🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ［2020/4/20～26］

正木伸繁 @nbmasaki　🍣デリバリー事業会社マーケ担当

2020年4月27日 06:29

今週は量的にライトな週でした。

📰プレスリリース

📰【日本初!?】「POTLUCK」が、スキマバイトアプリ「タイミー」と提携し、月額1万9,900円で、配送料込の毎日プランを導入。事前登録を4月20日より開始。

定額制テイクアウトアプリ「POTLUCK（ポットラック）」を運営する株式会社RYM&CO.は、株式会社タイミーと提携し、月額19,900円で毎日ランチを頼める「POTLUCKデリバリープラン（α版）」を導入。4月20日より事前登録を開始。

テイクアウトサービスがデリバリーを導入とのことで、定額制という強みをデリバリーでも受け継ぐようですね。

各プラン１食分の価格がこちら↓

12食買い切りプラン：650円
12食定期購入プラン：590円
毎日プラン：397円
デリバリープラン：830円（先着100名限定：663円）
※すべて税抜価格

デリバリーができるのは毎日プランのみのようなので、差額を出すとデリバリー価格は約433円程度になります。
1時間あたり3～4件の配達とすると約1,300～1,700円なので、Timeeの料率もほとんど入って無さそうです。まさに飲食店応援プランという価格設定ですが、デリバリーはランチのみという条件があります。

📰巣ごもり生活を楽しくする新業態 ”クラウドレストラン” を展開する『＃いえつなキッチン』が、シェフ・ユーザー向けの先行登録を開始！

整理券アプリを運営する株式会社hakkenは、新型コロナウィルス感染拡大により売上が減少する飲食店に新しい形態を提案することを目的とし「#いえつなキッチン」を開始。シェフがオリジナルのコンテンツを作り、オンライン上に個性あふれるヴァーチャルレストランを再現できる。

「クラウドレストラン（食材デリバリー＋料理教室＋オンライン飲み会）」とはまた楽しそうなサービスが登場しました。
「みんなで作ってみんなで食べる」というコンセプトも分かり易くていいですね。

デリバリー＋α、レストランの本気、シェフの料理教室というコンテンツがありますが、ちょっとハードルは高めなので、どこまでアーリーアダプターを獲得し維持し続けられるかがカギですね。

🗾国内のニュース

🗾料理宅配、タクシーで　国交省が特例　外出自粛で需要増　業界支援の狙いも

国土交通省は、全国のタクシー事業者に対し、飲食料品の運送、配達を特例として認めると発表。外出自粛要請で需要が増える料理などの宅配に対応する。特例は5月13日までだが、同6日までの緊急事態宣言が延びれば延長を検討する。

タクシー事業者が飲食店等の荷主と個別に契約する必要があるので、若干ハードルは高いですが、飲食店支援はもちろん、利用客が減少しているタクシー業界の支援にもつながるということですね。

それこそタクシー運転手は道のプロであり接客業でもあるので、配達員としての親和性はとても高いと思います。
あくまでも特例ということですが、良い先行事例となることを期待しています。

↓こちらは京都や福島のタクシー会社ですが、これから各地で増えていきそうです。

🗾宅配バッグ “OKIPPA” がRakuten EXPRESSの「置き配」サービスに

Yper（イーパー）は、同社が提供する宅配バッグOKIPPA（オキッパ）が、楽天の運営する配送サービス「Rakuten EXPRESS」が提供する「置き配」サービスとして採用された（一部対象外商品あり）と発表した。

オキッパの通常の使い方はこちらです。↓

Rakuten EXPRESSでは、そもそも注文時にオキッパでの配達を選べるようになるということですが、何より配達員のオペレーションにオキッパが組み込まれている、ということにとても安心感があると思います。

🗾ソフトバンクが球界初のサービスを開始　球場グルメをUberで自宅へ宅配

ソフトバンクは本拠地PayPayドームで販売されるフードメニューをフードデリバリーサービス「Uber Eats」にて宅配するサービスを開始すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大により開幕が延期になる中、自宅でもスタジアムグルメが楽しめるようにした。

プロ野球の開幕日がまだ未定な中、スタジアム飯が自宅で食べられるようにUber Eatsに出店したとのこと。

熱狂的なファンにとっては嬉しいサービス、ということなのでしょうか。
（個人的にはスタジアムの記憶は中学生くらいで止まっているので）調べてみるとなかなか美味しそうな料理ですし、選手とのコラボ飯もいいですね。

味や量、価格という物的価値だけ見ると、通常の飲食店とのキビシイ闘いになってきますが、こういった情緒的価値があると、その土俵に乗らずに勝負できますね。

🗾【松本市】UberEATS松本版？フードデリバリーサービスの「モトデリ」が2020年4月23日（木）から試験的に始まっています。

新型コロナウイルスによる外出自粛でテイクアウトが盛んになってきている松本市ですが、UberEATSの松本版？のようなフードデリバリーサービスの「モトデリ」を始めた大学生がいる。

まだ松本市で人気のカフェが１点のみということですが、始められた大学生のスピード感は素晴らしいですね。

ちなみに注文の仕方は、
①LINEの友達登録をする

②送られてきたURLをタップし注文を入れる。

というもので、LINEやgoogleフォームを使って簡易的にでもまずはやってみる、というスピードと熱意は見習いたいものです。

🗾醤油さしを「ケイタイする除菌」に #SafeHandFish プロジェクトに賛否

「新型コロナウイルスの影響で、世界中で除菌抗菌液が不足し、必要な生活者に流通していない」という現状から誕生したという「#SafeHandFish」プロジェクト。お弁当などでお馴染みの「魚の醤油さし」に除菌液を充填し、ケータリングなどに無償提供するという内容に、ネット上で賛否の声があがっている。

とても素晴らしい取り組みだと思いますが、懸念を示す声も確かに理解できます。（醤油さしとして植え付けられた記憶は相当深いものなので）

ですので、この情報を知らなかった場合はもちろん、知っていた場合でも、実際に料理と一緒に届いた時にキチンと認識できるかは、ちゃんと一次情報として体験した結果判断しないと、この手の施策は本当の意味での賛否は表明できるものでは無いと思います。

🌎海外のニュース

🌎Uber、新型コロナ対策で食品以外も運ぶバイク便的サービス「Direct」と「Connect」開始

米Uberは、新型コロナウイルス感染症対策で配送サービスの需要が高まる中、新たなサービス「Uber Direct」と「Uber Connect」を一部の都市で立ち上げたと発表した。いずれも既存の食料品出前サービス「Uber Eats」のバリエーションだ。

それぞれのサービス内容はこちら↓

Uber Direct：市販薬や郵便局の小包、ペット用品などを小売店から一般家庭に届けるサービス
Uber Connect：個人から個人への物資を配送するサービス

ここまでくるといよいよ"運ぶ"スーパーアプリ化してきました。
Uber DirectはUber Eats（フードデリバリー）、Uber ConnectはUber（ライドシェア）のサービスのようです。

以前のnoteでもUber Eatsの日用品宅配を取り上げましたが、名前が付くといよいよ本格的な導入段階が見えてきたのでしょうか。

また、Uber Connectも便利そうなサービスではありますが、通常の物流サービスと比べると、届けられる範囲には限りがあるはずなので、その距離感で"運ぶ"需要がどれだけあるか、ですね。

🌎存在感を増す肉代替食品（英国）

英国では、健康や環境問題への意識の高まりを背景に、肉類の消費を減らそうとする消費者が増えている。こうした消費者の動きに伴い、食品業界は植物ベースの肉代替食品を次々と市場に投入している。本稿では、試食レポートも交えつつ、英国の肉代替食品についてまとめた。

こちらは代替肉に対してのニュースというより分析レポート記事ですが、①素材、②調理済み食品、③ファストフードという各カテゴリで、４つの観点（味・価格・これからも食べたいか・本物の肉に似ているか ※各5段階）で評価をしている点は興味深いです。

結果的に価格以外はファストフード＞調理済み食品＞素材の順で評価が付きました。
つまり味付けが強い・濃い順番に並んだということで、実はまだまだ素材だけでは肉には遠く、味付けや調理方法でうまく似せてきているイメージですね。（そもそも味付けを濃くした時点で健康的かという疑問も出てきますが…）

↓こちらは日経クロストレンドの有料記事ですが、フードテック特集としておススメです。

🌎Beyond Meatがスターバックスのパートナーシップにより中国市場に参入

同社の代替植物ベースの牛肉製品は、中国全土で3,300以上のスターバックスの店舗で販売されている。

以前のnoteで代替肉を取り扱っていく旨のCEOの戦略メッセージを取り上げましたが、一気に中国全土での販売というスピードはすごいです。
中国でも代替肉市場はこれから伸びていくだろう気運の中、代替肉＝スタバという印象を早期に植え付けていきたいところですね。

以上。

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