読書記録1-1

細川英雄/尾辻恵美/マルチェッラ・マリオッティ編『市民性形成とことばの教育 母語・第二言語・外国語を超えて』(2016)くろしお出版

はじめに 今なぜことばの教育は市民性形成をめざすのか(細川 英雄)

本書の目的:

「多文化共生社会にける市民性形成に関わる言語教育の理念と実践を提示し、その教師養成・研修プログラム等への初めての指針となること」
「私たちが、一人の『個』として他者と共に社会に属しつつ、その社会に埋没せず、『よく生きる』にはどのようにしたらいいのか。それは、民主的な社会の形成とその社会参加の意識を明確に保持することに他ならないが、このような『市民』およびその意識を形成する上で、言語教育には何ができるのか、言語教育はどうあるべきなのかを考えること」(p. ⅳ)

「市民性形成」とは:

「人がことばを使って社会の中で生きていくことの意味を追求する教育実践のことである。この場合の教育とは、『教える』という意味ではなく、個人が形成されることを」指す。(p. ⅵ)

本書の意義:

本書は、「ことばの教育の大きな目的として『市民性形成』を掲げ、その重要性について、理論的枠組みと共に」「そうした理念がどのように具体的な活動実践と結びついているか」「実践研究の先鞭たらんとするもの」。(p. ⅳ-ⅵ)

本書を読んで:
・市民性を持った教師ってどんな人なんだろう?
・市民性を持った教師を養成する「先生の先生」ってどんな人なんだろう?
・各回の授業はもちろん、コースデザインをどうしているのかも注視して以後の章を読んでいきたい

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