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東北地方の熊野神社と熊野信仰

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名取熊野三社や名取周辺の歴史・伝説の考察。羽黒から熊野へ、旭から名取老女へ、日本海から太平洋を繋ぐ。
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2021年5月の記事一覧

高舘山を歩く③熊野那智神社からゆりあがった観音様へ

高舘山を歩く③熊野那智神社からゆりあがった観音様へ

熊野神社ご先祖様のお墓山頂につくと、勧音堂(紹楽寺)があります。

奥州札所三十三観音霊場の1番で、
現在、観音様は下の紹楽寺にあります。(後で)

現在は杉林を伐採して、まるみえになってます。

観音堂の向かいの山中に、板碑の石碑が6体ほど、ひっそり置かれています。

かつては物響寺があり跡地になっているものの、竹林だけが残る静かな場所。中央の碑が、大日如来のキリーク。(右)

名取老女が大日如

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高舘山を歩く②本丸から那智神社へ

高舘山を歩く②本丸から那智神社へ

名取の地理
山路には岩盤が隆起した地層がみられます。

紀伊半島は、3つの地質体からなる大地が、プレートの沈み込みの影響を受け、黒潮に突き出す形で隆起をした地域です。

そのため、険しい山と大海原が隣り合うという位置関係にあり、大きな岩盤のうえに紀州熊野信仰が広まった理由のひつとに、地質が大きく関係しています。※南紀熊野ジオパークより

名取の高館層は、流紋岩・安山岩・玄武岩の溶岩及び火山角礫岩・

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高舘山を歩く①名取の板碑など

高舘山を歩く①名取の板碑など

麓の板碑熊野三社のひとつ、熊野那智神社が鎮座する山を
「高舘山(たかだてやま)」と言います。

数年前になるのですが、
研究会で散策したコースをご紹介します。

ガイドは、名取熊野古道逍遙会の小野さん。

新しい鳥居になった熊野那智神社遥拝所からスタート。
ここから高舘山の全容が見えます。

小野さんいわく「前方後方墳」ではないか、と。
であれば、県内では最古の古墳になる!?

高舘山は、標高20

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