見出し画像

遺書No.724 譲り合いの精神。

※この記事は2004年7月6日から2009年7月5までの5年間毎日記録していた「遺書」の1ページを抜粋して転載したものです。

----------------------------------------
2006.7.1
----------------------------------------

最近、スパムメールとかやたら多くないですか?
詳しくは俺知らないんですけど。
実は今日も来たんですけどね?

件名:「佳織です」

 
・・・パっと見が「住職です」に見えて、
マジメにどこの寺だよと思いました・・・。('A`)




こんばんわ、みーくんです。




社会問題を提起しよう。
「お年寄りを大切にしよう」は偽善じゃない。
昭和の奇麗事でもない筈だ。

しかし今日は、
各々の価値観というものをね、
再考せねばなるまいよ?という必要性を考えた。

今日は仕事で桜木町に行ったんですけどね、
例によって電車を利用した訳なんですよ。

そしたらですね、
電車の座席はほぼ埋まり、
車内には立っている人がちらほら。

俺はドア横に立っていた訳だが、
すぐ隣の座席の前には、
男性1人、女性2人のハイキング帰りのような、
高齢者と思わしき3人組が立っていた。

こちらに背中を向けているから、
時々見える横顔で判断するしかないけども、
おそらく60代後半から70代前半頃か?

彼らの目の前の座席には、
若者2人と、50代位の女性1人が座っている。

若者は2人とも茶髪、
1人はサングラスをしていた。



この人達に気づいたのは、
この高齢者組の男性が、



「最近の若い者は年寄りを立たせても平気なんだから」


「ちょっと前は罪悪感からか寝たふりをしたもんだが、最近じゃ寝たフリもしないからふてぶてしい」



などと、かなり大きな声で話しているのが耳に入ってきたからだ。

どうも自分の前にいる若者に席を譲らせて、
女性2人を座らせたかったらしい。

ここまで嫌味っぽく言われると、
全く関係ない第三者の俺でもさすがに気分が悪い。

その時、
サングラスの若者が口を開いた。



「あんたたちさぁ、
山は歩けるのに電車では立てないの?
それっておかしくない?
遊んできたんだろ?
こっちは今まで12時間労働してきた帰りなんだよ。」



「大体さぁ、俺が2週間で1回しか休みなく働いてるなんて知らねぇだろ?
見た目で適当な事言うんじゃねーよ。」



「そもそも俺みたいなヤツが土日も働いてさ、
アンタ達の年金を作ってやってるんだって分かってる?
俺があんたみたいなジジイになったら年金なんて貰えなくて、優雅に山登りなんてやっていられないんだよ。」


「とにかく座りたかったらシルバーシートに行けよ!」





若者は、一気にまくしたてた。

後半の年金どうたらってのはともかく、
それ以外の部分は、俺でも同じように感じていた部分なので、思わずよく言ったと手を叩きたくなったくらいだ。

ただ彼の生活ぶりが自分を見てるようで多少複雑な気分ではあったが・・・

とにかくね、ケースバイケースではあるけど、
実際に自分の状態と相手によっては、
「譲る必要なんてないだろ」と思うような状況ってありますよね。

皆さんはないですか?

ぶっちゃけ俺は同じような事を言われた経験が、
一度や二度ではないんだよね。

あぁ、シチュエーションはそれぞれ違うけど、
構図的に同じという意味でね。

そもそも、あからさまに【譲れよオーラ】を出す人なんてそんなにいるもんじゃないと思うじゃない?
でも俺はそういうシチュエーションによく遭遇するのよ。
滅多にないよねってやつに。

てゆか、そもそも口に出すか出さないかだけで、
人を見かけで判断したり、
自分の価値観だけであたかもそれが社会正義ですと言わんばかりの強気な態度に出るヤツって、実際に沢山いるじゃないですか。

どうかと思うよね。

一般大衆というか「多数派にとっての当たり前」を正義と思い込んでるヤツらが嫌いです。

少数派の人達の視点や考え方こそ大事にする社会じゃないと、住みにくいし生きにくい世の中になってくと思うんだよね。

譲り合いの精神とかいうけど、
譲れの精神であるヤツに言われたくない訳よ。


----------------------------------------
2022.7.8
毎日遺書を書き始めた当時724日目の投稿内容。


この記事が参加している募集

多様性を考える

過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。