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ゲーム会社は長時間労働?についてゲーム会社人事が答えてみる

お疲れ様です。

忙しいですね~
2月~4月は忙しいですね~

そんな中、「ウマ娘」は出るは、来月には「モンハン」が来るわ。
なぜか今になって社内で「桃鉄」が流行るわ。

▲マンガ版の主役はオグリキャップです

時間がね。

36時間とは言いませんが、
子供の寝ていて自分のことができる時間がもう少し欲しいな~とは思う今日この頃です。

さて、新卒採用の時期になると、必ず質問される、
「ゲーム会社は長時間労働=ブラックじゃないか説」

これについてちょっと書いてみます。

できるだけ現実的に。

かつ、フラットに。

でも個人の意見として書いてみますので、
ゲーム業界を目指す方や、エンタメ業界を目指して就活をされる方の参考になれば幸いです。

●結論

最初に結論書いておきますね。

人と会社と状況によります。

ホワイト企業でも残業があるときは有ります。
ブラック企業でも残業が無いときは無いです。

が、だいぶいい感じです。

新卒採用しているような規模間のゲーム会社さんだと、
たぶんあっても20H/月くらいの残業で抑えてるんじゃないですかね?

以下は私が見てきた状況、あくまで傾向ですが、

・大きい会社ほどルールや規則が厳しいので残業は少なくなります。
・小さい会社(特に50名未満)では残業が多いことがあります。
・ゲームの仕事よりもアニメの仕事のほうが残業は多いです。
・ゲームの仕事よりも遊技機の仕事のほうが残業が多いです。
・コンシューマゲームの開発は、緩やかにしかし確実に開発終盤に向けて労働時間が長くなります。
・ソーシャルゲームの運用は、毎週や毎月のイベントや施策の締め切りに向けて短スパンで忙しくなります。
・残業が常態化している会社は、なかなかその体質は変わりません。
・残業が常態化していない会社でも、突然のトラブルで残業しまくることもあります。

あくまで傾向です。

例でアニメと遊技機(パチンコ・パチスロ)との比較を書きましたが、
これも、毎週放送されるアニメ作品と映画作品にもよりますし、
遊技機も版権作品かオリジナル作品かによっても変わるので、
例外はいくらでもあります。

例外をつぶせない以上、
確実に論じることが出来ないので、こんな表現になります。
(適当に言い訳やごまかしたいからで書いてるんじゃないですw)

●残業はなぜ発生する?

色々な理由がありますが、クリエイティブ業界でこの問いに答えるなら、
『納期があるのにあいまいで時間がかかるもの』を作っているからです。

ゲームなどのエンタメコンテンツは人に楽しんでもらうもの。嗜好品です。

工芸品や芸術作品のようなアートの一面(あいまい)と、
機械設計や電気工事のような工業製品としての一面(納期・工程がある)、
そしてソフトウェア商品という無形商品としての一面(制作に時間がかかる)を持ち合わせている商品です。

生活必需品ではないので、工夫して、「良いな」「かっこいいな」「楽しそうだな」と思ってもらえないと買ってもらえません。

多くの人が残業は良しとは思っていませんが、
この工夫をしないといけないこと、より良くしないといけないために、
頑張ってしまうのです。

頑張りすぎて全然ゲームが出来ないと困るので、
納期やマイルストーンが置かれます。

するとクリエイターのサガか、その納期ギリギリまでは頑張ろうとなります。
これが残業につながるのです。

●最近の傾向

ゲーム開発職の方の場合、ゲーム会社が多い地域(関東・関西)に緊急事態宣言が出ているので、リモート勤務、在宅ワークに移行している会社が多いのもゲーム業界の特徴でもあります。

日本の産業の中でも在宅ワークは進んでいる業界といえます。

▲ゲーム業界の在宅ワークの浸透については過去記事参照

また、昨年4月から大手企業では「働き方改革」という法令が施工され、
色々な労務管理・就業環境の改善が図られました。

2021年4月からは中小企業にもこの法令の効果が及ぶので、
ゲーム業界だけでなく、より適正な就業環境の提供という義務が雇用主(会社)側に求められることになります。

よって今後も長時間労働の是正や、在宅ワーク・時差出勤・フレックスの導入など、色々な環境改善は進むとみています。

●伝説をいま語ろう

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私よりも年上で、
長年ゲーム開発に携わられていた諸先輩方のお話を聞くと、
実際にとんでもない就業環境だったという伝説や自慢話(?)はいくらでも聞こえてきます。

・気づいたら朝だった
・気づいたら30日連勤だった
・土曜日は出社するもの、日曜日はちょっと出社するもの
・一人でデバックしながら修正してデバックして修正して
・上司が居なくなったと思ったら新しい上司が補充されたけどまた居なくなった
・セクハラ、モラハラ、スメハラ、パワハラ、スモハラの数え役満
・仮眠室という名の会議室
・出前のおばちゃんに生殺与奪の権利が握られている
・朝、誰もいないと思ったら机の下から人が生えてきた などなど

私が開発現場に参加したころには、
こんな状況はなかったので、もう10年早く生まれていたら…おーこわ。

偉大な先人たちに…敬礼っ!

●フリーランスは別

なお、上記は日本の労働基準法で守られる「社員・契約社員・派遣社員・アルバイト」といった働き方でのお話です。

「業務委託契約」または「フリーランス契約」で仕事をする場合は、
作業に対して対価が支払われることになるので、労務管理(残業の管理)が発生しません。

今後もこの契約形態での就業が流行っていくと思いますが、
劣悪な環境での作業だった場合や、炎上している開発ラインに入ってしまうと、すごい割に合わない可能性も出てきますので、
契約時は事前確認や打ち合わせで会社や開発体制をよく確認しましょう。

●まとめ

人事という立場の人が話すと、
どうしても会社をかばっているように見られるのですが、
業界的にもだいぶホワイトになってきています。

(ようやく業界的にも無理してクリエイターさんが潰れるほうが痛手だと気づいたという仮説も…小声)

逆に言うと、
やりたくてもストップをかけられることがストレスになるタイプの方もいるので、このあたりが難しいところです。

デザイナーさんなんかは、
気分が乗ってきたときに残ってがーっと作業をやりたい方や、
残業してでももう1段クオリティを上げたいという方も実際いらっしゃるので。

でも中には少人数故に、一人の負荷が高い会社さんや、
会社が出来たばかりでバタバタしている会社さんもあるのは事実ですので、
40H/月を超える残業が毎月続くようであれば、
一度周りの会社の方や、知り合い、母校、ハローワークや転職エージェント会社なんかに相談してみるのも一つです。

クリエイティブ業界、体が資本ですから。
無理はダメです。

これからゲーム業界を目指す方や、
クリエイティブな業界に興味がある方の参考になれば幸いです♪

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【過去記事】
人事的な記事⇒https://note.com/negikojyo/m/mb13243fd1754
中途採用の記事⇒https://note.com/negikojyo/m/m065b4610a93e
新卒採用の記事⇒https://note.com/negikojyo/m/m2326398a03cd
note/Twitterの記事⇒https://note.com/negikojyo/m/mdbb149c98460
その他雑記⇒https://note.com/negikojyo/m/m438046a9fda7


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ジュース奢ってくれるんですか!? え!?コーヒーでもいいんですか!? 今から超がんばります。