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その目の奥に秘めたものに 思いを馳せる(スラムダンク/井上雄彦)

オリンピック漬けの日々を送っています。

朝起きたら今日の競技を確認し、特に見たい競技や選手を選定。基本はテレビで、見たいのが重なっている時はiPadやパソコンも活用しながら、選手の活躍を応援する。画面の数に対して目が足りない。頭からスターウォーズのジャー・ジャー・ビンクスのような目を生やしたい。

しかも私は感受性が強めなので、試合の度にすごく感動したり悔しくなったり、涙をぼろぼろ流しながら見ている。体がもたない。

そんなオリンピックに身も心も捧げている私だが、普段は全くスポーツを見ない。
オリンピックも例年ここまで見ていた記憶はないのだが、今年は旅行に行けない4連休&自国開催ということもあり、1日目にじっくり見てみたら、すっかりハマってしまった。

選手たちの表情、特に目を見ていると、真っ直ぐ勝利を見据えた視線と、その奥にあるこれまでの努力や葛藤、悔しさ、そしてどこか落ち着いた強い想いを感じて、ぐっと引き込まれる。
ここに立つまでにどれほどの努力をされたのだろう、今どんな想いでいるのだろうと考えると、どうしても涙が溢れてしまう。

こんな込み上げる思いを何か読んでいても感じたことがあるな、と思い出したのが、名作「スラムダンク」。
スラムダンクは中学生の時に読みたくなり、誕生日にお願いして全巻を買ってもらった。

ぶつかり合いながら徐々に揃っていくメンバー、仲間たちとの日々の練習と命懸けの試合の数々、そして涙で漫画が読めなくなるほどの感動。
言わずと知れた名作で、中でも安西先生の言葉が有名だが、私が今でも心に残っている名言がある。

「負けたことがある」というのが
いつか 大きな財産になる


柔道48キロ級 渡名喜風南選手の決勝戦、泣き崩れる姿を見てこちらも本当に悔しい気持ちになった。金メダルだけを目指してずっと頑張ってきた日々、自分に打ち勝つために続けてきた練習、渡名喜選手の中にある強い思いが、その視線からひしひしと伝わってきた。私の想像を遥かに超える様々な想いを抱えて試合に臨まれたのだと思う。
試合後のインタビューで、「自分の弱さが出てしまった」と話されていた。
あの悔しさの後で、自分の弱さに負けたと素直に言える渡名喜選手は、本当に強いと思った。
その姿に、改めて心からの賞賛の拍手を贈りたい。

数々の試合を見る度に嬉しくなったり、悔しくなったりして、テレビの前で涙を流したりしている自分を見て、ちょっと思ったことがある。
私がここまで感動できるのは、目の前にいる選手がどんな想いをしているのだろうと想像して、それに共感しているから。ということは、私の中にも、選手の想いに共感し、同じように込み上げる感情を経験したことがある、ということでは?
自分もこれまでの人生で何かに本気になって感動したり、心から悔しい想いをしたりしているのだと気付けた時、自分の人生がちょっと誇らしくなった。
そんなことも思わせてくれる、オリンピックってやっぱりすごい。


今日はオリンピックへの思いが強く、漫画の紹介が少なめになってしまいました。
もちろん、オリンピックを見てスラムダンクを思い出すくらい感動できる漫画なので、まだ読まれたことがない方はぜひ。本当に面白いです。
(ネタバレなしの方が良いかと思い、名言もシーンの詳細を省略しました)

まだまだ続くオリンピック。
ステイホームで、ひたすらに目の前の選手を応援したいと思います!頑張れ日本!



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