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クローン病との向き合い方 ①

クローン病と診断されて約8年、一度は寛解を迎え、うまく付き合っていけるかと考えていた矢先の再発。
反省の意も踏まえて、発病から今までのことを振り返り、いま一度クローン病という難病と向き合ってみようと思います。
少し長くなると思うので、数回に分けて記事にしていく予定です。


発病から診断まで

見逃してしまった体調の変化

私がクローン病と診断されたのは大学生時代。
その頃の私は、目の前のやりたいことに全力で、体調不良を見て見ぬ振りをしていました。

元々、緊張やプレッシャーからお腹を下すことが多く、下痢が続くことにも慣れていました。体重に関しても、入学後の運動不足で5kgほど増加しており、元に戻ったくらいの感覚でいました。

「下痢が続いているけど、いつものことだし、今は休めるタイミングじゃないな」
「一段落したら病院行こう」

くらいの軽い気持ちで、そのまま学生生活を過ごしていました。

これまでにない症状が出てきた

そんなある日、気がつくとお尻に違和感が出てきました。
いぼ痔かな?と思いつつ、すぐに病院に行くでもなく、しばらく放っていたら、座るだけで痛みが出るようになりました。
さらに謎の高熱を出てきて「これは流石におかしい」と思い、ようやく病院を受診しました。

クローン病は消化器系の病気ですが、私が初めに受診したのは肛門科でした。
そこで肛門科の先生から、
「これはいぼ痔じゃなくて、痔ろうだね」と言われました。

私は”痔ろう”というものをそこで初めて知りました。

「痔ろう」は、直腸と肛門周囲の皮膚をつなぐトンネルができる痔のことです。肛門周囲に膿がたまる「肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)」が進み、慢性化すると痔ろうになります。

https://www.borraginol.com/type/jirou/

その時の私は、”痔ろう”の一歩手前の”肛門周囲膿瘍”という状態でした。
膿が溜まっていることが原因で、座るだけで痛みがあり、化膿しているせいで高熱が出ていたのでした。

不幸中の幸い

ここで単なる痔として治療をされていたら、クローン病の発見が遅くなっていたかもしれません。

クローン病の疑いとして消化器内科へ紹介してもらえたことは不幸中の幸いでした。

そして、大きな総合病院で血液検査や内視鏡検査などを行った結果、クローン病と診断されました。

小腸にいくつもの潰瘍を発見

内視鏡検査の結果、小腸と大腸がつながる回盲部(かいもうぶ)にいくつもの潰瘍が見つかり、しばらくは自宅療養となりました。

そもそもクローン病とは、以下のような病気です。

炎症性腸疾患のひとつで、主に小腸や大腸などの粘膜に炎症が起きることにより粘膜にびらん(粘膜がただれている状態)や潰瘍(粘膜がえぐられている状態)ができる原因不明の慢性の病気です。

推定発症年齢は、男性は20歳~24歳、女性は15歳~19歳で最も多くなっています。小児期から高齢者まであらゆる年代で発症する可能性がある疾患です。また、男女比は2:1で、男性に多くみられる病気です。

https://www.ibd-life.jp/basicinformation/cd.html

20代前半の男。まさに推定発症年齢ドンピシャでした。
このような研究結果もあり、肛門科の先生はクローン病を疑ったようでした。

ここから本格的にクローン病の治療が始まって行くのですが、今回はここまでにします。

次回は、「クローン病の治療の難しさ」や「診断後の精神状態」といった内容をお伝えしようと思っています。

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