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10年経っても飽きなかった滋味おかず「わかめと桜エビの炒めもの」

料理の仕事をしたいなぁ…と思い始めた10年前。

当時は白血病が発覚して間もなかったので、とにかく食に対してストイックでした。今思うと、ずいぶん力みながら生きていました。


|時代が変わっても、変わらず愛せる料理

だから、このレシピを作るたびに「あぁ、あの頃が懐かしい…」と過去を思い出すんです。誰にでもそういう料理ってありませんか…?

今は、とても自由にリラックスして料理と向き合うことができているので、10年経つと人は別人になれるのだと感じます。
いや、いまや時代がガラリと変わり、1年足らずで別人になれちゃう時代ですからね。

なのに10年前と変わらないおかずを作って「おいしい…!」と感動する自分もいるわけで。どんなに時代が変わっても、変わらず愛せるものがある。そんなところも料理が好きな理由の一つです。

|「塩蔵わかめ」だから、味が決まる

乾燥、塩蔵、そして春先の一瞬だけお目見えする生わかめ。
色々なパターンで試した結果、炒めものには「塩蔵わかめ」がもっとも味・食感共においしく仕上がることがわかりました。

乾燥わかめは、それ自体に塩気がないので味がぼんやりします。
生わかめは、そもそも手に入る地域・時期が限定され、食感がふにゃっと柔らかすぎるのです。

また、炒めものをする時にこの上なく便利なのが「にんにくのオイル漬け」。ストレスフリー、大事です…!

では、さっそくレシピをご紹介しますね!

◆材料(作りやすい量)

塩蔵わかめ 50g
桜エビ 3g(大さじ2)
にんにく 5g
しょうが 15g
ごま油 大さじ1
しょうゆ 小さじ1

◆作り方

まず、塩蔵わかめ50gの塩を洗い流し、水に5分浸けて戻します。
その後食べやすい長さに刻みます。

乾燥・生わかめだと塩気がないため調味料の味付けが変わってしまいます。
ぜひ、塩蔵わかめを使ってくださいね。

フライパンにごま油大さじ1
みじん切りのにんにく5g・しょうが15gを入れて、弱めの中火で熱します。

にんにくの香りが立ったら、わかめと桜エビ3g(大さじ2)を加えて、20秒ほどザッと炒めます。
色が変わるとか見た目の変化はないので、混ざったなと思ったら次の工程に進んでください。

最後に、しょうゆ小さじ1を加えて、全体に味をなじませるように10秒ほど炒めたら完成です。冷蔵で5、6日保ちます。

驚くほどごはんがすすむし「あぁ、なんか体がとっても悦んでるよねぇ…!」と地味ながら抜群の滋味を味わえます。

ごはんのお供として。お弁当にも◎
お湯で割ってお手軽「わかめスープ」にしちゃうのもアリです。

▼他にも「わかめのおかず」あります

|10年経てば、何が起こるかわからない

ここまで読んでいただきありがとうございました。

10年経って、ようやくこのレシピをお披露目できました。
10年経って、白血病は寛解キープ。
10年経って、埼玉で大学の事務をやっていた人が、香川で料理家として暮らし、もうすぐ本を出すことに。

人生って、何が起こるか本当にわからないものですね。

作ってくださる方がいらしゃれば、コメントで教えてもらえたら、とっても励みになります。

発酵調味料・旬ごはんの食材別レシピ索引、作りました。今日のご飯作りにお役立ていただけたら幸いです。


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