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伊之助きまぐれ映画館

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観た映画の感想を気まぐれに書きます。備忘録がわりなのでネタバレ、脱線いたします。伊之助はMパテー商会、松竹蒲田撮影所、大映など映画界で働いていた祖父の名前です。
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2020年7月の記事一覧

『恋々豆花」を宇都宮に観にいく

『恋々豆花」を宇都宮に観にいく

 初めてこの映画を観るなら映画館で、それも街の、昔ながらの劇場で観たいと思っていた。ちょうどその頃東京の感染者数が落ち着いていたこともあり、名前からしてレトロな宇都宮ヒカリ座に行くことにした。

宇都宮を訪れるのは2014年に「おじさん」を見に行って以来である。奇しくも同じ年の6月に台湾にも赴いていた。

宇都宮で必ず食べると決めているのが青源の味噌だれ餃子。今回もパセオ(駅ビル)の同じ場所にあっ

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小松真弓監督 『もち』

一関には一度だけ行ったことがある。くりこま高原にある知人の別荘に行った折、車でのんびり戻りたい人と新幹線を使ってなるべく早く帰京したい人に分かれた時、早帰りチームの一人が「せっかくだから冷麺を食べて行こう」と言うので立ち寄った。

映画『もち』は14歳の少女と祖父の関係を軸に、祖母、親友、想いを寄せているその兄との様々な別れを描いた作品である。それぞれの別れに「もち」がいろいろな姿となって関わる。

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『ハニーランド 永遠の谷』

 先日投稿した「茅ヶ崎市北マケドニアフェアHaikuイベント」での寄付の返礼品として北マケドニア映画『ハニーランド永遠の谷』のチケットをいただいた。自腹で観に行こうと思っていたがありがたく頂戴した。

 第92回米アカデミー賞において国際長編映画賞とドキュメンタリー映画賞に同時ノミネート(アカデミー賞史上初の快挙!) されたこの映画は、首都スコピエからわずか20kmしか離れていない村で暮らす女性を

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