205/365 米国不動産から見る、日本の課題
アウトプットマラソン205キロ目です。
米国専門の不動産鑑定士の方から聞いた話。
日本との商習慣の違いを強く感じたので、共有させて頂きます。
① 仲介手数料の違い
取引価格に対して、
日本では、売り手と買い手からそれぞれ約3%
米国では、売り手から約6%。買い手からはもらわない。
なぜかと言うと、米国の仲介エージェントは、売り主側との交渉ごとや、クライアントのリスクを減らすための情報提供がメインの業務だから。
この後にも出てきますが、物件の情報確認は、買い手自らできるようになっているため、日本で一般的な物件を紹介してくれること自体に価値がなくなっている。
エージェントは会社に所属はしているが、完全歩合。クライアントは会社に依頼するというよりも個人の評判をもとに依頼するので、エージェントは売って終わりではなく、信頼を大事にするような仕事を心掛ける。
② 透明性の違い
日本は、買い手が業者に聞かないとわからない(仲介サイトHPや、店舗に訪れて紹介してもらう)。レインズという不動産情報管理サイトがあるが、情報登録が任意の場合や、情報反映がリアルタイムではない場合がある。
米国は、買い手がHPを訪れれば自分で探せる。MLS(Multiple Listing Service)というシステムにて一括管理。入手した情報は24時間以内に登録する義務があることや、違反者には罰則があるなど、厳格なルールで運用されている。
例えば、Zillowという不動産検索サイトがある。
Zillowは何がすごいって、
・検討している地域の価格推移
・過去の売買履歴
などなど圧倒的な情報量を確認できるので、買い手は売り手との交渉材料として使える。
早く日本にも同じような仕組みが出来てほしいと思います。
お話を聞いていて感じたのは、囲い込みスタイルの事業は、今、一瞬の営業利益は上がるかもしれないけれど、いずれ破綻するだろうなということ。
楽天経済圏のような、お客さんが自ら喜んで囲い込まれに行くくらいのメリットを提供できていれば別だけれど。
後になって分かることほど、信頼を失うものはない。
刹那的には生きない。
貴重なお時間を使って読んで頂き、ありがとうございます!こんな情報をまとめてほしいなど、ご意見・ご要望ございましたら、アドバイス頂けるとうれしいです。よろしくお願い致します!