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日本お米ばなし vol.41 食文化編「和食と一汁三菜」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。
お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。


2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されてから、10年が過ぎました。私たちは米屋で、年間200種類以上のお米を食味検査しているため、ほとんど毎日が和食です。
近年、日本人のお米離れが進んでいますが、和食ではないとしても、日本の多くの家庭でまだまだお米を食べる習慣があります。

今回は、「和食」とはなにかをまとめてみたいと思います。
日本人として、みんなが「和食」という文化を説明できたら素敵だと思います。

ユネスコ無形文化遺産とは
ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が、無形文化遺産保護条約により世界各地の伝統芸能や社会的習慣、儀式などを登録して保護する制度です。

「和食」とは

ユネスコ無形文化遺産には、「和食;日本人の伝統的な食文化」と題し、「自然を尊ぶ」という日本人の気質に基づいた「食」に関する「習わし」が登録されています。

日本人として、春夏秋冬のその時期の旬のものを食べる習慣はイメージできます。
もう少し詳しく知るには、農林水産省のホームページ「食文化のポータルサイト」のなかで、和食の特徴が紹介されています。

和食の4つの特徴

(1)多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重

日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情豊かな自然が広がっているため、各地で地域に根差した多様な食材が用いられています。また、素材の味わいを活かす調理技術・調理道具が発達しています。

(2)健康的な食生活を支える栄養バランス

一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスと言われています。また、「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿や肥満防止に役立っています。

(3)自然の美しさや季節の移ろいの表現

食事の場で、自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴のひとつです。季節の花や葉などで料理を飾りつけたり、季節に合った調度品や器を利用したりして、季節感を楽しみます。

(4)正月などの年中行事との密接な関わり

日本の食文化は、年中行事と密接に関わって育まれてきました。自然の恵みである「食」を分け合い、食の時間を共にすることで、家族や地域の絆を深めてきました。

もっと簡単に言うなら、地域に根ざした季節の多様な食材を用いて、一汁三菜を基本に素材の味を活かし、自然の恵みをいただく日本人の食習慣といったところでしょうか。

一汁三菜とは

毎月13日は一汁三菜の日です。
この記念日は、「一汁三菜ぷらす・みらいご飯®」という組織が制定しました。この組織は、以下の6つの和食の素材メーカーで構成されています。

  • フジッコ株式会社

  • ニコニコのり株式会社

  • キング醸造株式会社

  • 株式会社はくばく

  • 株式会社ますやみそ

  • マルトモ株式会社

一汁三菜の例

一汁は汁物を1品・三菜は料理を3品という意味で、日本の食事スタイルのひとつです。具体的には、以下のような構成になります。

  • 主食

  • 汁物

  • 主菜

  • 副菜

  • 副副菜

主食であるお米の主な栄養素は炭水化物で、活動するのに大切なエネルギー源となります。
主菜は、主に魚・肉・卵・大豆などで、体をつくり、エネルギーにもなるタンパク質や脂質が含まれます。
汁物や副菜・副副菜では、野菜・いも・きのこ・海藻などによりビタミン・ミネラル、食物繊維などを補うことで、体の調子を整えてくれます。

このように一汁三菜の食事はお米を主食とした栄養バランスの良い食事として広く知られています。

日本では、弥生時代から一汁一菜という食事パターンがとられていたようです。もちろん、現代とは異なり、精白された白米ではなく、お米も粥のような状態で食べられていたそうです。
平安時代には、貴族の食事はご飯を中心とした一汁三菜になっていたと言われています。

おわりに

現代人は忙しく、一汁三菜を用意することが難しいことも多いと思います。当店の賄い担当も「三菜も作っている余裕がない」という日もあります。それでも、健康的なバランスのよい食生活を心がけること、国内自給率100%のお米を食べることにはとても価値があると考えています。

食事バランスを重視するために、白米ではなく玄米を食べる方法もあります。白米は、糠部分に含まれるミネラルやビタミンを削ったものだからです。玄米の浸水時間が確保できない場合には、「もち玄米」という選択肢もあるので、気になる方はぜひお試しください。

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