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"やらなかった後悔"が一番デカい―『THE POWER OF REGRET』| 本から1つだけ取り出すレビュー①

「これまでの人生で最も後悔していることは?」と訊かれたら、皆さんはなんと答えますか?

私は人から否定的な評価を受ける可能性を恐れて、自分のしたいことを行動に反映しないでいたことです。
友だちになりたい人から拒絶されるのが怖くて自分からアクションを取れず、誰でも発信できる時代にSNSもほぼ見る専になっていました。
キャリアもそのときに考えられる最も安全なものしか選択しませんでした。

『THE POWER OF REGRET』という本は、自分の後悔とうまく付き合い、よりよい未来を作るための方法を科学的・統計学的に検証した本です。

めちゃくちゃいい本で、人に教えたくなるポイントは山ほどあるんですが、「強いて1つだけを選ぶとしたら」という最重要ポイントだけ今回は書いていこうと思います。


人間が最も強く抱く後悔は「勇気に関わる後悔」

この本によると、人間が持つ後悔には4つの種類があるといいます。

・基盤に関わる後悔
・勇気に関わる後悔
・道徳に関わる後悔
・つながりに関わる後悔

それぞれを噛み砕くと、

・グータラしすぎた後悔(特に貯金・教育・健康に関連)
・やらなかった後悔
・やっちまった・めっちゃ他人に迷惑をかけた後悔
・あいつと~できなかった後悔

といった感じでしょうか。

この中で人間が最も引きずりやすい後悔は、勇気に関わる後悔(やらなかった後悔)なのだそうです。

人間は「あるべき自分」になろうとしなかったことよりも「ありたい自分」になろうとしなかったことのほうが3倍近くも多く後悔するというデータもあるそうです。

mustよりもifに苦しむ

基盤にかかわる後悔と道徳に関わる後悔は、たいてい義務を果たさなかったことで起きます。これらはあとで修正が効くことも多いですし、完全にはやり直せなくても埋め合わせの行動によってある程度赦されたような気になれます。

対して、勇気に関わる後悔は行動しなかったことで機会が失われたことによって生まれます。
「リスクが」とか「私には向いてないから」とか言って機会を手放し、そのときは「これが最良なんだ」と自分を納得させて事を収めます。
しかし、あとからじわじわと(場合によっては何十年も先になって)「もしあのときの誘いを断らなければ」、「もし自分の好奇心に素直になっていたら」、「もしあのとき勇気を出して行動していれば」と、あったかもしれないifの世界線を想像して苦しむようになるんですね。
※本の中ではifの世界線を想像することを「反実仮想」と書いています。

ギャルゲやラノベを読む人はわかると思いますけど、平行世界が絡む話ってノーマルエンドや現行世界はたいてい不完全燃焼だったり、死ぬほど苦しい終わり方をしますよね。
ギャルゲなら学習した後悔を持って過去の時間をロードすれば完璧なルートに乗り換えることができますが、私たちの生きる世界はどうしても失われた機会を取り戻すことができません。

【結論】やらなかったら後悔すると知ったら、やるしかない!

やらなかったことを最も後悔すると教えられたら、今やりたいと感じたことを全部やるしかなくなりますよね。

私はこの本を読んで友だち作りを頑張ろうとか、noteを始めてみようとか、プログラミング始めてみようとか思えて、実際に行動できるようになりました。

でも、これから行動が増えるにあたって別の後悔が増えるかもしれません。また、過去に作ってしまった後悔に苛まれることもあるでしょう。

この本ではご紹介したこと以外にも、

・後悔という感情がある理由
・私たちに後悔が必要な理由
・後悔を認めて前に進む力に変える方法
・etc…

について書かれています。興味が出た方はぜひ購入して読んでみてください。

まあ、結局のところJUST DO ITってことですね。私はadidas派ですが。


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