見出し画像

02【一歩踏み出せない若い人に、事業のスタートアップのおもしろさと楽しさを経験してほしいですね】_吉田匡宏

「地域のすべてが学びになる」プロジェクト(キャリアクリエイト)


何かやりたい若者と一緒にスタートアップ!

 僕が取り組むプロジェクトは、若者たちが起業マインドを持って自分の将来を決めるサポートをすることで、地域の人材流出を減らそうというものです。ただ着任早々、1か月で失敗しました…。学生が企業で働くインターン制度のモデル化を試みたんですが需要がなかったんです。
 それですぐ方向転換。何かやってみたいという若者たちの声を聞いて、直接そのサポートをすることにしました。いまの仕事への不満、将来への不安があるけど具体的には踏み出せない。そんな人の背中を押してあげようと。
 その際、僕のやり方はアドバイスだけでなく、起業のための実際の資金やノウハウを僕自身が提供して、立ち上げを一緒にやっちゃいます。リスクをゼロに近づけたうえで、あとはやるしかない状況にして、とにかくその子が動くようにする。規模的にも少資本でのスモールモデルにして副業的にスタートさせています。


農業は6次化すればしっかり稼げる。

 一番多いのは新規就農の相談で、最初の案件がにんにく栽培でした。でも調べてみたら、普通にJAに出荷する前提だとなかなか稼げないんですね。じゃあ高く売れる黒にんにくを作ろう! と目標を設定。僕自身も農作業を体験しないと説得力がないなと思ってにんにく栽培を開始。機械がなくて手で植えたので死ぬほど大変でした(笑)。
 そしてリサーチです。まずはシェアNo.1の商品を実際に食べて味のレベルを確認。次は、にんにくを仕入れて全国各地の黒にんにく工場に加工委託。その中で飛び抜けておいしかった所に見学に行き、いろいろ教えてもらいました。
 そこからは僕たちのチャレンジ。熟成用の釜のメーカーに独自の仕様でオーダーしたり、製造工程を見直したり。試行錯誤の結果、ダントツにうまいのができました!
 農業は1次産業ですが、2次の加工と3次の流通も全部やる6次産業化すれば稼げる可能性がとても高いんです。やる気も出ますよね。だから農業を始めた子はみんなイキイキしてますよ。

画像1


やろうと思ったらあとはやるだけ。

 人はきっかけ一個で変われると思っています。僕が通ってた大学の学科は学生起業が当たり前な所だったので、あ、やれば誰でも起業できるんだと気づきました。NCL弘前のコンセプトにもあるとおり「学び、気づく」。これが大事なんだと思います。そして気づいたらやるだけなんです。
 僕も近々、会社を立ち上げますが、そこにやりたいことのある若者たちが入ってきて、経験を積んで次々独立する。さらにその子たちが協力してまた何か始めていく。そんな場所にしていきたいんです。まあ僕がスタートアップが大好きだからなんですが(笑)。

画像2

画像3


【写真キャプション】
試行錯誤の甲斐あって、プルーンみたいな濃厚な甘みになったという黒にんにく。ちなみに吉田さんが手にしているのは「にんにくリース(?)」。お洒落な遊び心がいい感じ!


【プロフィール】
吉田匡宏
弘前市出身。早稲田大学理工学部経営システム工学科卒。東京で音楽活動を経て、レコード会社を起業。飲食店・小売店などのコンサル経験も多数。今後の活動拠点組織「Hordek」を立ち上げ、その農業部門として「かぐや農園」も運営中。


(記事は2020年のもの)
Photo/マスグラフィックス
Copywriter/川村伸

この記事が参加している募集

仕事について話そう

よろしければサポートお願い致します。新しいチャレンジへの支援に使わせて頂きます。