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声は届く:G7サミットに日本の市民社会の声を届けるプロジェクト スタート

人生初、自らを全面に立ったクラウドファンディング(CF)がスタートしました。
■G7サミットに日本の市民社会の声を届けるプロジェクト


プロジェクトの概要

今年6月、イタリアでG7サミットが開催されます。
これに先立ち、G7との対話、政策に関する提言などを公式に行うグループの1つ「C7(Civil 7)」のイタリア会議(開催地:ローマ、開催日:5月14、15日)に、日本の市民社会から代表者2名を送り出し、日本の市民社会の声を届けるとともに、私たち市民の声を出していく力を高めることを目的としたプロジェクトです。

代表者の一人は、広島の高橋悠太さん。
高橋さんは、「核政策を知りたい広島若者有権者の会(通称:カクワカ広島) https://www.kakuwakahiroshima.org/ 」の共同代表で、核兵器廃絶のための政策提言やイベントづくりを行う「一般社団法人かたわら https://www.katawara.org/ 」の代表理事もされています。

もう一人が、有坂です。
わたしに声がかかった理由は、昨年4月に開催されたG7札幌 気候・エネルギー・環境大臣会合に合わせて「G7/アースデイ オープンフォーラム北海道」を企画、実施し、世界に発信するメッセージをまとめ、国内外の関係各所にお届けした取組を評価していただいたためです。関係者の皆さん、昨年は大変でしたが楽しかったですね!

声を出せなくなる怖さ

昨年、フォーラム実施を思い立ったのは、声を出さないと居ないものとして扱われ、存在が透明になってしまうという怖さでした。それだけではなく、「声を出しても誰にも届かない、、、」という、何となくある無力感を払拭しないと、どんどんどんどん、声が出せなくなる怖さもありました。
イメージとしては、道端で尊厳を無視した非道な行為を目の前にし、もがきたくても手枷足枷で縛られ体が動かない。轡もはめられていて、叫ぼうとしても声が出せない。この事態に関心を向ける人もほとんど居なくて、非道な行為もわたし自身も透明で、苦しい状態のまま置き去りにされているような感じに近いです。大袈裟ですかね。。。
ただ、周囲や世界を見渡すと、それぐらいの危機感を持ってしまいます。

特に北海道に暮らしていると、「国」単位で考える課題や対策とはだいぶ異なる感覚を抱くことが多くあります。北海道だけでなく、地域ごとに異なる感覚を持っていると想像します。北海道で暮らしているからこそ、気付く普遍的な世界共通の課題や対策について、意見を出す必要があると感じたのです。
「わたしたちはここに居て、現状や課題についてこのように考えています!」って、わたしは身体を縛られてはいないし、声も出せるわけですから。

特にこの数年、パンデミック以降顕著になった気もしますが、異なる立場、分野、価値観の人たちと、何かを一緒に行う機会が激減したと感じています。一方で、同じ属性や価値観を持つ人同士で集まって、違うものは排除するような動きが目につくようになりました。世界中でも「レイシズム」や「自国ファースト」など分断する力が強まり、尊厳を持つ存在として認め合うことができない状況を目の当たりにすることが増え続けています。
社会を構成する私たちは、まったく別の存在ですから、分かり合おうとする努力がなくては民主主義は成立しません。だからこそ、様々な立場や分野の人々が声を出すことで、健全な民主主義による社会運営ができるものと考えます。

社会的意思決定の仕方への違和感

わたしの軸は「生物多様性/自然環境の維持・回復」にあります。この分野に関連して考えてみると、例えば、北海道は、「経済成長」「地域活性化」という魅惑的な言葉を掲げて、エネルギー基地、食料基地、精密機器の量産地化に向けて、自然環境が改変され続けています。
もちろん再生可能エネルギーも食料も精密機器も大事です。けれど、「基地」(ある行動の頼りとなる地)になろうとする意思決定は、慎重さが求められます。第6の大量絶滅期に入ったとされる現状においては、北海道の自然環境はかなり貴重ですから。「日本」というくくりと、「経済」の理屈を優先し過ぎていないかと、地球規模での状況とのギャップに違和感がぬぐえません。

さらに、社会的意思決定の仕方にも疑問を持っています。
環境分野だけでなく、教育や福祉分野などあらゆる社会課題にも共通していますが、マチズモ(攻撃、支配、決断力、積極性などといった男性性を優位におく考え方)の構造が意思決定の場にあるために、課題が解決されにくいと感じています。特に日本は島国という環境から、他者と同じ意見や行動に傾きやすい心理的な傾向「同調性バイアス」が、マチズモを一層、他国よりも強めに発揮されているのかもしれない、などと考えたりします。
わたしは女性ですから、「ジェンダー・バイアス」にもさらされやすく、「出る釘は打たれる」という言葉もあるように、外に向かって意見を表明することはちょっと怖いことです。でも、この恐怖よりも先にも触れたように、言わないことの怖さの方が先に立つので、意見を表明することを重視しています。

昨年、「G7/アースデイ オープンフォーラム北海道」を企画、運営してみて、「声を出しても誰にも届かない、、、」という感覚は払拭されました。ジャン=エリック・パケEU大使、フィリモネ・ワガバザFiji共和国特命全権大使、在札幌米国総領事館、環境省、札幌市といった国内外の関係機関にメッセージを届けることができたからです。
声を届けられたのは、たくさんの人の賛同と協力があったからこそ。一人ではどうにもならないことも、まずは分かり合おうとすることを諦めない人たちが協力することで「声を届けることができる」。さらには「社会を少しずつでも変えていくことができる」という期待や実感を、多様な分野・立場の人たちと共有することができました。

地域から声を出す=他国や地域を尊重する

今回、C7イタリア会議のワーキンググループは以下の7つ。
 1.気候・エネルギー変革・環境正義
 2.公正な経済への移行
 3.国際保健
 4.原則に基づく人道支援
 5.平和・共通の安全保障・核兵器廃絶
 6.人の移動と移住
 7.食料正義と食料システム転換

上記のテーマを見ると、普段なら大きすぎるテーマだと感じるかもしれません。けれど、北海道と広島にとっては身近な問題が多くあります。それはきっと他の地域でも実は同じはず。地域から声を出すことは、世界中の様々な地域から声を出すことの重要性を体現する行為でもあると受け止めています。G7という枠組みであっても、他の国や地域を無視はしないという思いです。
また、高橋さんが「若者」であることや、私が「女性」であるといった属性も選んでいただいた理由に深く関連しています。今回はたまたま縁あって私たちですが、市民社会として声を出す機会を次にも繋いでいきたいと思っています。

ご寄付・協賛いただいた浄財は、C7イタリアサミット2024への旅費(2名分)や現地での活動費用、報告会の開催、寄付募集に係る手数料等に使用させていただきます。

プロジェクトへの参加・協力方法

本プロジェクトの趣旨をご理解・賛同いただける方・団体の皆さんへ

以下いずれかの方法でプロジェクトにご参加・協力いただけると嬉しいです。

■プロジェクトを寄附で応援する:CFの専用WEBサイト
■プロジェクトに協賛する:上記と同じ
■プロジェクトに賛同・参加する:賛同・参加登録フォーム
■プロジェクトに協力する:情報拡散、独自の協力提案などでの応援

皆さんに少しずつ力をいただき、今回のプロジェクトを進めていけると嬉しいです。
ご賛同・ご協力をよろしくお願い致します。

参考記事

■札幌の有坂さん「市民社会サミット」参加 北海道内からは初 14、15日にローマで開催(北海道新聞 2024年5月4日 21:22 配信)

■<SDGs 持続可能な未来へ>G7札幌環境相会合の隣でアースデイオープンフォーラム北海道 世界に届け 市民の声(北海道新聞 2023年5月6日 11:18 配信)

■環境問題の理解広めて 札幌市内の団体ら、市にメッセージ手渡し(北海道新聞 2023年5月31日 21:59 配信)

■G7主要議題、市民目線で議論 「みんなの市民サミット」開催へ(毎日新聞 2023/4/9 08:45 配信)

■「核のない社会を共に」 みんなの市民サミット宣言案まとめる(中国新聞 2023/4/17 配信)

■G7、そっちで大丈夫そ? 国内外の市民がもう一つのサミットを開催(朝日新聞 2023年4月18日 10時15分 配信)


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