詩 ︙ 死々
子供の頃は褒められたら嬉しかった
でも今は足りなくて
体の一部をちぎって持っていたくなる
それはひとつじゃ足りない
いろんな人のいろんな場所
集めたら誰かになるかも
でも多分喋ってはくれない
2人目を作っても 3人目を作っても
満足できない
私をちぎって持っていってくれる人はいないから
私も細かくなって
いろんな人のポケットに入りたい
そしたら自分を見ないで済む
意味は持ち主がくれる
いつかはまたひとつになって
理由を持った私になる
そうなれたらいいけど
誰もいないから
床と天井だけ
私の血となり肉となります