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『エリートじゃなくてもいい』設計に必要不可欠なロケットシステムの仕事。

こんにちは、インターステラテクノロジズ(以下、IST)広報チームです!この『入社一年目のインタビュー』は、新卒・中途で入社した1年目の社員の入社当時から現在までを探っていくシリーズです。

入社一年目のインタビュー第一回目は、修士卒業を待たず2020年3月に入社したロケットシステム担当の東城宗煕。元々、幼い頃から宇宙への憧れを持ちつつも「エリートじゃないと関われないと思っていた」ロケット開発。ひょんなことからISTの存在を知り、ロケット全体に若いうちから関われることに魅力を感じ、入社。現在はロケット開発における必要数値の算出等を担当しています。

東城宗煕  プロフィール
2020年3月入社。
東京工業大学で、熱、振動、運動、設計など機械工学全般を幅広く学ぶ。数値流体解析の研究をし、流体の数値解析計算のプログラムに明け暮れる。
修士1年目のときにISTに感化され、幼い頃から憧れた宇宙業界に飛び込む決意をし、修士卒業を待たずに入社。ロケットの開発初期段階から関われるISTで、ロケットシステムを担当。


少数精鋭のエリートが集まっていると思っていたら…

中学生の頃から宇宙分野で仕事をしたいと思っていたんですが、いわゆる超エリートしか宇宙に携われないと思っていました。自分の技術じゃ到底敵わないんだろうと思っていて、ISTに対しても”少数精鋭のすごい人たちが集まっている”というイメージがあり、就職できるなんて思ってもいませんでした。
そんなとき、2019年10月に、学生向けの説明会をISTが実施することを知ったんです。経験も知識も豊富な中途しか採用していないのかと思っていたので非常に驚いて、試しに参加してみたんです。
そこで初めて社員の人たちと話したのですが、大学でロケットサークルやロボコンサークルをやっていた人たちが活躍していると知って、年齢も自分とそこまで離れていないこともあり「自分でも力になれるんじゃないか」と思い始めたんです。良い意味でISTのイメージが覆りましたね。その翌月には大樹町のIST本社にインターンシップとして行きました。

インターンは、その人に合わせた課題が出され、僕の課題は、機体の曲げ振動の周波数がいくつなのか計算するシステムを改修するものでした。学部レベルの基礎的な工学の知識を使い、分からない部分は周りの人に聞いてコミュニケーションを取りながら進めました。主体的に、周りを巻き込みながら仕事が出来るかを見られていたんだと思います。

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このインターンで非常に驚いたことがあって。それは、「ロケットには非常に高度な知識や技術しか使われないものだ」と思っていたらそうではなくて、大学や大学院でやったことを組み合わせて作られてたということです。ロケット設計のバイブルでもあるジョージ・P・サットン著『ロケット推進工学』という本を先輩からもらって読んでみると、そこまでめちゃくちゃ難しいというわけではなく、読めば意外と分かったんです。確かにロケットはテスト打上げができなかったり、振動、熱など難しい条件がたくさんあります。でも、ロケットは自分の学んできた延長線上にあるんだと思えました。

社員全員と関わりながら、ロケット作りに必要な数値を全て算出するシステム班

僕が所属するシステム班は自分を含めて4名います。全てのチームと関わりながら図面に書く必要のある数字を計算し、その数字を元に上がってきた各コンポーネントをチェックして、ロケット全体のバランスがとれているかを確認する役割です。
例えば、超小型衛星を載せて高度500キロメートルまで行きたいという要望があるとします。それに対して、推進剤はどれくらい積まなきゃいけない、機体の重さは◯キログラム以内に抑えなきゃいけない、推力はこれくらい必要…というように、パターンを作って計算し、ある値を中心に幅を持たせた数値をざっくり決めます
その数値を各チームに要求を出し、最終的な数値を決めていきます。「推力◯〜◯ニュートンになるようなエンジンを作って欲しい」「この推力を出すなら重さは◯キログラムを越えてしまうかも」など、システム班の出した要求が実現可能なのか、どんな課題があるのかなど相談しながら進めます。
そうして、各チームから上がってきたもののバランスを見て問題がないか確認する役割
です。

それでも予期しないトラブルが起きたりします。ISTは外部の協力をたくさん得ながらロケットを作っていて、例えば業界のOBだったり大学教授だったりからとにかく意見をもらっています。今まで起きたことのないトラブルは想像するしか無くて、次出さなければ進歩です。機体を量産するフェーズになるまで、実際に動かしてみて何が起こるかを蓄積していくしかありません。そこが難しさでもありますし、挑戦しがいのある部分だと思います

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ロケットの一部じゃない、ロケット全体に関われるのがISTの魅力

例えば、今まではロケット開発を国が主導でやっていたこともあり、開発スパンは十数年単位なんです。ちょうど今、完成目前のロケットがあるとすると、僕が新しいロケット開発に携われるのは10年とか20年も後になってしまいますよね。それに、そういうところは非常に多くの人たちで作っていますから、僕が携われたとしてもロケットの本当に一部です。
しかしISTはロケット1機全体に携わることが出来るんです。人数も少ないというのもあり、本当にメンバー全員と関わりながら一つのロケットを作っているのがすごく嬉しいですね。仕事をしていて人に聞きたいと思ったらすぐ聞けるフラットな職場で、実際に僕は図面を引いてませんが設計計算で色んな所が見れます。やるべきだと思ったことをやれて、自分で仕事を切り開いている感覚がすごく面白いです。
ISTとしては最終的にロケットは自動車のように量産できるようになるのが目標なので、それに向かっていま開発しています。

どんな勉強をしながらやっているの?

「ロケットは想像していたよりも難しくない」と言いましたが、それでも簡単ではないので勉強は欠かせません。今はロケットの全体像を理解したいと思っているので、設計全体のことが書いてある本を読んでいます。『サットン本』と言われるジョージ・P・サットン著『ロケット推進工学』の他に挙げるとすると、『液体ロケットの構造システム設計』でしょうか。数字の感覚を覚えるために過去のロケットの文献や、JAXAやNASAの技術報告書も見ていたりします。そもそも、ロケットの設計って調べても出てくるものではないので、計算して出した結果が妥当なのかどうなのか分からないことが多くて、それを判断するために知識をつけています。
また、安全に飛行するために必要不可欠な制御の勉強もしていて、会社の本棚にある制御の本を読んでいます。

大学の教科書もかなり役に立っているんです!ざっくりとした手計算をするときは、大学の教科書を引っ張り出してきています。学生時代は「何だこれは?」と思ってたんですが、ものを見ながら設計してみたりすると「そういうことだったのか」と言うことがよくありますよ。

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(会社の本棚の一部。たくさんの本が並んでいます)

必要なのはロケットシステム設計経験よりも、自分で調べて、自分の意見を持って仕事を進められる人。

そもそもこれまでのロケットの開発って、国主導で時間をかけてやってきたものなので、経験者が非常に少ないんです。なので、ISTで必要なのは、ロケット開発経験ではなく、自分でどんどん進んでいける人だと思います。もちろん、ロケットの開発経験はあるに越したことはありませんが…!
ISTに入社するのであれば、ロケットの設計の勉強はマストです。設計がある程度頭に入っていないと、ここはちゃんとしなきゃね、とかこれはいまざっくりでいいね、みたいな優先順位と判断がつけられないですから。
機械工学の基礎的な知識があり、周りに聞いたりコミュニケーションをとって進められ、足りないところは自分で勉強していける人がISTの開発スタイルに合っていると思います。非常にフラットでたくさんの議論をしながら進めていくので、すごく面白いですよ!

ロケットシステム 募集内容について

▼業務内容
機体・射場・軌道等含めた統合システムとしてのロケットの設計開発および成立性評価
ロケットの軌道設計および飛行安全解析

▼人数
若干名(中途、新卒は問いません)

▼応募条件
以下の応募資格に該当している方
・力学に関する基礎知識および活用能力
・ロケットシステムに関する初歩的な知識あるいは学習意欲
また、下記を有する方を歓迎いたします。
・ロケットシステム開発の実務経験
・ロケットシステムの要件定義経験あるいは能力
・プログラミングを用いたデータ解析能力、あるいは学習意欲
・FMEA及びFTAの活用経験
・英語での日常会話およびドキュメント読み書き能力
・マネジメントの経験を持つ方、もしくは今後マネジメントの役割に興味がある方
求める人物像
・協調性を有し、チームで成果を上げることができる方
・独自に課題を発見し、自主的に業務を計画遂行出来る方
・適切なリソース配分ができ、効率的な業務遂行が可能な方
・新しい知識をすぐに取り込める積極的な姿勢のある方

▼勤務地
東京支社(浦安市)、または北海道大樹町本社

▼マッチング課題
応募の際には、以下のマッチング課題のレポートをご提示ください。
https://drive.google.com/file/d/158um3FumjeA0v3rpPPSYYz5ABV1-p7tt/view?usp=sharing

▼選考フロー
履歴書・職務経歴書・マッチング課題レポート
面接(複数回)
技術テスト

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インターステラテクノロジズでは、一緒に宇宙を目指す仲間を募集しています!詳しい募集要項はこちらをご覧ください!


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11月5日には会社説明会も開催します!
ISTで働くことに興味がある方は必見のイベントです!
社員のクロストークや、質疑応答タイムなどご用意しております。
ぜひともご参加ください!

《「インターステラテクノロジズ」オンライン会社説明会》
■日時:2020年11月5日(木)19:00~20:30
■定員:200名

参加申し込みはPeatixからお願いいたします。
https://ist20201105.peatix.com/

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皆様のご応募、お待ちしております!

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採用に関するご質問は、こちらへお願いいたします。



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