【詩】「Laplace」
その靴音に耳を澄ます
響きで君の調子が分かったつもり
まだ夜にもなってない時間
電車は一本やり過ごすことにした
確か次はガラガラだ
その表情をただそっと観る
翳りで君との逢瀬は切り上げた
まだ夜には程遠い時間
僕のサーカスは始まってもいない
広場は空っぽなままで
日が変わりそうだ
誰か言ってたよな
全ての物理的な現象を計算できれば
未来は分かるんだって
「全て」なんて一言で片付けられるなら
苦労なんてしやしないよ、と毒づきながら
それでも苦笑いしながら
成果のない家路を辿る
まだまだ夜とは言えない時間
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