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やはり私は劣化しているのか。

「劣化している」という言葉はあまり好きじゃない。

年齢を重ねれば、得るものもあれば失うものだってある。

若々しさや美しさには鮮度があり、それが失われることを劣化というのならば、劣化しない人間などいない。

よく芸能人に対して「あの人劣化したよね〜」という輩がいるが、まずは鏡を見てから出直してこいと本気で思う。

それとも君はもしかしてピーターパンなのかい?


劣化なんて言葉ではなく「熟成」と呼んでほしい。


親友とのオンライン飲み会で

今日は日本に住む大学時代からの友人とZOOMでおしゃべりをした。

オンライン飲み会をしようという名目だったはずなのだが、ログインした画面の向こうの彼女からお酒の気配は一切感じられず、結局彼女は最後の最後まで水一滴すら口にしなかった…笑

さすが美に気をつけてる女性は違うと思いながら、私はチョコだのクッキーだのを頬張る。

でもいいの。飲み会はあくまで名目であり、話せたことが一番嬉しいし、有意義な時間だったから。

彼女とは隠し事などほとんどないというほど、人生の節目に遭遇する経験をほとんど共有している。

大人に憧れた10代、仕事と恋と女磨きに明け暮れた20代(この間にお互い結婚したり色々あったけど!)。

そして今、30代。

今日彼女と話している中で、ふと「あれ?私、劣化しているのかな…。」と不安になることがぼんやりと頭に浮かんだ。


今の現状をなんとかすることに必死な私たち

これまでの私たちの会話は、決してキラキラしたものではなかったけれど、それでも何かと前向きな話が多かった。

「より」なにかよくなる方法について模索することが多かったのだ。

「より」小顔に見えるためのメイクを研究したり、「より」健康になるための情報交換をしたり、「より」楽しくなるようなことを見つけてきたり。

先の未来をよくする話をしていたように思う。

でも、最近彼女とのやりとりは「今あるシミをどうやって消すか」「今ついてしまった脂肪をどうやって落とすか」「今になってやっておけばよかった後悔話」などなど、今ある現状を嘆き、その改善策が目立つ。

年齢を重ねるとはそういうことだ、と人生の先輩に言われれば、それはそれで納得する程度のことではある。

でも私は、社会との接点から離れ、だらだらした生活を送るようになり、気づかぬうちに、熟成ではなく劣化しているのではと、ふと不安になったのだ。

「より綺麗に、よりスマートに、より健康に」ではなく、「今の現状をなんとかしようぜ!」という、自分を甘やかしてしまった今を改善するのに精一杯なんだから。

より先がよくなるというよりも「とりあえず数年前のあの頃くらいには…」という自分の考え方に対して、妙に物悲しくなった。

より美味しい人間になるために、やっぱり私は熟成したい。

ただ私の悪い癖は、この決意や思いが翌朝起きた時にきれいさっぱり無くなっていること。

引きずらない女だと、夫からは好評をいただいております…。

これも良し悪しだわ。



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