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数年ぶりに登校した長男。

小学2年の3学期から本格的に不登校になった長男のナツが、なんと、久しぶりに学校に行った。

まぁ、文字通り「行った」だけで、教室には行かず、クラスメートにも顔を合わせず、勉強をした訳でもなく、身体測定をしたのみで給食すら食べずに下校した訳なんですけどね(笑)

それでも、学校に足を運んだ事には違いないし、余りにも久々でもあるし、一応「不登校の親として思うこと」なんてマガジンも作ってる以上は、これは触れておくネタだよね…?という訳で特筆すべきことはないけれど記しておこうと思います。

※特に誰かのお役に立てる情報や、学びのある話は特にないかも知れませんが、ご了承をば。

久々に登校した日の前後の動向。

さて、3年以上も不登校だったナツが、なぜ行ったのか?

気になる人もいるかも知れないので、前後の経緯というか動向をありのままに書かせて頂くと、次の通りです。


まず、新年度が始まるといっても、我が家のナツはどこ吹く風よ、当然のように行く気配なんてありませんでした。

親も親で、行って欲しいだとか行かせようだとかいう気持ちも別に無いのですけどね。

提出書類

ただ、本人の意思がどうであれ、学校に提出すべき書類というのは山のようにあるモノで、とりあえず親が受け取り持ち帰った20枚以上の書類群と向き合いながら、新学期初日の前夜、ボクは提出書類の記入や確認を行いつつ、片っ端から処理していました。

身体測定

そんな中、書類の中に直近1週間のスケジュール表があったので見ていたら、そこには「身体測定」の文字が。

あぁ・・・そういえば不登校になって以降、彼は身体測定なるモノも受けてないしなぁ?
と思ったので、軽い気持ちで声を掛けてみたんです。

ボク
「ねぇねぇ、ナツ。
明日、新学期の初日な訳だけど、行ってみたりする気、あったりする?勿論ない?(笑)
なんていうか、小学校最後の学年だし、クラス替えもあったし、クラスメートの面子や先生の顔ぐらい知っておくのも良いかなーと思うけどどう?
てゆか、学校に持っていって提出しなきゃなんない書類とかもあるから持っていくついでに。
あぁ、それと明後日に身体測定もあるんだけど、授業はともかく身体測定とかどーかなーと思ってさ。
まぁ〜いきなり皆に混ざるのはハードル高いだろうし、それなら初日に顔出しておくと明後日(身体測定)も少し行きやすいかなーとか思ってさ。
無理そうなら別にいいけど、どう?」

その時の彼は、「う〜ん」と言ったまま少しの間立ち止まって沈黙し、行くのか行かないのかは言及しないまま隣の部屋に消えていきました。

完全に行く気がなければいつものよに即答しそうなものだけどな?と少しだけ気になったけどその時はそれで終わりました。

自己紹介

そしてその後もボクは書類を順に片付けていたのですが、今度は「自己紹介カード」なるもの(おそらく初日の学活で使う為の紙)があったので、再びナツに声を掛けました。

ボク
「何か書類の中に『自己紹介カード』ってのがあるんだけどさ、ナツは自己紹介なんて、たぶん苦手だよね?」

ナツ
「うーん。あんま仲良くない人とかの前で話すのとかは、苦手。」

ボク
「だよねー。ところでナツはさ、初対面の人と話すのも、人前で話すのも苦手だと思うんだけど、自己紹介ってね、実は『ボクは初対面の人と話すのが苦手です』とか、『人混みが苦手です』とか、実はそんなんでもいんだよね。
 無理して自分の良いとこアピールしたり、仲良くしてねなんて媚びたり演じたりする必要もないし、気合い入れる必要もないんよな。
 逆に、「ボクはこういう事をされたら嫌だ」とか、苦手なことを伝えるのでもいんだよね。
 要は自分の気持ちとか考えとか、自分がどんな人間かを知って貰う為にするものだから、例えば嫌に感じることや苦手なことを予め知って貰えたらさ、それをされる確率が減らせる訳じゃん?
 でもってね、これがパパの本音なんだけど、自己紹介は一生使う機会があると思うから、明日の学校とかはどうでもいいけど、自分の気持ちや考えを正確に伝える能力は練習したり身に付けといて絶対に損はないと思ってるんだよね。

いつもの事だけど、変に説得する気はなくて、素直にボク自身の気持ちを伝えた上で、どうするかは彼自身の返事を尊重しよう、そんな気でいました。

実際に、自己紹介の内容を考える事は自分の好みや長所や短所を知ることにもなるし、そうして自己分析を行う事は一生役に立つと思っています。

また、そういった自己分析に繋がる大切なこと、希望や思いを伝えることの大切さ等も伝えたいと思いました。

そして、最後に「学校に行く行かないはともかく、自己紹介の練習は絶対に今後の人生でも無駄にならないから、書いてみない?提出に関してはパパが代わりに持って行ってもいいから、明日の登校は考えなくていいから。」と誘ってみた。

そしたら、時間も結構な夜更けに差し掛かっていたけれど、意外に抵抗もなく椅子に座ると、何やら紙に向かってペンを手にしました。

おー、珍しいな。

正直にそう思いつつ、その後も楽しい感じで軽く声掛けしながら(実際に隣でペン持って悩んでる姿が久々で楽しかったのもあり)、筆が進まないのを見て一緒に考えたりしながら、せっせと自己紹介カードは完成させ、前夜は眠りにつきました。

※完成版の写真を撮っておけば良かったなぁ、と少し後悔。結構ステキな表現だったのだけれど。

安定の休み。意外な展開。

そして迎えた翌日(初日)。
せっかく書いた自己紹介カードだけど、やはり登校して持参する気にまではならなかったようで、学校は休みました。
(自己紹介カードは、新しい担任への挨拶も兼ねてボクが届けに行きました。)

そして、行かなかった事は特に驚きも落胆も無かったので、何となく「今日行かないなら明日(身体測定)もやっぱり行かないかな〜」と思っていたら、夜に意外な展開が待っていました。

ボク
「一応聞くけど、明日の身体測定どーする?
 もし行こうかなって気になったり、行く気はあるけど教室がキツイとか、友達に顔を合わせるのがキツイとかだったら、身体測定の四時限目まで保健室で過ごせないかとか、パパから先生に相談したり、何か相談とかあれば力になるよ?
(たぶん行かないんだろうけど…)

ナツ
「うん、行こうと思ってるよ」

ボク
「ん?あ、そーなん?分かったー。(ぉお!?っ!?マジで?)
んじゃ、朝一緒に出ようか。教室はキツイわな?保健室で過ごせないか話してみよか?」

ナツ
「うん。」

という訳で、2日目は身体測定を受けに、何と数年ぶりに登校するというではないか。

次男も不登校街道

話を中断するようですが、実は我が家ではら2年生になった次男もまた、昨年の入学してすぐに行きしぶりが始まり、隔日登校になり、昨年度の3学期から不登校になっていました。

なので、長男のナツだけでなく次男のミツについても、初日から既に、行くか行かないかの意思確認を行っていた訳ですが、そもそも不登校に縁がない家庭であれば、きっと学校なんて行って当たり前のモノだし、「明日学校どうする?」なんて行くかどうかを聞いたりもしないんだろうなぁ〜なんて事を思ったり。

そして、こちらも同様に山程の書類を記入していたのですが、ぶっちゃけ思うんですよね。

教科書の名前なんて書く意味あるか?とか、
給食費の納付誓約書とかどうなん?とか。

そんなこんなで1つ1つ確認しながら処理しつつ、みっきーにも聞いてみたんです。

そしたら、

ミツ
「行かずにゲームしていたい宣言」

との即答を頂きましたので、
初日は休みが早々に確定しました。

ただ、2日目は久々にナツが登校するということだったので、伝えてみたらこんな回答が。

パパ
「ナツと一緒に登校できるのとか、多分もう一生ないかもだよ?どう?入学直後に校門まで付き添って貰った以来じゃない?笑
あ、それとナツの身体測定は四時限目だから、昼で帰るけどその場合の給食どうする?」

ミツ
「んじゃ行く!で、お昼食べずに一緒に帰る!」

うん、そうか。
かくして2日目はなんと2人とも登校することに。

理解ある担任

ちなみに、担任は2人ともに理解ありそうなステキな男性教師で、こちらの事情や話も丁寧に傾聴してくれて、ではこうしようかと相談に応じてくれました。

教室に行くのはキツイので保健室で過ごさせて貰えるかについては、身体測定が保健室なので難しいと、考えてみればそりゃそうかの答えで難しいと言われたのですが、空き教室を確認してくれた上に、何とナツだけ1時限目にやってくれることに。

今度は兄と帰れるならの条件で登校した次男はどうするかとなり、今度は次男と担当に相談に行って、結果的には2人とも1時間目終わりに合流して帰ることに。

2人の担任の先生は、共に柔軟で、また丁寧に声を聞いてご対応頂けたのが嬉しかったです。

かくして、小2から不登校だった長男のナツは、4年ぶりに登校したのでした。

最近の彼の様子

実は一連の投稿の前から、最近は何となく雰囲気に変化してるよな気はしていました。

フリースクール行くとか学習ツール使うとか、目に見えるような大きな変化までは行かずとも、変化する事があってもいいかな程度には、何らかの刺激を受け入れようとするよな雰囲気?を感じていたんですよね。

それで滅多にしない登校の呼び掛けなんかもしてみた訳ですが、正確な心の内までは分かりませんが、たぶん彼の中では明らかな変化ぎあったのだと思います。

ボクとしては、親としては今も学校に行く行かないはどちらでも良いのですが、彼自身の中から湧き出てきたモノが何かあるのなら嬉しいなと思いました。


※追記※

この記事の内容は、まとまった時間が取れなくて投稿した日(4/12)の夜から少しずつ書いてたのですが、今日までの間にもう一つの変化がありました。

実はその4/12の夜に、何となく偶然の流れからですが夕食の後に家族皆で一緒に「学びタイム」を始めようかとなったところ、特に抵抗もなくテーブルについて一緒に勉強を始めたのです。

今日で4日目。
いつまで続くかは分からないし、仮に終わってもいい。
ただ、彼の中では確実に何かの変化があった事だけは間違い無いと確信しているし、そんな彼をただ応援して行こうと思う。

そんな、取り止めもない報告でした。
かしこ。

過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。