を配布したり、そこから、小さな団体が食料を分けてもらって活動しています。
そうなると、運ぶ、保管する、配る、というアクションそれぞれにコストがかかってしまいます。
フードバンクは、食料を無料で寄付してもらっている、というイメージから、ローコストな活動と認識されがちです。
でも、実際は、目に見えにくいコストがたくさんかかる活動なんですね。

そして、あげる人、もらう人、これが繋がっていないことによって、あげる人はあげるだけ、もらう人はもらうだけ、となって、関係性にギャップが生まれやすい、ということがわかります。
つまり、もらう人って、申し訳ない、ありがたい、恥ずかしい、いろんな心理的プレッシャーを感じる可能性が高くなります。

じゃあ、どんな風なフードバンクだったら日本でも広がるんだろう?
そんな疑問の解消に一歩近づいた気がしました。

NeighbourFoodの結成

さてと、イギリスでちょっともやもやが解消されたところで、日本に帰国。普通に就職して、働いていながら、定期的に以前インターンをしていたフードバンクでボランティアをしていました。

でも、ボランティアしているだけじゃ、フードセーフティネットって広がらないですよね(当たり前)。ってことで、じゃあ、できる範囲で、食料を配布する拠点を作ればいいんじゃない?って思いました。

そんな話をWakishiにしたところ、一緒にやろう~、となり
WakishiがAtsuki(通称あつびー)に話すと、一緒にやろう~、となり(お気づきの通り、私たちは無理なく、頑張ることを大切にしています)

どんな形がいいのか、イギリスでのヒントを基にみんなで考えていくことになりました。

NeighbourFood がすること

フードセーフティネットを構築するために、私たちが取り組むことは

地域で完結したフードセーフティネットを作ること
・従来の見えないコストの沢山かかる仕組みから、地域内で自給自足型に完結させることで、持続可能な活動にする
・自分を含む、想像できる誰かのための仕組みにする
・地域のみんなが参加して作り上げるセーフティネットにする


雨後の筍のように、同じような仕組みをどんどん増やせるようにすること
・フードセーフティネットとして機能させるために、どこでも、(必要な人は)誰でも食品を受け取れるように、拠点を増やす
・セーフティネットの拠点作りに参加したい人が、手順を踏襲できるようにする
・我々の経験を通して分かったことをFollowerが参考にできるようにする


この2つです。 今後の投稿では、私たちのコンセプトを詳しく説明します。

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