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【棚】「資本主義と奴隷制」を読んで思考のクセを知る

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この記事は、Podcast「にゃおのリテラシーを考えるラジオ」の2022年8月22日配信の書き起こしです。

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にゃおのリテラシーを考えるラジオ

読書と編集の千葉直樹です。

このチャンネルでは、読書と IT 時代の読み書き、そろばんを中心に様々な話をしています。

今回のタイトルは、

「資本主義と奴隷制」を読んで思考のクセを知る

というものです。

自宅の本棚にある本を語っていくシリーズです。

ちょっと難しい本

この本は文庫本で厚さが 2cm くらいあります。

資本主義という言葉が入っている時点で難しそうなイメージですよね。

まあ、なかなか読み進めるのが大変な本ではあります。

タイトル通り資本主義と奴隷制のことが書かれているわけですが、僕がこの本で最初に学んだことは物事をいきなり善悪で判断してはいけないということでした。

いきなり善悪で判断しない

これ歴史を学んだり考えたりする時にとても大事というか絶対に必要なことと言われますよね。

でも、僕たちはこのように意識していてもすぐに善悪の判断をしてしまうのです。

「奴隷制」と聞いたら、真っ先に野蛮だとか間違っていることみたいな思考が頭に登ってきませんか?

それ自体は自然だし、そう考えたことが間違っていることではないのです。

ただ、そういう判断自体が後出しジャンケンなんだと思う必要はあります。

現代の価値観と昔の価値観は全然違うのです。

誰が悪いのか考えてしまうクセ

歴史的に起きたことを後で評価した結果、出来上がったのが現代の価値観なのですから、昔起きたことを今の価値観で判断すると、なぜそれが起きたのかを考える時に、「当時の人々が邪悪であったから」みたいな思考に陥ってしまうのです。

この手の考え方は歴史に限らずよくあります。

今まさに発生して進行中の事象に対して誰々が悪いと言いたがる人は驚くほど多いです。

マスメディアもよくそういう報道をするし、 SNS にもそういう考え方の意見がたくさんあります。

政治の世界でもそういう論法の人がよくいます。

それは僕たちがそういう思考法に慣れていて、そう言い切ってしまえばあまりたくさん考える必要がなくなるので楽だからなのです。

考えないで済む楽な言いまわしをすると人を惹きつけやすいからなのですね。

このような思考はあまり良い結果を産みません。

事実を捉えてから考える

なぜなら、起きている事象をきちんと分析してからやるべきことを考えて実行するという割と当たり前のことができなくなるからです。

僕たちは奴隷制によって蓄積された資本をベースにして発展してきました。

現代の豊かな暮らしの始まりにそういう事実があったということをまず捉えることが大切なのです。

そういう風に捉えると、奴隷制はどこかの国で起きた他人事ではないし、たまたま奴隷と呼んでいないだけで、同じようなことが今でも起きているかもしれないと考えることができるようになります。

多分、今は当たり前のことでも、 100 年後には何て野蛮なことが行われていたんだろうと評価されることが出てくるでしょう。

歴史を学ぶ効用

予断なく歴史を学んでいくことは、今の僕たちの日常に起きることを少しでも正確に掴むために必要な思考方法を培うことになると思います。

今回はちょっと難しいけれど、ぜひチャレンジしてみたい本について語ってみました。

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今後配信の中で参考にしていきたいと思います。

おわりに

読書と編集では IT を特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。

ITリテラシーの基礎を学べるオンライン講座をやっています。

詳しい内容については、概要欄のリンクから、または「読書と編集」と検索して、猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。

概要欄にリンクがありますので、フォローいただけると嬉しいです。

この配信の書き起こしをnoteで連載しています。

今日もワクワクする日でありますように。

千葉直樹でした。

ではまた。

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