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【ショート集】草原と枕

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ショート小説集第一編
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#祭り

【ショート小説】真夜中だから真っ暗

【ショート小説】真夜中だから真っ暗

「どうすればいいのか。」
頭を抱えたまま深刻そうな顔を机に下げながら、親父は聞こえるようにそう言った。僕にはそれが心からの言葉ではない事がすぐに分かり、聞こえないふりをした。親父は何も言わずに立ち上がると、冷蔵庫から瓶ビールと冷やしたグラスを取り出して縁側に座り込み、晩酌を始めようとしている。
「どうすんだよ。」
「もう引退だ。工房はお前にやる。好きにせんか。」
と言うと再び口にビールを運んだ。

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