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アーティストになりたい

「あなたはアーティストじゃないんだね」という友人の言葉が今も心に残っている。時折ずきりとする。


アーティストってなんだろうか。

アートにはいろんな形があるし、絵画とか、音楽とか、わかりやすい「アート」をやっている人じゃなくても、「生き方がアーティストだなあ」と思う人もいる。


冒頭の言葉は、私がその友人と芝居を作っているときに放たれた言葉だった。具体的な出来事は忘れてしまったけど、私が作品の内容よりお客さんにどう思われるか、とか、日程的にそれは難しいんじゃないか・・・とか、そういう意見を言った時に言われたんだと思う。

演劇は「総合芸術」なんて呼ばれるアートで、それをやっているのに「アーティストじゃない」と言われたことは少なからずショックだった。


でも、彼女が私に対してそう言ったのも理解できる。

私はすぐに人の目を気にするし、急にアフリカに行ったりインドに行ったりするわりには「一般常識」とか「世間」みたいなものの存在がまだまだ自分の中にこびりついているのを感じる。

それに、団体の中にアーティストしかいなかったら、やはり成り立たないものが沢山あるんだろう。


それでも、私はアーティストに憧れてしまう。


私が思うアーティストは、「自分の感性を何よりも大切にしている人」。


それはやはり、物理的な作品づくりとか、今私がやっているような身体表現に留まらず、

日常のあらゆる場面で、他人の評価より自分の感性を大切にするような生き方をしている人。

自分の感性を押し殺し続けると、どんどん見つけづらくなってしまう。
自分が本当は何を感じているのか、自分でわからなくなってしまう。
だから、根っからのアーティスト気質とは言い難い私は、意識して自分の感性を見つけてあげる必要がある。


画家が「この絵、どう思われるかな。売れるかな。」って思いながら描いた絵は、きっと全然面白くない。

人生だって同じなんじゃないかな。

って思うんだな。





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