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🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ[2020/6/22~28]



📰プレスリリース

📰北欧フィンランド発フードデリバリーサービス「Wolt」6月25日に札幌市内での正式サービスを開始!

欧州を中心に22ヵ国80都市でフードデリバリー事業Wolt(ウォルト)を展開するテクノロジー企業 Wolt Enterprises Oyの日本法人 Wolt Japan株式会社は、日本でのサービス展開二都市目となる札幌市において正式サービスを開始。

当初、広島から開始するとは思いませんでしたが、着実にエリアも拡大しているようで、次なる都市が札幌に決まったとのこと。
Uber Eatsはまだ未進出のエリアですが、出前館が攻勢をかけている中で、どのように展開していくのか、また、雪国での浸透度がどのようなものか注目です。



📰今日から使える、自社サイト向けテイクアウト受付ツール「トレタ テイクアウト」提供スタート!

飲食店向け予約/顧客台帳サービス「トレタ」を開発・販売する株式会社トレタは、飲食店向けの「トレタ テイクアウト」の提供をスタート。

トレタテイクアウトの特長は、3つの「ダイレクト」とのこと。

① 飲食店の公式サイトでダイレクトに注文を受けることが可能
② 顧客とダイレクトに繋がる
③ 業務オペレーションとダイレクトに繋がる

テイクアウトのプラットフォームがあるわけでなく、あくまでも機能を提供するので、自社のサイトに設置しそのままオウンドメディアとして活用できる、というわけですね。



📰Mellow、豊洲市場仲卸のお魚販売モビリティをタワマン下で展開

日本最大級のモビリティビジネス・プラットフォーム「SHOP STOP」を展開する株式会社Mellowは、改正卸売市場法の施行に伴い新たな業態にチャレンジする豊洲市場仲卸事業者をサポートし、3社の仲卸事業者がMellowの出店プラットフォームを活用してフードトラック及び鮮魚小売移動販売事業に参入した。

小売の移動販売としてはとくし丸が有名ですが、どちらかというと地方(特に高齢化地域や限界集落)をメインターゲットとして展開している印象です。
今回のMellowの取り組みは、豊洲市場の仲卸事業者サポートを掲げながらも、SHOP STOP構想の元、都心におけるフード以外の小売浸透を積極的に推し進めるためのですね。



📰『出前館』アスリート応援プロジェクト第一弾!自転車競技の約1万人に空き時間活用支援開始

日本最大級の出前サービス『出前館』は、新型コロナウイルスの影響を受け、スポンサーフィーや大会賞金等を獲得する機会が減っているアスリートに対し、全国に拡がる『出前館』の配達スタッフとして空き時間に活動してもらうアスリートの支援を開始する。第一弾として日本のトップ自転車競技者を筆頭に、自転車競技ライセンス登録者等、約1万人のアスリートを対象に支援をスタート。

少し前にフェンシングの選手がUber Eatsの配達を行って話題になりましたね。

このようなアスリートを対象に企業として積極的に支援するというもので、出前館としては質の良い配達員(体力がある・礼儀正しい)が確保できること、アスリートにとっては収入や支援以外にも、配達時にアスリートのプロフィールカードを配布して認知度アップを図れる、ということが大きいかもしれません。




🗾国内のニュース

🗾Instagram、「料理を注文」機能を拡充 PayPayなど12社

写真共有サービスの米インスタグラムは、飲食店のアカウントから料理を注文できる機能を拡充したと発表。PayPayなど新たに9社が参画し、店舗での支払い時などに使えるギフトカード機能も新たにギフティやGigiなど3社が新たに加わった。従来利用できた企業を合わせ、19社に広がった。

本noteでも当該機能について何度か取り上げてきましたが、このタイミングで一気に広がり、主要なプラットフォームとはほとんど繋がったイメージです。



🗾AI活用で料理デリバリー 配車アプリ展開の中国 滴滴が本格参入

新型コロナウイルスの影響で飲食店の出前サービスを頼む人が増えるなか、タクシーの配車アプリを展開する中国の滴滴(ディディ)は、AIを活用した料理のデリバリーサービスを大阪市内で本格的に始めたと発表。

本格参入ということで、営業時間の延長やエリアの拡大が行われているようです。(詳細は以下記事参照)

DiDiの強みは、AIによる混雑状況を予測⇒配達時間を最適化するというもので、タクシー配車で培ったデータを活用するというものですが、このタクシー配車事業の雲行きが怪しいです。

各エリアの一時停止とアプリ利用料の徴収ということで、新型コロナの影響が大きいことが主な理由ではありますが、今後の見通しは微妙です。
(個人的には結構使っていたので、アプリ利用料の徴収はキビシイですね…。)

とはいえ、DiDi foodについては、将来的には需要予測で5分後のレストランの注文を予測する、という大きな構想もあるようですし、「準備が整えば東京都、京都市、神戸市、福岡市などでも展開したい。」という積極的な言葉が出ているので、まだまだfood事業の攻勢は続きそうです。



🗾「ごちめし」「さきめし」がCAMPFIREと連携 地域の飲食店やサービス業のさらなる支援を推進

「食」を通じた新しいコミュニケーションを提案するGigi株式会社は、人にごちそうできるフードテックサービス「ごちめし」、先払いで飲食店を応援する「さきめし」の両サービスにおいて、株式会社CAMPFIREが運営するクラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」と連携したことを発表した。

ごちめし・さきめしが単体でユーザを獲得していくよりも、より大きなプラットフォーム上で展開した方がユーザを獲得しやすい、という目的での提携で、上流と下流でうまくつなぎ合わさった取り組みだと思います。



🗾ローソン、自社ECから事実上の撤退 今後はクックパッドに食品供給

ローソンは、ネット(スマホアプリ)で注文した商品を店舗で受け取りができる「ローソン フレッシュ ピック」を6月末で停止する。6月23日からは、クックパッドが展開する生鮮食品ECプラットフォーム「クックパッドマート」に商品を供給する形で、「ローソン」「ナチュラルローソン」店頭の商品を購入できるようにする。

集客(上流)から提供(下流)までを単独でやろうとするとやはり難しそうですね。
今後はクックパッド側で集客してもらいつつ、ローソンは商品提供に注力という体制が合っていそうです。

ローソンと言えばこちらも話題になっています。

ここではメルカリと組んでおり、各企業との連携→新しい価値提供を積極的に模索されています。



🗾ワタミ/「から揚げ」デリバリー強化「自社配送」で配達手数料削減

ワタミは自社デリバリー戦略として「ワタミデリバリー」を立ち上げ、都内で戦略発表会を開催。「ワタミデリバリー」は、ワタミの外食事業の中でも持ち帰り比率の高い「から揚げの天才」「bb.qオリーブチキンカフェ」の2業態を対象に、自社で配送を行うもの。

すでにある外食&テイクアウト業態にデリバリーを追加したかたちですが配送は自社なんですね。
どちらのブランドも結構リーズナブルな価格設定のため、デリバリーサービスを利用した際の手数料が結構キツいかもしれません。



🗾マイボトル推奨で量り売り、テイクアウト専門のコーヒー店をサーモスが展開

魔法びん製造大手のサーモスは、マイボトル持ち込み型のテイクアウト専門コーヒーショップ「THERMOS COFFEE TO GO」を東京の西新橋と大手町にオープンすると発表。量り売りやサブスクリプションサービスも導入する。価格は1回300円から(200ml)。

メーカー×出店といえばサントリーさんが有名ですが、

飲料メーカーではなく、魔法瓶メーカーが出店とは驚きました。
マイボトルを推奨ということで、本業とのシナジーというかむしろ本業のためのポップアップストア的な立ち位置でしょうか。
魔法瓶としては圧倒的知名度と商品力をもっているため、ショップ限定ボトルとか出したら人気出そうです。



🗾BASE、「テイクアウト App」リリース 事前決済やステータス管理機能でテイクアウトビジネス支援

ネットショップ作成サービス「BASE」の拡張機能「BASE Apps」にて、 テイクアウト商品の販売と事前決済が可能な新機能「テイクアウト App」がリリース。BASEでネットショップを運営する事業者は、「テイクアウト App」をインストールすると利用できる。

BASEがテイクアウトサービスをリリースということで、本格的にEC事業者のフード進出が加速してきています。
ECと違う点は即時性という部分なので、そのあたりのショップ側アプリの挙動や作り込み具合が気になります。

ベイクルーズグループがBASEでお取り寄せサイトをオープンしたそうですが、こちらは通常のECのようです。

それにしてもこんなバーガーが本当に家でできたらすごいですね。

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🗾伊藤忠など、飲食店の持ち帰り支援サイトを開設

伊藤忠商事などは、飲食店のテークアウト販売を支援するサービス「おもちかえり.com」を開設したと発表。テークアウトのオーダーからクレジットカード決済までをウェブサイト上で済ませることができる。

各社が続々とテイクアウトサービスに参入してきている中、シンギュラリティ・ソサエティというNPO団体も参加してきました。(伊藤忠はあくまでも飲食店導入支援ですね。)
故にクレカ手数料のみで他には費用が一切かかりません。

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使い勝手は申し分ないですが、顧客が使う方はもう少しワクワクできるデザインだといいですね。


🗾共通言語は手話。スターバックス、国内初の「サイニングストア」をオープンへ

スターバックスコーヒージャパンは、東京・国立市に、手話が共通言語の「サイニングストア」を国内で初めてオープン。聴覚に障がいがある人が聴者とともに働き、注文などのやりとりは手話を通じて行われる。

世界で5店舗目となるサイニングストアということで、店のスタッフも聴覚障がいのある方のほうが多いですね。

こちら⇓の動画を見ると、整理券を発券して注文するようですが、障がい云々関係なく、特に混雑する店舗で導入すると便利そうです。

また、指差しメニューやサイネージ等、言語(日本語)という1つのコミュニケーション手段に縛られず、障がいのある人や様々な国の人、マイノリティとされる方々も同じように同一のサービスを受けられるブランド作りは本当に素晴らしいですね。




🌎海外のニュース

🌎カルフール、音声でECの注文が可能に、「グーグルアシスタント」と連携

フランス小売業大手のカルフールは、グーグルの音声アシスタント機能「グーグルアシスタント」を使って、スマートフォンやスマートスピーカーに話しかけるだけで、ECの商品を注文できるサービスを始めた。「OK、グーグル、グロサリー(食品・日用雑貨)の買い物がしたい」と呼びかけると、グーグルアシスタントが起動し、カルフールのECサイトと自動で連携する。

「カルフールによれば、グーグルアシスタントと自社のECサイトを連携させた小売業は、同社が世界で初めて」とのことで、カルフールというブランド名は出さずに「グロサリーの買い物がしたい」というだけでカルフールに遷移するのはスゴイですね。

今後音声検索はさらに活況になっていくと思いますが、このタイミングから小売としての上流を抑えられると他社は厳しくなりそう…。

また、商品も固有名詞ではなく一般名詞で伝えるあたり、希望の商品がキチンとカートに入るのか、そのあたりの使い勝手も気になります。



🌎生活関連サービス双璧 アリババVS美団 ライブコマース参入でシェア競争

ライブコマースは、2020年においてもっとも注目される販売手法であり、その影響は生活関連サービスにも広がっている。アリババ傘下の生活関連サービスアプリのアリペイや「餓了麼(ele.me)」、「口碑(Koubei)」、生活関連サービス大手の「美団(Meituan Dianping)」傘下のアプリ「美団」、「大衆点評(Dianping)」、「美団外売(waimai.meituan)」が、ライブ配信機能を追加した。

こちらはコラム的記事ですが、ついにフードデリバリーもライブコマースの時代ですね。
単純に商品を訴求しそのまま注文誘導をする、というものかと思いましたが、それ以外にもクーポンを訴求する、という方法もあるんですね。
なるほど、確かに前者だとそのエリア内のユーザしか対象となりませんが、クーポンであればプラットフォーム全体のユーザに訴求できる、ということですね。


🌎米スターバックスが植物由来肉のサンドイッチを発売…キーワードは「リソース・ポジティブ」

アメリカのスターバックスは、インポッシブル・フーズ(Impossible Foods)と提携し、植物由来の人工肉を使った「インポッシブル・ブレックファスト・サンドイッチ」を夏の朝食メニューに加えた。6月23日から提供されている。

ついに販売されましたね。
公式サイトの情報はこちら↓

記事には、「すでにカナダのスターバックスでは、ビヨンドミート(Beyond Meat)と提携し、3月から植物由来サンドイッチの販売を開始している。」とあるように、代替肉の2大企業と組んでるということですね。



🌎不正会計の中国ラッキンコーヒー、米ナスダック上場廃止へ

中国カフェチェーン大手ラッキンコーヒーは、米取引所ナスダックに上場する同社株の売買が29日に停止すると発表。ナスダックは不正会計や年次報告書の未提出を理由に上場廃止を通告し、ラッキン側は弁明の機会を求めていたが要請を取り下げたため、上場廃止が決定的となった。

さて、ここから6,000以上ある店舗はどうなるのか。購買に変化はあるのか。どう事業を立て直していくのか、いかないのか。動向が気になります。




😲番外編

😲ビックカメラが注文から最短45分で商品を届けるスピード配送、エニキャリのシェアリングデリバリーの採用で実現

ビックカメラは、ECサイト「ビックカメラ・ドットコム」での注文から最短45分で商品を届けるスピード配送を始めた。実証実験と位置付け、対象となる地域と商品を限定して3か月にわたって展開する。対象商品はOA・PCデジタル周辺機器やゲーム関連商品、事務用品、日用品を中心とする小型商品。

電化製品の配達と言えばヨドバシエクストリームが有名ですが、ビックカメラも負けず劣らず配送には力を入れています。

そしてさらなる利便性向上として、DeaaS(Delibery as a Service)を標榜するエニキャリと組んだということで、いよいよフード⇒グロッサリー⇒モノの時代がやってきましたね。
自社配送だと結構送料がかかりそうですが、エニキャリ経由だとどれくらいか気になります。
サイズはどうしても限定されてしまいますが、(もちろん早いに越したことはありませんが)果たして本当に45分で欲しいものがフードや薬以外でどれだけあるのか。今後の展開に注目です。



😲メルカリ 、「即日配達サービス」をアメリカで試験導入:ポストメイツとの提携で

メルカリが、リセール分野における差別化を図るため、最近その戦略に加えたのが同日配達だ。オンデマンド型配達サービス大手のポストメイツ(Postmates)とのアプリ統合による、ピックアップとデリバリーの新しい試験プログラムをローンチした。

メルカリによるサンフランシスコによる事例ですが、こちらも同様にモノのオンデマンド配送としてPostmatesと組んでいます。
それこそ日本ではエニキャリと組む、みたいな展開も想像できますね。




以上。

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