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Tシャツ部(恋愛小説)

Tシャツ部

部活と文化祭と恋愛。
幼なじみの恋。彼女がいる幼なじみを好きになってしまった美兎。

「Tシャツ部入りませんかー?」人が行き交う群れのなか幼なじみの雄太が叫んでいる
幼なじみといっても一個上だけど。
運良く同じ高校に入れた。
「入ろうかな」
「おっ、美兎はいってくれんの?俺と中津いないこの部に」
「いいよー。入りたかったし」
「じゃあ、入部届け書いてー」
「わかったー」

知っている。雄太には彼女がいる。
幼い記憶が蘇った

「彼氏になってくれたらキスしたい」
「いいぞー」
「本当に?いいの?」
「おう」
じゃあといって2人はキスをした
一緒に一輪車したりスケートやったりもした。
なのに何故か私が一方的にキレて追い出してしまったのをきっかけに私らは別れた。

「もう帰って」
「え?」
「いいから帰ってよ」
「わかった。」
そう言って彼は振り向きもせず帰った。
初めての喧嘩だった 

☆☆
回想終わり!
でも私は未練がある。謝れなかったことと好きだってあんまり言えなかったことだ。雄太ともう一度付き合えたらいいのに。なんて彼女いるのにね。おかしいよね?

「Tシャツ部の説明するね。版画でハンコみたいにローラでインクをつけて刷るだけ。」
「おー。簡単!」
「だろ?Tシャツ以外にも作れるんだけどちょっとやってみな」
「うん」

そこをそうして刷る!説明が下手なのかやりながら教えてくれた。距離が近い。腕が当たってる。

「わかったからもう大丈夫。」
「はーい」

そういうまで距離が近かった。

「彼女とはどう最近?」
「交換日記とかやってるけど、喧嘩ばっかかな」

交換日記…羨ましい。
私もしたかったなー。喧嘩ばっかなら私にすればいいのに
なんてずるいよね

「交換日記何書いてるの?」
「今日の出来事とか、一緒に帰ったこととかかな」

照れた顔でそんなこと言われたらこっちだってショックだよ。楽しそうだなー。羨ましい

「でも最近彼女が美兎とできてるんじゃないかって怒ってるんだ」
「過去のことでしょ?」
「だよな。。。」

ちょっとため息をついた雄太。









一年後ーー。

「彼女と別れた」
「え、そうなの??理由は?」
「遠距離になるのが怖いからと、喧嘩ばっかだから」
「そっか…。。。」

私と雄太はただの幼馴染でそれ以上でもそれ以下でもなかった。部活は一緒だけど。

「一緒に帰る?」
と誘ってきたのは雄太だった。

「いつも帰ってるじゃん!」
「はは。そうだね。」

そう言って笑った。あと一年で卒業してしまう雄太が愛しくなった。彼女と別れたと言ってるから今がチャンスかもしれない。と私は思った。

「それでさ〜。中津がこれが好きなんだって〜。」
「綺麗。」

そこにはガラス細工の鶴があった。
綺麗で光っててとても綺麗だった。

「こんなの作れるのすごいよな」
「うん!」

そんなたわいのない話をして一緒に帰った。
懐かしい公園が目に映った

「懐かしい。この公園で良く遊んだよな。」
「だね。」
「覚えてる?美兎がキスしよって言ってきたこと。」
「覚えてる」
「あれ、初めてだったんだ。」
「そうなの?」
「おう。」

沈黙が重くなる。言わなきゃいけない。私が雄太をすきだってここで言わなきゃいつ言えるの?

「私、雄太が好き。好きなの…。」
「っ……!?」

驚いた顔で黙った。返事はまた今度って言って今日は別れた。




3月14日

「俺で良かったらお願いします。」
「いいの!!?」

思わず大きな声で言ってしまったのか。耳を塞ぐ雄太がいる。

「いいから付き合おう。」
「やったー。」

それから花火をみんなでやることになった。
親友とその友達と私と雄太。
川沿いで眺めがいいところで語らった。


「私ね、、怒っちゃったけどあの後も雄太のこと好きだったの。」
「………っ!?」

声にならない声を出してびっくりする雄太。

「俺で良かったの?」
「うん。雄太がいい。」
「円周率…」
「えっ?」
「願掛けしたんだ。円周率みたいにずっと続くようにって」
「そうだったの??」
「おう。」

頬を赤らめる2人はそこでキスをした。
花火もやって。楽しい時が過ぎていった。

「今日は遊園地行こうか」
「やったー」

2人は遊園地に来ていた。ジェットコースター3回も乗って怖がってないよーとか言い合って。あと観覧車に乗った



「今日楽しかった?」
「うん!観覧車でキスをすると結ばれるらしいよ」
「えっ!?じゃあしよっか。」
「まだ早い!てっぺんで。」
「そうか」

そういっててっぺんでキスをした。
2人だけの空間っていいよね。雄太が好きだ。

「雄太好きだよ。」
「俺も美兎が好き」

文化祭
「今日は2人で回ろう」
「いいね」
「ホットケーキ食べたい!」
「いいけど、太るぞ?」
「ひどいなー」
文化祭でTシャツ売りながら空いた時間で2人で回った。
焼きそば食べてたこ焼きも食べて食べてばっかで疲れながらもTシャツ屋に戻ってきた。

「結構売れたね」
「文字入りのやつが売れたね」
「イラストは無理か…」
「しょうがない…!!」



☆☆☆☆
回想終わり!!

「今日が何の日か覚えてる?」
「円周率」
「そうじゃなくて、、、。」
「付き合った記念日」
「覚えてだんだ」
「覚えてるよ。。そりゃ。。」
「あと結婚記念日になったね」
「そうだね」

そう。今日は結婚式。
笑顔で迎えることができた。

「Tシャツ売ったりもしたね。」
「文化祭だろー」
「結構売れた」
「そうだね」
「楽しかった。」
「俺も」
「今日はハンバーグかなっ」
「やったー」

なんて会話してるけどほんとに結婚するんだ。
幸せだなって思うけど未だに元彼女のことを思い出す。
私でよかったのかなって。

「私でいいの?」
「美兎だからいいの」

そう言って笑った。多分本当なんだなって思う。
あー今日が1番幸せ。
花嫁姿を皆んなに見せられる日が来るなんて想像もできなかったなー。
雄太が好きだ。色々なとこに行きたいなー。
これからもよろしくお願いします!


「「誓います」」

FIN.


pixivより   https://www.pixiv.net/users/15960908
後で表紙描きます。