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グラフィック → Web → UIデザイン 全部やってみて感じた求められるスキルの違い

こんにちは!デザインチームの吉川です🙋‍♀️
私は現在、ネクストビートでUIデザイナーとして奮闘しています。
デザインスキルを網羅的に身につけたいという思いから、グラフィックデザイナー(受託) → Webデザイナー(受託) → UIデザイナー(自社) とキャリアをシフトさせてきてここに至りました。

UIデザインに専念して早1年、求められるスキルはやはり各領域で違ってくるなぁ、とひしひしと感じる今日この頃です。

今回は、そんな私が感じた、各デザイナー領域で求められるスキルの違いと、現在奮闘中のUIデザインで難しいと感じること、また、ネクストビートでUIデザインに取り組む上での良さをご紹介できればと思います!

🟣 グラフィックデザイナー

グラフィックデザインでは、注意を引き、見てもらうためのデザインができること、情報の優劣がわかりやすく整理されていることが大事です。紙媒体のデザインに加え、キャラクターやロゴデザインなども含みますね。
今回取り上げている3つのデザイナーの中では、細部の装飾までこだわることができ、デザインの自由度が一番高いと思います。

▶︎ 求められるスキル

印刷の知識やビジュアル表現力、情報整理能力や文字詰めなど細部への配慮に加え、実は必要になるのが、ヒアリング力や企画提案力、プレゼンテーション力やディレクション力、コピーライティングスキルなどです。
クライアント自身も見えていない企画の方向性から提案することもありますし、全体のスケジュール管理、必要であればカメラマンの手配や香盤表の用意、フォトディレクション、またコピーライターの代わりに文章を用意したりなど、実際の業務範囲は多岐にわたるかと思います。

求められるスキル
✔︎印刷の知識
✔︎ビジュアル表現力(illustrator, photoshop)
✔︎情報整理能力や効果的なレイアウト能力
✔︎文字詰めやフォント、細部への配慮
✔︎写真素材のレタッチ技術
✔︎クライアントの真の要望を引き出すヒアリング力
✔︎企画提案力
✔︎プレゼンテーション力
✔︎ディレクション能力
✔︎コピーライティングスキル

🟣 Webデザイナー

企業イメージや目的に沿ったWebサイトのビジュアルの作成に加え、同時に使いやすい機能面にも配慮したデザイン作成が必要になります。グラフィックデザインと違い、動きをつけられることで表現の幅が広がります。
実装作業までWebデザイナーが行うかは会社によりますが、どちらにせよ、最低限のコーディングの知識は必要になってきます。

▶︎ 求められるスキル

実装まで行うWebデザイナーの方であれば、html/cssのスキルに加え、サーバー周り、セキュリティ、JavaScriptなど、求められる知識はより幅広いですが、実装は他の人にお願いする場合の話をしたいと思います。

Webデザインでは、グラフィックデザインで可能だった自由さはある程度制限されます。html/cssで表現可能な範囲でのデザイン設計や、あらゆるデバイスで表示しても問題ないデザインにしなければなりません。さらに、ユーザが欲しい情報に辿りつきやすい導線設計や機能性、インタラクションへの考慮も必要になります。

求められるスキル
✔︎ビジュアル表現力のみならず、機能性への考慮もできること
✔︎情報整理能力や効果的なレイアウト能力
✔︎デバイスにより表示が可変しても成り立つデザイン設計力
✔︎動き/インタラクションの引き出し
✔︎最低限のコーディング知識
✔︎写真素材のレタッチ技術
✔︎コピーライティングスキル


🟣 UIデザイナー

サービスとユーザーの接点(ユーザーインターフェイス)の設計を行います。WebデザイナーもUIのデザインを行いますが、UIデザイナーは、よりユーザーの使い易さ操作性の設計に特化したデザイナーですね。ユーザーが直感的に理解できるストレスのないデザイン設計が求められます。

💡他2つのデザインと大きく違うと感じた点

UIデザインでは、惹きつけるデザインではなく、気にならずに考えずに使えることが重要な点が、同じデザインでも全く異なるアプローチです。

また、その制作プロセスも異なります。UIデザインは、ユーザーの声に耳を傾け改善を重ねていく反復の繰り返しです。納品して終わりではありません。顧客行動の分析のため、ユーザー調査やカスタマージャーニーマップの作成、ユーザビリティテストなどを行い、分析にかける時間も多いのが特徴です。1人で完結することができないのも大きな違いです。

さらに、Webデザイナーだった頃よりチームとのコミュニケーションが増えました。ネクストビートでは、短期間の開発を繰り返し行い機能改善していくアジャイル開発を導入しており、要件定義から設計、実装、テスト、リリースまでの工程をスピーディに行うためです。実装依頼の際に動きの指示や注意点を共有するぐらいだったWebデザイナーの時とはそこも異なります。

UIデザインの特徴
①気にならずに考えずに使えるのがいいデザイン
②改善を重ねていく反復の繰り返し(アジャイル開発)
③分析にかける時間が多い
④チームとのより密なコミュニケーションが必要(1人では完結しない)

💀UIデザインを始めて感じた難しさ

個人的な話になりますが、私はUIUXの領域は未経験でUIデザイナーとしてジョインしました。よく「WebデザインができればUIデザインもできるよ!」と言われましたが、約1年UIデザインに専念してみて私は思うのです。難しさが全然違う!!と。
私が難しく感じたことを、下にリストアップしてみました。

・UXデザインと引き離せない!分析も大事な仕事

UIはUX(ユーザー体験全体)の一部なわけですが、顧客との接点であるUIがユーザー体験の中で占める割合は高いです。どちらもユーザーを中心とした設計は同じで、ユーザーにニーズを学ぶ必要があります。そのため、ユーザー調査や分析といったUXデザインのプロセスも重要な業務の一部だと改めて思い知りました。UIデザイン=表層のデザイン、と浅はかな理解をしていた自分を反省しました。

・ユーザーの心理を想像する力が必要

ユーザー体験を可視化するカスタマージャーニーマップの作成時、自分と異なる生活環境や家族構成、年収帯のターゲットユーザーがどのようなことを考え感じながら行動しているか、想像するのは中々難しかったです。

・調査/分析後にどう改修に反映するかの見極めが大事!

上述のカスタマージャーニマップ等のフレームワークの作成後が肝心になります。ユーザーがどんな状況でどのように利用するかを追っていくと、ユーザーにとって価値になる機能や案が見えてくる訳ですが、どこに着眼し、どのようにプロダクト改修に反映していくかを見極める力が必要になります。

また、事業で設定されたKPIへのインパクトの大きさを考えた上で、改修項目の優先度付けも重要です。改修したのに使われない機能であれば無駄になりますし、闇雲に取り掛かっても開発計画が破綻してしまうからです。ここもここも!と改修に盛り込もうとしていた自分を反省しました。

・改修箇所の影響範囲を想像して設計しなければならない

1つ画面を改修すると、そこに付随する他の画面まで影響を及ぼすことがあります。本当に多くの画面がある中で、影響範囲を先の先まで想像し、考慮漏れが出ないように設計することは中々慣れず、今でも難しく感じます。

・改修後の計測データを見て効果分析を行う力が必要

改修箇所の数値計測を行い、効果の振り返りと分析が大事ですが、時期的要因も関係するため一概に数字を鵜呑みにできないこと、また、計測結果の数字のどの変化に注目すべきかがまだまだ掴めていません。

▶︎ 求められるスキル

上記の事柄に加え、UIデザイナーに必要だと感じたスキルを下にまとめてみました。デザインはデザインでも、ユーザー中心のより深い「情報設計」という意味合いのデザイン力が求められます。

求められるスキル
✔︎サイトやアプリの使い心地を客観的に分析・改善できる力
✔︎ロジカルに改修箇所の優先度を決めて情報を整理していく能力
✔︎カスタマージャーニーマップ等のフレームワークを作成する力
✔︎フレームワーク作成後、最適な改修箇所を導き出す力
✔︎ワークショップやユーザーテストのファシリテーション能力
✔︎チームと連携して進めるためのコミュニケーション能力
✔︎改修後の数値計測をみて効果をデータ分析する力

ネクストビートでのUIデザイン

さて、色々とお話してきたのですが、最後にネクストビートでUIデザインを行う上での良さをご紹介できればと思います🙋‍♀️

1. 部署の垣根を超えた協力体制

会社によっては、UIUX改善の重要性はなんとなく分かっていても、工数を割けない、予算がない、既存のやり方を変えられない、重要性が伝わらない、利益と結びつかない、などの理由でなかなか取り組めないといった話を耳にします。また、すでにユーザーのことは理解できているという思い込みがあり、改めて取り組めない、なんて話も聞きます。

ネクストビートでは、各部署の領域は明確に分かれていますが、その垣根を超えた取り組みにも、まずは耳を傾け、前向きに取り組む姿勢が強いです。おそらく、担当サービスをよりよくしていきたいという想いが強い方が多いからだと思います。そのため、アンケートの実施やユーザーインタビュー、ワークショップの実施など、積極的に実施できる環境があります。

2. UIとUXの垣根なく総合的に経験が積める

UIデザイナーとUXデザイナーで役職が分かれている企業もあるかもしれませんが、ネクストビートではUIデザイナーがUX領域にも踏み込んだデザイン設計を行っています。
ユーザーインタビューなど定性的なリサーチを行う機会もありますし、数字をベースに分析する定量的な視点も身につけることができます。
ユーザーの行動分析や調査を行いながらデザイン改修に取り組める環境は、UX領域の知見も深めることにも繋がります。

さいごに…

現在UIUXデザイナーの方で、社内でうまくUIUX改善に取り組めずにモヤモヤしている方、また、これからUIUXデザイナーとしてユーザーに寄り添ったサービス改善に取り組んでいきたい方、ネクストビートでお待ちしております!

まずは気軽に話を聞いてみたいという方も歓迎しております!
毎週木曜20時から「Crew's Bar」という、バーテンダーがつくるお酒を飲みながら弊社社員と気軽に交流できる場を設けていますので、弊社に興味をお持ちいただいた方、ぜひお越しください!


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