僕のヒーローアカデミアの西暦を考察

『僕のヒーローアカデミア』の世界観は、ヒーローとヴィランが激しく戦う近未来を舞台にしています。中国の軽慶市での「発光する赤児」の報道以来、世界各地で超常現象が報告され、世界総人口の約8割が超常能力“個性”を持つに至った超人社会となりました。その背後には長い歴史があります。

本記事では、作中の出来事やキャラクターの年齢から、物語の具体的な時代背景を考察します。


1.技術の進化


治安維持やヒーロー活動に関連する技術(ホログラム、ヒーロースーツなど)が現代よりも進化しています。このことから、治安維持に特化した技術革新が進んだと考えられます。治安維持やヒーロー活動に関連する技術(ホログラム、ヒーロースーツなど)が現代よりも進化しています。なぜなら「かつて、突如として“人間”という規格が崩れ去った……たったそれだけで法は意味を失い文明は歩みを止めた。まさに「荒廃」つまり超常によってロケット開発や治安維持以外のその他の科学技術に力を入れる余裕が亡くなったのです、社会を維持することすら困難になったのですから。
このことから、治安維持に特化した技術革新が進んだと考えられます。もし超常現象が起こらなかったら、今頃人類は恒星間旅行を楽しんでいたかもしれません。これは、作中でヒーロー社会の成り立ちについて語られる際に、「昔の偉い人」が述べたとされる意見です。

2.社会の状況

個性の発現により社会が混乱し、ヒーローが社会の中心的な役割を果たすようになりました。選ばれた人間だけが能力を持つアメコミとは異なり、『僕のヒーローアカデミア』の世界では全人口の約80%が何らかの個性を持っています。

3.光る赤子とオール・フォー・ワンの誕生

最初の個性が発現したのはヒーローアカデミアの連載当初に近い、2010年頃だと推測します。なぜ1950年代や60年代ではないのか言い切れるのかというと 超常黎明期のその時代に位置する建築物が現代的な高層ビルなどの町並みが日本の1990年以降の風景だったからです。だから正直強引で1990年や2020年だとしても否定はできません。ただ作者的には現代的に近い今を舞台にしたいと思うので初連載当時らへんの時代が適正だと感じて2010年にしました


光る赤子は中国の軽慶市で生まれた公式で世界初と思われる個性発現者です。

「オール・フォー・ワン」は光る赤子と同時期に誕生し、後に強力なヴィランとなる人物です。

オール・フォー・ワンの年齢については、オールマイトが18歳の時点で「100年以上生きている」と言われており、現在55歳(推定)とすると、オール・フォー・ワンは少なくとも 137歳以上と推測されます。

これらから 2010年頃から少なくとも137年程度経過していることになります

4.世代交代の期間


平均世代交代から考えて1世代を25年と仮定します。

超常以降の世帯表

第一世代(2010年頃): 個性が発生し、「異能」と呼ばれていた時期。この時期はオール・フ ォー・ワンや初代ワン・フォー・オール継承者、与一の世代です。

・第二世代(2035年頃):「異能」が「個性」として認知され、 個性婚が問題となった時期。

・第三世代(2060年頃):志村菜奈やグラントリノの世代。

・第四世代(2085年頃): オールマイトやエンデヴァーの世代。緑谷出久の母などが第四世代であることからも確認できます。

・第五世代(2110年頃):緑谷出久や爆豪勝己の世代。

これらから約100年が2010年時点から経過してることが推測できました


結論

これらの情報を総合すると、『僕のヒーローアカデミア』の物語は2100年以降を舞台にしている可能性が高いことがわかります。特にオール・フォー・ワンの年齢と世代交代のサイクルがほぼ一致しているのは、物語の時間軸を考える上で非常に重要なポイントだと思います。

オール・フォー・ワンが136歳以上であることから、少なくとも5世代以上が経過していると推察されます。そして、1世代を約25年と仮定すると、136歳÷25年≒5.44世代となり、物語の現在が第五世代にあたるという考察とも合致します。

この二つの情報が極めて近い数値を示しているというのは、偶然の一致というよりは、作者の意図的な設定である可能性が高いと思えます。堀越先生が物語の時間軸をしっかりと計算し、整合性のある世界観を構築していることがうかがえます。

こうした考察は、作品世界の奥行きを感じさせてくれます。登場人物たちが生きる社会の成り立ちや、その裏側にある歴史的な経緯など、ストーリーを超えた広がりを想像することができます。

読者がこのような考察を深められるのは、作者が丁寧に設定を練り込んでいるからこそだと思います。物語の表面だけでなく、背景にも目を向けることで、作品世界により深く入り込むことができるのではないでしょうか。

改めて、『僕のヒーローアカデミア』という作品の緻密さと奥深さを実感しました。考察を深めるほどに、作品の魅力が増していく感覚がありますね。​​​​​​​​​​​​​​​​光る赤子の誕生から約100年以上が経過し、複数の世代を経て現在のヒーロー社会が形成されています。作者が細部まで計算して設定を作り込んでいることがうかがえ、作品の世界観が非常に緻密であることを改めて実感します


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