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食事の悩み ~偏食・好き嫌い編~

皆さん、食事の悩みはありますか?
私は保育園で、食事のお悩み相談を受けることがあります。
偏食、丸のみ、噛まない、アレルギー、食事のレパートリーが尽きた…
などなどご家庭によって様々です。
その中でも、偏食の悩みをよく聞くので、
今回は偏食についてお話していきたいと思います。
悩んでいる親御さんへヒントになればと思います。

①まず偏食とは?

「特定の食品を嫌がったり、好きなものしか食べないことで
食事が偏ること」を偏食と言います。
偏食は子どもの成長により改善されることもあり、
たくさんの食べ物を経験することで、食べられるようになります。
また、厚生労働省の調べでは、
3人に1人は子どもの偏食に悩んでいるようです。

②子どもの偏食の原因は何か?

多くは成長による味覚の発達、食事経験がまだ少ないことが考えられます。
他にも、食事形態があっていないなど、といろいろ原因はあります。


・心の発達と成長

特に2歳頃になると、イヤイヤ期や偏食の悩みがある親御さんも多いのではないでしょうか。
2歳頃は自我が芽生え始め、自己主張も強くなるため、離乳食で食べていた物を急に食べなくなることも珍しくはありません。

また離乳食では、
「食事を食べさせてもらうこと、まず目の前のものを食べてみる」
といった食事風景だったかと思います。
2歳頃になると、「これは好き」「これは美味しくない、食べたくない」と感じることができるようになるので、偏食が多くなりやすい傾向があります。


・食事形態があっていない

これは、食べ物の固さや大きさが子どもの成長に合っていなくて食べづらいことを言います。
かといって、すべて細かく柔らかくすれば良いわけではありませんが、
噛む力は6歳頃で「大人の半分」と言われています。
子どもの食事の様子を確認して、噛みにくそうだったら、
隠し包丁を入れたり、野菜の繊維を断ち切ったりすると食べやすくなります。

大きさは、スプーンで食べていたらスプーンにのる大きさ、サイコロ状に切ることや
お箸で食べていたら、お箸でつかみやすい大きさ、少し細長く切ると食べやすいと思います。

食事の様子を見ていて、少し大きく野菜を切ってしまい
スプーンでうまく食べられない子どもが
「食べられなーい」と教えてくれました…。
大きすぎたか…と反省した経験があります。

うまく食べられないと食事への集中が切れてしまうので、
食事の様子を見て食べずらそうにしていたら小さくしてみたりしても良いかもしれません。


・食事の経験不足

「食わず嫌い」って言葉聞いたことありませんか?
食べたことないから、なんか食べたくないよ~!って子ども意外と多いです。
おやつでレーズン蒸しパンを出したことがありましたが、一口も食べていない子どもがいました。声をかけると、
「この黒い変なのが蒸しパンに入ってるから食べたくない‼」と教えてくれました。
私は、ブドウって食べたことある?とその子に聞くと「うん!僕好きだよ!」と教えてくれたので、「これはブドウをお日様の下で干したものだから甘くて美味しいから少しかじってごらん」と声をかけると、
「ほんとだ!甘くて美味しい‼」と言い食べていました。

他にも、2歳頃は本当に野菜を食べなくて心配していた子が、
年長さんになると、周りの子が食べているから食べる!と周りを見て食べるようになったり、お友達が「美味しいから食べてごらん?」と子ども同士で声を掛け合うことで、食べることに繋がることもあるので、
食事環境も大切になってくるかと思います。

また、大人が声をかけることで、初めて食べる物への不安を少なくしたり、
食べるきっかけに繋がることもあります。
「~の味がするね。」「おいしいね」などお話ししながらご飯の時間をみんなで楽しく、食べていただけたらと思います。


③偏食にどう対応していくか

・食卓に出し続ける

「食べないから食卓に出さない」は偏食を加速させてしまいます。
形や味付けを変えたり、何かに混ぜてみたり、食卓に出し続けることで、
食べるきっかけが来るかもしれません。
また、苦手な食べ物を5~6回食卓に出して子どもが食べないと
もう食べられないと思ってパタッと出さなくなってしまう保護者の方も見受けられます。
仕事帰りでのごはん作り、食べてもらいたくて一生懸命作ったのに食べてもらえない…。
悲しい気持ちになることもあるかと思います。

聞いたことがある方もいるかもしれませんが、
「15回ルール」というものがあります。
その内容が書いてある書籍は「フランスの子はなんでも食べる」です。
そこには、子どもが食材になれることや試してみることが大切ということが書いてあります。
毎日ではなく、たまにで大丈夫です。
少量でも良いので食卓に出してみてくださいね。

フランスの子どもはなんでも食べる
カレン・ル・ビロン


・だしをうまく活用

素材そのものの味を小さいころから知ることは、大切になります。
特に昆布に含まれるうま味(グルタミン酸)は、健康を支えるアミノ酸で、旨味は誰もが好む味と言われています。
生まれたての赤ちゃんが飲む母乳にも含まれており、素材の味も引き立ててくれます。
また、野菜の水分とだしが入れ替わることにより、野菜の苦味やえぐ味が軽減され、格段に食べやすくなります。
他にも、だしを利かせることで、20~30%も減塩することができるのでぜひ活用してみてくださいね。

◎ピッチャーで昆布水を作るのもおすすめです。
作り方は、ピッチャーに昆布と水をいれて冷蔵庫へ!
ひと晩置くと、だしが出始めます。
冷蔵保存で2~3日冷凍保存で3週間くらい持ちますが
なるべく早めに使い切ってくださいね!


・料理のお手伝い、栽培をする

スーパーに行って野菜を選んでもらったり、下処理のお手伝いをする体験を通して「自分が選んだから、一緒に作ったから美味しい‼」と食べることも多く、食べること、作ることに興味も出るので、良いと思います。
玉ねぎの皮をむいてみる、卵を割る、こねたり、丸めたり、できそうなことからお手伝いしてもらいましょう!
最初は上手くできないこともあるかもしれませんが、徐々に上達していくので温かく見守っていただけたらと思います。

野菜の栽培をすることで、「自分が育てた野菜!」と愛着がわき、苦手意識がある野菜でも少し食べられたりします。
保育園では、「もったいなくて食べられないよ~」って少しずつ味わいながら食べる子もいます。
野菜の栽培は「命に感謝すること」「お世話をする喜びの心」を育てることができるます。
ベランダなどで育てられる栽培キットがあるので、ぜひ試してみてくださいね。

最後に~

頑張って作っても、工夫しても、声をかけても本当に食べられない時期もあるかと思います。

でも、私たちも昔は食べられなかったのに、
今は食べられるようになったな~と思うことは、ありませんか?
子どもが偏食で食事を食べてくれないと、成長が心配になったりすると
思いますが、いつか食べられると信じて見守ることも大切だと感じています。
それでも悩んでしまうこともあると思うので、保育園の栄養士や担任の先生、子どもの食生活センターなどもあるみたいなので、一人で悩まず頼ってくださいね。

ここまで読んでくださって。ありがとうございます。
感謝です。

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