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建設業向け研修、人気の3種の紹介

建設会社(ゼネコン、サブコン、専門工事会社)のお客様よりご要望が多い研修3種を紹介します。
「これなら自分にもできそうだ」と興味を持った方は、私片桐にメールにてご連絡ください。


1. 知識インプット系

1-1. 新人・若手向け建設業基礎知識研修

  • 新入社員や若手社員(2-3年目)向けの、下記のような基本的な知識を学習する研修が挙げられます。
    - 建設業界の特徴、建設会社の組織構成
    - 施工管理・設計・積算・工務の仕事内容
    - 土木・建築・設備の工種
    - 施工管理の仕事の流れ
    - 機械・道具の名称、専門用語 など
    新入社員に配属前に施工管理の基礎知識を学ばせたい、建築の施工管理職の若手に設備工事について学ばせたいなどの要望が多いです。

  • お客様が指定する所属業界団体の発行書籍をテキストとして使用することがよくあります。
    (お客様が書籍を購入し、受講者全員に事前に配布します)
    ちなみに、弊社も下記の書籍を出版しており、毎年多くの建設会社に購入いただいております。これをテキストに研修することも多いです。
    「建設業新入社員読本/中村秀樹・志村満共著」
    http://www.niccon.jp/kensetsu/6389002.htm

  • 一方的に講師が講義するだけだと受講者は飽きてしまいますし、学びが定着しません。よって、学んだことを受講者に解説させたり、学んだことを実務で活用するための練習となるような演習も行います。

1-2. 土木・建築工学の学習

  • 新人・若手社員向けの、施工管理技士試験程度の土質力学や構造力学などを学習する研修。ベテラン社員向けの、コンクリート診断士試験相当の高度な内容を学習する研修などが挙げられます。
    OJTで教えづらい学術的な知識を学ばせたい、資格試験対策をしたいなどの要望が多いです。

  • テキストは講師が作成します。著作のある講師も多いので、それをテキストに使用することもあります。

  • 演習課題は、お客様が実際に業務で使用した工事資料を参考に、講師が作成します。

1-3. 建設業関連法規研修

  • 建設業法、労働安全衛生法、労働基準法など、建設業務に関係する法規制を学ぶ研修が挙げられます。
    かつては中堅・ベテランの施工管理職向けが多かったですが、最近では何か起きてからでは遅いため、新人・若手向けに、また施工管理職以外も含め全社員に対して実施する傾向があります。

  • 法規制の中から特に実務に関わるものを抜粋した弊社作成のテキストを使用します。国交省や厚労省等が発行する資料を使用することもあります。

  • 講義の間に数問の試験を挟み、理解度を確認しながら進めます。また、法改正が自分の業務にどのように影響するのか? どう対策すべきか?などを班で検討し発表するような演習を行うこともあります。


2. 施工管理スキル習得系

2-1. 新人・若手向けQCDSE管理研修

  • 新人・若手(2-3年目)施工管理職向けの、品質(Q)・原価(C)・工程(D)・安全(S)・環境(E)管理について、1日で一通り学ぶ研修です。

  • QCDSEのいずれにおいて目標から逆算して管理する。決して1から積み上げるものではない。例えば、原価はあれも必要、これも必要と積み上げていっては、目標利益は達成できない。また、PDCAサイクルで管理することも共通。例えば原価管理でいえば、実行予算書を作成し(P)→購買し(D)→予実管理し(C)→予算を上回りそうであればVEを図る(A)。
    このような、基本的なことを教えます。
    弊社は動画教材も提供しており、これを見てもどのようなことを教えるのか概ね伝わると思いますので、↓も参照ください。
    https://nicconv.jp/construction/

  • 演習は、新人技術者に対しては実務経験がないので、例えばカレーライスをつくることを題材にQCDSEの管理を体験するようなものを行うことがあります。
    若手技術者に対しては、ある工事を想定した課題について、歩掛算出→工程作成→実行予算書作成を経験する演習等を行います。
    また、その会社で実際に起きた災害を題材に、リスクアセスメント演習を行ったりもします。

2-2. 若手・中堅向けQCDSE管理研修

  • 4-5年目の若手や所長手前の中堅施工管理職向けの、QCDSE管理を個別に学ぶ研修です。

  • 原価管理研修では、歩掛を基に適正原価を把握する方法やそこからコストダウンを図る方法などを扱います。その他、PL表の見方、利益予測の仕方、組織的に利益を積み上げる仕組みづくりなどについても講義します。十分実務経験があるので、班で実行予算書を作成し、そこからてコストダウンを図り、その成果について講師が講評する等、演習の割合が大きくなります
    安全管理についても同様に、班でリスクアセスメントをして、対策を検討するような演習に重点を置きます。

  • このとき講師には教えることよりも、受講者個々人が持つ知見を交換し、会社としてのやるべき施策を見出し、実行に向かうように促す研修運営が求められます。

2-3. その他施工管理に関わる研修

  • 新人・若手施工管理職向けの、施工図の書き方を教える研修があります。施工図とは何でなぜ書くのかを講義し、実際に施工図を作成する演習を行います。

  • 同じく新人・若手施工管理職向けの、施工計画書の書き方を教える研修もあります。施工計画書とは何でどのような点に留意するのかを講義し、実際に施工計画書を作成する演習を行います。

  • 工事成績評点向上優良工事表彰獲得のための研修は、公共工事の比率が大きい地域のゼネコンから要望があります。すべての工事に注力することはできないため、いかに効率的にこれらを達成するのか、そのための戦略と戦術を伝えます。


3. マネジメント系

3-1. 組織マネジメント研修

  • 次期工事課長候補、次期現場所長候補の施工管理職向けの組織マネジメント研修は、多くの会社が全施工管理職に、適した時期に必ず受講させる定番のものです。課長や所長は、自分の担当業務を管理するだけでは務まりません。課長は管轄する人・事業全体を、所長は協力会社も含めた現場全体を管理する必要があります。

  • 内容としては、いわゆるマネジメント研修です。計画的業務推進や問題解決など、仕事をうまく運営すること。また、コミュニケーションやリーダーシップなど人をうまく運営することの大きく2つを伝えます。

  • 職種を問わず行う階層別研修との違いは、主に演習にあります。具体的には、例えばロジカル・シンキングについて講義した後、「ピラミッドストラクチャーに従って、簡潔でわかりやすい"設計変更提案書"を作成ください」など、実務に即した演習を課します

3-2. 対外交渉研修

  • 所長など責任ある立場を担うほど、顧客・元請・協力会社・近隣住民と様々な関係者と交渉する機会が増えます。そのため、対外交渉は中堅・ベテランの施工管理職向けの研修として、要望が多いです。

  • 内容としては、互いにwin-winの結論を導く交渉の目的、DESC法に基づく交渉の進め方、Foot in the Doorなどの交渉術を伝えます。また、これらが実際の現場運営において、どのような場面でどのように機能するかも解説します。

  • 所長と発注者に配役してロールプレイングを行い、互いの交渉について助言をし合う演習も行います。交渉の理屈を学ぶことも重要ですが、他者の振りを見ることで多くの気づきが得られ、非常に有意義です。

3-3. 特定の主題に対するワークショップ

  • 講師が受講者に教える研修と異なり、ほとんどの時間をグループワークに費やすワークショップを数年に1回定期的に行う会社があります。
    例えば生産性の向上を主題とするとき、自社が該当するのはどの部分で、自部門としては何をすべきで、自分がすべきことは何のように、一般化された課題を会社・事業・部門・現場・業務に当てはめ、解決を図るものです。

  • このとき講師は、様々な観点を提示して議論を発散させたり、受講者の発表に対して不備を指摘し深く考えさせたり、発案を着実に実務に反映するための助言をしたりするなど、ファシリテーターの役割を担います。
    これは、建設業に対する知識や経験だけでなく、研修講師としてのスキル・経験がないと難しいです。

  • 主題としては、最近は働き方改革がさけばれているため"生産性の向上"が多いですが、"SDG's"や"(現場で働く人の)ダイバーシティ"や"〇〇ハラスメント"など、その時々に応じて変わります。


弊社が提供する様々な研修については、HPに掲載されます。
https://www.niccon.co.jp/kensetsugyou/jinzaiikusei/
こちらもご参考の上、興味ある方は私片桐にメールにてご連絡ください。