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子育てしながら音楽業

私は父親がプロの音楽業の人なので、子ども時代違和感があった時期があった。普通のお父さんは朝起きて会社に行く。夜に帰宅して食卓を囲む日もあり土日は休みで、夏休みに家族旅行に行く、運動会や文化祭を見にきてくれたり習い事の発表会に来てくれる(ここまでする父親はあまりいないが)という作文を書けない家庭だったのである。そしてなによりスーツじゃない、髪が長いという見た目ダブルが1番効いていた。普通のお父さんがすることは何一つしてもらった経験がない。いつもいない、変な時間に帰宅して夕方起きたりする。家にテレビで見る人が遊びにくる。長期で海外ツアーでいなかったり、朝テレビをつけたら誰かの後ろで演奏していたりする。夏休みの旅行先がツアー先だったりする。滞在先でファンの人たちに遊んでもらったりする。

みーちゃんのパパ、何してるの?

音楽

えー、テレビとか?

たまにね。ふだんはスタジオとか、レコードの中の人とか、コンサートとかでてる

だれの?

加山雄三さんとか、、、

だれ?かやま?

当時は生放送しかないテレビ番組 右端に父


小学一年の会話はまあこんな感じだった。作文では、「今日は土曜日なのて明日お休みだからお父さんのライブに行きました」と作文に書いて驚かれたことがある。それが普通の一つだと思っていたから誰も同じ人がいなくて寂しかった記憶もある。私学だったので、友達のお父さんは銀行、財閥系の会社員が断然多かった。今考えると猛烈に忙しくてそのお父さん達も家にいなかった時代だと思うけど。

ああ、普通が目立たなくていいのになあ、、お父さんの仕事、、

と、思っていたのに、

その後自分が舞台女優まがいの活動から音楽業をすることになり、子育ても並行させるとはあの頃の自分に言ってやりたい。

普通とはなんぞや?

やりたいことを仕事にしてるお父さんはすごいぞ!すっごく大変ですっごく頑張って、でもすっごく楽しんで、今80代でも現役人生、多分最後まで音楽人生、すごいぞ。

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