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余談ほど、恐ろしいものはない

ラブソングの名手として、本人もそれを自認する松本隆さんですが、


有料記事ですが、紙版で購読するか、廉価で購読できる電子版を読むだけでも価値があると、個人的には思います。最初の1ヶ月分は異様に安いので^^;
そこで継続しないようにすれば、大丈夫です✨(笑)

さて、

この記事で、自身の代表曲の筆頭に挙げられる「風をあつめて」だけは、どこをどう深読みしても恋愛要素がない。ただ散策しているだけ。

と本人は“謙遜”されていますが、そんなことは決してないと、個人的には思いますね。

※※※

「風をあつめて」は、はっぴいえんどの楽曲。バンドのドラマーであり、主な楽曲の作詞担当であった松本隆が作詞を、細野晴臣が作曲を手がけた。1971年リリースのバンドの2枚目のスタジオ・アルバム『風街ろまん』で初めて音源化された。

もちろん、歌詞の中には、恋愛を連想させる言葉は一切出てきませんが、その言葉を発している話者の心情に、実は恋愛要素が潜んでいるように、読者というか、オーディエンスが感じ取り、愛聴ソングの代表曲としてランキングされているのかもしれませんね。

この曲は、日本人だけでなく、むしろ外国人にも感銘を受けた楽曲だそうで、それは、その歌詞の訳詞というよりは、楽曲の持つノスタルジックな響きによるものかもしれませんが、

かの、フランシス・フォード・コッポラの姪っ子であるソフィア・コッポラ監督の映画『ロースト・イン・トランスレーション』の挿入歌として採用されたように、

どこか不思議な西洋風の音楽としての魅力に、ソフィアが惹き寄せられて、この曲を採用したのかもしれませんね。

※※※

『ロスト・イン・トランスレーション』挿入曲(2003年制作、ソフィア・コッポラ監督、ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン主演、日米合作映画)

さて、松本隆さんの記事には、余談が語られ、

1985年に、日本で公開された、ビクトル・エリセ監督の『ミツバチのささやき』

の主役を演じた、撮影当時6歳だった、アナ・トレントちゃんに対する愛、日本で最初に彼女の演技を高く評価して、騒いだ=そのことを拡めたのは私であるという自慢話を語るとともに、

エリセ監督が、31年ぶりにメガホンを取った長編映画『瞳をとじて』が公開中で、アナ・トレントさんが、重要な役で出演していることを喜んでいるとのことでした。

一時期、名子役の常として、大人になるに連れ、その魅力に翳りが出て、少々“低迷”していると判断せざるを得ない、アナさんがヒロインを務めた映画『エル・ニド El Nido 』(1979年)

を過去に観てしまった私としては、どのようにしてその“試練”を乗り越えたのかを確かめたいと思います。

ところで、私は、

アナ・トレントさんが出演した映画が『エル・ニド』
だと思ったら違っていました。

主人公は、スプーンを空中に飛ばして標的に命中させることができるようなスゴい念動力を使える少年なのだが、実生活では、その能力は全く使い物にならず、やがてスリの親玉の手先として盗みを働くしか能が無い、しがない生活をする話で、アナさんは、その主人公と結婚しながら、彼から、空中浮遊のようなセックス体験をさせられる、オカルトチックな変なお話だった記憶がありますが^^;

が公開された時に、

あの『ミツバチのささやき』で純真無垢な演技を披露したアナ・トレントちゃんが少女に成長した映画

という煽り文句に惹かれて、その作品を観てから、名画座で『ミツバチの〜』を観たので、通常の人たちとは逆パターンで、彼女の半生を知ってしまったのでしたorz

彼女が、その後どのような役者人生を歩んでいったのか

どちらかというと、
怖いもの見たさ
という心境ですね^^;

さて、私の余談ですが、

確か、日本の歌謡曲で、一、二の人気を争う歌曲として、松本隆さんが作詞した「木綿のハンカチーフ」がありますが、

この曲の歌詞を読む限り、地方に住んでいた若い男女の恋人が、卒業を期に、男性だけが都会に旅立ち、女性は地方に留まり、それでも、お互いに遠距離恋愛を貫いていこうと努力する様が描かれていきますが、

互いが相手を気遣う言葉が羅列されていて、一見、その関係がずっと保たれているかのような会話がされていると私はずっと思っていたのですが、

実は、都会の華やかな暮らしに溺れていく(ように、彼女にとっては感じざるを得ない)男性と、

化粧もせずに純朴なまま、田舎暮らしに満足している(ように、彼にとっては感じざるを得ない)女性との

すれ違いが残酷に描かれていると喝破した、ある論評を読んで、

初めて、

私には、それまでは唐突に感じられた、

最後のわがままとして、
涙を拭く、

(素朴だが、今や男性にとってはダサさの極致である)木綿のハンカチーフをくださいと、

別れを切り出した彼女の心情に驚かされたことの真相がわかりました。

表面的には素直な
愛を表現している
言葉とは裏腹の
どろどろとした恨みの心

男性の方が
かったるくて刺激が
全く無い退屈な
田舎暮らしを捨てて
都会の華やかさを
選んだ時点で、

実際には、
既に二人の
関係は、
終わっていたのに、

表面上は、
あたかも
恋人同士
であるかのような
文通が続く

しかし、
彼女が、

ひたすら
「いいえ」
という否定の言葉
を連発する
ことで、

彼に対する
憎しみの
感情が
次第に
湧き上がって
くる

遂に、
それに
耐えきれなく
なった
彼女が

最後に、
“わがまま”
という
皮肉によって

復讐を
果たそう
とする…。

実は、本当は恐ろしい
ラブソングであることに
驚かされ、

私は愕然としたのでした。

ところで、

同い年ならば、小さい頃は、明らかに、成熟はどうしても女子の方が早いようですね。

女性は、早めに大人になり、現実主義者となり、

男は、いつまで経っても過去の甘酸っぱい想い出を引き摺り、

もう、とっくの昔に、彼女は、それを贈られたことさえをも忘れて捨ててしまった
木綿のハンカチーフを

男は、その想い出だけを

後生、大事に保管している…。

どうも、現実の「木綿のハンカチーフ」は、そういうストーリーの方が自然なように感じられますね。


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