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『全裸の王子様』

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#梅澤美波

『全裸の王子様』用語解説、設定(仮)

『全裸の王子様』用語解説、設定(仮)

全裸の王子様 設定集
様々な設定と、その他諸々。

〜時代設定、舞台
 
この作品は、西暦約600年頃のアラビアあたりをモチーフになっております。

分かりやすく言えば、"マギ"や"Re:ゼロ"のように、上裸の上にルフィのようなひらひらの上着を羽織るのが許されるような時代です。

街並みも平たく言えば洋風です。
煉瓦造りの家、竜車、などが出がちです。

〜用語解説、設定一覧

・天能
これは個人が

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全裸の王子様 #5.5

全裸の王子様 #5.5

5.5話 『鬼の怒りの収め方』

美波:こんのバカちんが!!!私がどれだけ〇〇様のことを心配してたか!このっ…バカ!!



美波さんの説教が始まってから、かれこれ一時間ほどが経過していた。

美波:まず第一に言いたい事!買い出しに丸一日もかかりますか?!いいえ!かかりません!

美波:となると!私達も必然的に心配するでしょ?!

美波:だって連絡がないのですから!

激昂した美波さんは、俺の相

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全裸の王子様 #07

全裸の王子様 #07

7話 『馬鹿で雑魚な外道共へ』

〇〇:うっわぁ、すっ……ごい人数…

三階の階段を登り、〇〇は屋外へと飛び出し、家の前に群がる人間達を見渡し、感嘆した。

彼らの住む屋敷は、屋根のない造りなっており、三階に上がるとバルコニーのように入り口辺り全体を一気に見通せる部屋が存在していた。

祐希:みなさん…本当に…ごめんなさい!!

祐希とここに来たら、せっかくの良い見晴らしができる場所だよ。と紹介し

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全裸の王子様 #08

全裸の王子様 #08

8話 『一対一の三つ巴』

普段、閑静で静かな岩本家の屋敷の前は、大勢の兵士達によって戦場と化していた。

兵士たちの怒号に傷つく屋敷の右翼側、戦いを行っていたのは美月だった。

剣を持つ兵士は、無謀にも真正面から美月に斬りかかる。

美月は容易に、剣でそれを受け止め、防ぐ。

しかし、槍を持った兵士は、美月を貫かんと、殺意を込め、背後に隙が生じた美月、目掛けて槍を突き出す。

槍兵:うあぁぁぁぁ

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全裸の王子様 #9

全裸の王子様 #9

9話 『嫌いな人間の定義』

各々が命を賭け、重みや情熱は違えど、互いの主人からの言葉を守るため、戦争は激化する。

無数の命を葬りここまで来た者達は、互いに目の前に立ちはだかる一人の人間を屠るため、死力を尽くす。

美波:はぁぁああぁ!!

美波の叫び声と共に、切先の鋭く尖った薙刀は、空を切り、ゼファルドの脳天を目掛け、大きく縦に振われた。

しかし、ゼファルドは、予知していたかのように美波の薙

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全裸の王子様 #16

全裸の王子様 #16

16話 『騎士団会議』

??:最近頻発している各地での様々な現象についてだが、今一度我々は改め直す必要がある

??:そのために、諸君らをここに呼んだ

??:皆のもの、協議し合おうではないかっ!

兵士:御意!騎士団長っ!!
 
煉瓦造りで作られた洋風のテイストを基調とした屋敷の一室で、皆から"騎士団長"と呼ばれる気前の良さそうな男は、十数名なる兵士達の前で、彼らを招いた目的を明かした。

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全裸の王子様 #22

全裸の王子様 #22

22話 『天能の成れの果て』

月下:今頃派手にやってんのかなぁ…蒼乃の奴は……

血の海と化した王宮内に侵入した月下は、何事も無かったかのように穴抜けになった壁面から空を眺め、思い出すかのようにそう呟いた。

??:派手にやってんのはどっちですか?ゴホッゴホ…

大規模な爆発により、崩れた瓦礫や煉瓦などから大量の土煙が舞う。

月下の後を追うように入ってきた男は、土煙にむせるように咳き込みながら

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全裸の王子様 #28

全裸の王子様 #28

28話 『重なる最後』

??:うっわ…何なん今の技……えぐ……

普段から関西弁を話さぬように心がけた、おっとりとした雰囲気を放つ少女は、瞳の前で丸めた親指と人差し指の間にある空間を片目で眺め、そう呟いた。

??:ん?どうした?保乃?

たまたま隣で話を聞いていた、未だ幼い少女のような顔立とスラっとした背の高い少女が、"保乃"と呼ばれた女性に声をかけた。

保乃:ねぇ!見てよ!天ちゃん!これ!

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全裸の王子様 #29 前編

全裸の王子様 #29 前編

29話 『黒が生まれた日』

〇〇:はぁ……はぁ……はぁ……

呼吸が苦しい。

息を切らし、多量の血を流しながらも、なんとか壁に自身の体の体重を支えてもらいながら少しずつ〇〇は屋敷へと向かっていた。

月下との激闘。奇跡の加護である〈拡大解釈〉と天然物の聖天、《立替》を持つ少年でも、月下満と呼ばれた男から勝利を得る事は容易では無かった。

目と鼻からは流れな血をこすり落とした痕。ブランと垂れ下が

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