HSPのための意欲・精神状態を高める効果的な栄養素①ドーパミン・ノルアドレナリン
はじめに
憂鬱状態とは、意欲が減退しエネルギーが渇水した状態。
脳内の働きにおいては、ドーパミン分泌の関わる報酬系回路の働きが低下し、意欲に関わるノルアドレナリン分泌も低下した状態です。
本来のうつ病(定型タイプ)は、トラウマティックなもので起こり、ポリヴェーガル理論の自律神経系においては、副交感神経に当たる背側迷走神経複合体が優位に作動した状態で、車で例えて言うならサイドブレーキをひきながら走行している重々しい感覚をいいます。
神経系の働きが低下し、極度にドーパミンやノルアドレナリン分泌が低下した状態であるともいえます。
そのため、ノルアドレナリンやセロトニン、ドーパミンなどを高める覚醒作用のある抗うつ薬が症状を緩和するため精神医療では用いられます。(対症療法で治療薬ではありません)
背側迷走神経の作動は、親の過干渉、環境的な慢性的ストレスがかかることで強くなり、自意識低下、失感、無気力感を引き起す解離性障害の症状となってあらわれてきます。
HSP(ハイリーセンシティブパーソン)タイプの人は哲学者のように、時を忘れるくらいに物事を深く考える特徴がありますが、これも解離性障害(離人症)と深い関わりがあると言われています。
このような症状がある方は、背側迷走神経の作動をリセットすると、ノルアドレナリンやドーパミンが増えて頭の中がスッキリとし、自意識や感情もだんだんと蘇り、意欲的になってくるようになります。
おもいうつ病者の方でも背側迷走神経がリセットされると、解離性障害も解消されて体調もよくなり、考え方も劇的に変わってきます。(Holisticヒーリング3回実施後)
深く悩みやすい人も、ドーパミン分泌で楽観的になってくるようになります。
考え方も、自律神経系や脳の働き方(神経伝達物質の出方)次第なのです。
ただし、ノルアドレナリン、ドーパミンといった神経伝達物質も栄養素が必要です。
もっと意欲的になりたいと言う方は、意欲を高める栄養素を摂っていくといいでしょう。
栄養素で意欲を高める方法を
①ドーパミン・ノルアドレナリン
②セロトニン
③疲労感を摂る(代謝を高める)
で3回に分けて取り上げていきます。
今回は、①ドーパミン、ノルアドレナリン編について取り上げます。
ドーパミン、ノルアドレナリンとは
ドーパミン、ノルアドレナリンとも、分泌量によってその精神状態が変わってきます。
ドーパミンは、快楽に関わるようなもので、適切な状態で分泌していると「楽しい」感情になりますが、不足すると楽しい感覚が失われて興味関心が低下し、逆に過剰になると買い物依存症や妄想が強くなります。
ノルアドレナリンはストレスに対抗するためのホルモンで、適切な分泌だと意欲的になり、ストレス耐性にも強くなります。
過剰になると交感神経が高まり、イライラして闘争的本能が高まるため敬遠されがちですが、不足すると、意欲が低下して無気力感が強くなりチャレンジ精神に乏しくなります。
ぼーとして意欲が湧かない、チャレンジ精神がほしいという方はドーパミンやノルアドレナリンを増やしていくといいでしょう。
ただ、過剰になると交感神経が高まりすぎてしまうので、そういったときは副交感神経も高めてバランス調整しましょう。
ドーパミン・ノルアドレナリンの生成メカニズム
ドーパミンとノルアドレナリンは脳でつくられます。
その栄養源となるのが、「フェニルアラニン」というアミノ酸です。
フェニルアラニンは酵素による反応で、
フェニルアラニン⇒チロシン⇒Dopa⇒ドーパミン⇒ノルアドレナリン
と変化していきます。
この反応からみてわかるように、ドーパミンとノルアドレナリンは同じ栄養素が起点となっているのです。
ですので、必要な栄養素も同じものから摂ればいいことになります。
フェニルアラニンは体内でつくることができない必須アミノ酸のため、食品から摂る必要があります。
また、フェニルアラニンを摂るだけではなく、酵素の働きを高める補酵素のビタミン類やミネラル類が不足していると反応がスムーズにいかずに十分生成されません。
この場合必要になってくる補酵素が
・ビタミンB群
ビタミンB3(ナイアシン)
ビタミンB6(ピリドキシン)
ビタミンB9(葉酸)
・ビタミンC
・ミネラル:鉄(Fe),銅(Cu)
です。
特に、女性の方は、生理の出血、ダイエットなどで、鉄分やビタミンCが不足しがちになりがちなので、補充しておくといいでしょう。
ドーパミン・ノルアドレナリンをつくる食品
・フェニルアラニン(あるいはチロシン)
肉や魚、乳製品などに多く含まれるアミノ酸です。
サプリメントではチロシンが発売されています。
フェニルアラニンの多く含まれる食品 数値は1食当たりの量(mg)
肉類:鶏むね(338)、牛ロース(326)
魚類:くじら(280)、きはだまぐろ(234)
穀類:そうめん(198)、うどん(196)
豆類:大豆(208)、高野豆腐(143)
卵類:すじこ(297)、卵(96)
乳製品:プロセスチーズ(58)、チェダーチーズ(48)
ナッツ類:落花生(71)、カシューナッツ(36)
・ナイアシン(ビタミンB3)
魚類、魚類に多く含まれます。
マイタケはキノコ類ですが最もナイアシンが含まれる食品です。
ナイアシンの多く含まれる食品 数値は1食当たりの量(mg)
魚介類:焼きたらこ(45.5)、かつお缶詰め(21.8)
肉類:豚ロース(6.9)、鶏ささみ(5.6)
キノコ類:まいたけ(67.3)、ひらたけ(8.9)
豆類:、落花生(4.5)、インスタントコーヒー(0.5)
・ピリドキシン(ビタミンB6)
魚介類、肉類の多く含まれています。
タンパク質の合成にも使われ、タンパク質を多く摂る人ほど摂っておきたいビタミンです。
多く含まれる食品 数値は1食当たりの量(mg)
魚介類:マグロ赤身(1.08)、真アジ(0.57)
肉類:牛レバー(0.53)、鶏レバー(0.39)
野菜類:とうもろこし(0.78)、赤ピーマン(0.07)
果実類:バナナ(0.38)、アボカド(0.32)
・葉酸(ビタミンB9)
葉酸の名のとおり、ほうれんそうなど青野菜に多く含まれています。
通常の食事をしていれば不足することはありませんが、妊娠中の女性やお酒をよく飲む人は不足なりがちです。
多く含まれる食品 数値は1食当たりの量(mg)
野菜類:菜の花(238)、モロヘイヤ(175)
肉類:鶏レバー(780)、牛レバー(600)
果実類:いちご(90)、マンゴー(84)
豆類:枝豆(160)、いんげん豆(17)
・ビタミンC
野菜、果物に多く含まれます。
鉄の吸収を助け、ストレスで減少しやすいので摂っておきたい栄養素です。
多く含まれる食品 数値は1食当たりの量(mg)
野菜類:菜の花(91)、赤ピーマン(85)
果実類:アセロラ(240)、グアバ(110)
・鉄分(Fe)
鉄分は、ヘモグロビンの生成に使われます。
女性は特に不足気味で、精神不安定や貧血の原因になりやすいので、摂っておきたい栄養素です。
多く含まれる食品 数値は1食当たりの量(mg)
魚介類:あさり佃煮(3.8)、かつお角煮(3.0)
肉類:豚レバー(7.8)、鶏レバー(5.4)
野菜類:とうもろこし(3.8)。大根菜(2.2)
豆製品:豆乳(2.4),焼き豆腐(2.4)
・銅分(Cu)
銅は、鉄の吸収や運搬に関わるミネラルで不足すると貧血の原因にもなります。
不足することはあまりありませんが、亜鉛(Zn)を多く摂ると吸収が妨げられるので亜鉛サプリを利用する場合は注意が必要です。
多く含まれる食品 数値は1食当たりの量(mg)
魚介類:イイダコ(1.78)、シャコ(1.04)
肉類:牛レバー(0.65)、豚レバー(0.5)
豆製品:そら豆(0.2)、カシューナッツ(0.38)
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