🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ［2019/12/16～22］

2019年12月23日 06:11

12月も後半となり、ニュースの量が落ち着いてきたこの時期に、フードデリバリー業界では大きなニュースがありました。

🗾国内サイトの記事

🍳DiDi、フードデリバリーに参入　20年に大阪から

中国配車サービス大手の滴滴出行は2020年、日本でアプリを使った食事宅配サービスを始める。AIを活用したタクシーの配車アプリで培ったマッチングサービスのノウハウを出前に生かす。

今週はおろか今月…もしかすると下半期最大のニュースかもしれません。

滴滴出行は中国のライドシェアサービスで、当時の中国の２大サービスが合併しさらにUberの中国事業まで買収した大きな企業で、得意のAI技術で日本でもソフトバンクと共同出資した企業（DiDiモビリティジャパン）を作って、タクシーの配車サービスを展開しています。
また、本場中国でも2018年にフードデリバリーを開始しています。

ついにUberEatsのガチ競合が登場ですが、大阪からというのは面白いですね。（名古屋あたりで熾烈なバトルとなるのか？）
UberEatsでは配達員の料率変更や様々なトラブルが頻出していますが、業界に新たな風が入ることでさらにこの業界は活性化してきますね。

こちらはWSJの有料版記事ですが、

記事の中でUberのCEOが「現地でナンバーワンもしくはナンバー2に入らない料理宅配事業は売却する」と投資家に語ったそうで、実際にインドの２大フードデリバリーの１つであるZomatoへの売却が進んでいるとのこと。

日本では独走中のUberEatsですが、DiDiの登場により、今後は配達員の奪い合いや値引きによる顧客の奪い合い等、来年は大きな潮流が待ち受けていると思います。

それにしてもUberEatsは、LINEPayで半額や配達手数料無料等、最近の値引き量はすごいですし、地道に↓のような販促物の手配りもやっていたりと、以前はCM等で認知を上げていましたが、最近は顧客獲得（利用者）に相当力を入れています。

また、国内サービスの動きでいくと、

出前館のシェアリングデリバリー事業に暗雲が立ち込めています。
実際には新聞配達員とは別にデリバリー人員を確保していたそうで、ひとえに配達といっても、質が異なるために大きなシナジーとはならなかったようです。

出前館の株価にも影響が出ている中、ラクスルとGOの共同事業による『CMO代行プラン』の第一弾として、出前館をリブランドするプロジェクトを立ち上げたとのこと。

（CMの内容はとても共感できるものですが、浜ちゃんを起用していますからね…どのくらいのコストを投下しているのか…。）
外資のサービスが勢いを増している中、国内サービスも生き残りをかけて、2020年はまた面白い年になりそうです。

🍳Whiskの人工知能レシピアプリは食材を宅配してくれる

Whisk（ウィスク）という企業が、新しい形の食事のプランニングとレシピ検索のサービスを開始した。集めたレシピの整理も行えるほか、Walmart、Amazon Fresh、Instacartなど、さまざまな食材宅配業者で簡単に材料を購入できる。

自らレシピを作っているわけではなく、レシピの集約プラットフォームサービスとも言えるものでしょうか。
主な機能は以下の２つですが、

①様々なレシピサイトの情報を集約
②食材の宅配に対応

①の機能と使い勝手も特筆すべき点ですが、特に②が新しいですね。
どの国まで対応しているかはわかりませんが、29のオンライン宅配事業者と提携しているとのこと。

🍳KFC、フードバンクで食品ロス克服　チキンを寄贈［有料記事］

食品関連企業で流通できず廃棄される商品を「フードバンク」に寄贈する動きが広がる。日本ケンタッキー・フライド・チキンは外食大手でいち早く、調理済み食品の寄贈を開始。保険商品も開発され、損害保険ジャパン日本興亜は食品製造や卸による食品の寄付も付保対象に。352万トンといわれる流通上の食品ロスを有効に活用して問題を克服する仕組み作りが進む。

KFCすごいですね。寄贈するまでの仕組みやその量はどのくらいか興味が湧いてきます。
「調理後の商品を再冷凍して提供」といっても、食品衛生や物流の課題があり、そのあたりの整備はまだ完全とは言えないので、寄贈する側もそれなりの負担になると思いますが、そこを実行していく企業の姿勢は見習うべきポイントですね。

🍳ライフ、アマゾンの宅配地域拡大［有料記事］

ライフコーポレーションは20日、アマゾンジャパンとの協業による商品宅配を2020年に東京23区内に拡大することを明らかにした。

（こちらも有料記事ですが６行くらいの短いニュースです）
9月に始めて半年足らずで23区に拡大するスピードはすごいですね。さらに大阪でも開始するとのことで、果たして日本でどこまで根付くのか？今後も注視していきます。

🍳未来のタンパク源はシリンダーからやってくる？：FEEDING THE 11 BILLION #2

シリンダーで製造されたフェイクステーキに、食品廃棄物で育った食用昆虫。将来わたしたちの食卓には、いまとはちょっと違う「肉」が並ぶことになる。食のイノヴェイションの中心地である「フードヴァレー」の挑戦を追う「FEEDING THE 11 BILLION」、第2回のテーマは「未来のタンパク質」。

（虫注意記事です。）
人口爆発や気候変動による食糧危機が叫ばれていますが、正直なところまだあまり実感はありません。（汗
とはいえ、未来の重要なタンパク源として注目されている昆虫食について、こちらからもう少し歩み寄っていく必要があると思っています。

①飼料転換効率（1kgを生産するのに必要な飼料量）が高い
　牛⇒7～10kg
　コオロギ⇒約1.7kg

②タンパク質が豊富（100g当たりのタンパク質含有量）
　牛肉⇒26g
　コオロギ⇒25g、イナゴやバッタ⇒28g

もうね、あとは見た目だけですよ🐛

以上。

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