![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/30215063/rectangle_large_type_2_095c6e74da32d32677f0b01ab56dbb36.jpg?width=1200)
古いカメラレンズを売買する(1)
このnoteはカメラ転売のノウハウ話ではなく、手元にあるカメラ・レンズにとっての良い引継ぎ先(買い手)を見つけるための、初歩的なアドバイスを書いたものです。カメラ初心者の方向けの記事です。
過不足もあるとおもうので、適宜修正するか可能なら連載してみたいと思っています。
私の趣味の一つは、古いカメラやレンズで写真を撮ることです。2000年頃からカメラ趣味を始めて、オークションやフリマサイトでレンズを売買してきました。年齢を経てレンズへの嗜好も変わリ、本当に必要なものだけを残すようにしたいと思い、ここ数年で久しぶりに売買を再開しています。
そんな中、最近は在宅時間が長くなって家の片づけをした方も多いようです。フリマサイトで、親族から譲り受けたのではないかと思われる古いフィルムカメラ・レンズの出品を見かけるようになりました。
そういう出品者さんの商品説明を読むと、おそらく10代、20代(もしかして30台も?)の、フィルムカメラを触ったことのない人が多いかな、という印象です。そう思う理由は商品説明にあって、多くには決まったフレーズがが含まれています。
知人から譲り受けました、写真で判断してください、現状渡しです、ジャンクです、質問には回答できません(もしくは時間がかります)
といったものです。でも、その割にはお値段が結構強気なものもあります。もしかしたらお金になるかもしれない、という動機でしょうか。
ただ、それでは買い手がつかないことも多いのではないでしょうか。ご本人は知らずに付加価値の高い機材を出品しているのに、ある意味の「投げやり」な売り方であるがゆえ、これは!と思う商品を見つけても出品者さんが全く説明できないために、購入の判断ができなかったことが何度かありました。
ご自分で十分に説明できないカメラ機材を売却したい場合、このnoteを読んでもらうより全国チェーンでどちらの街にもあるようなカメラ屋さんに買い取ってもらったほうが簡単です。ただし、このnoteが対象とする昭和のものなどや故障したものは査定の結果お金にならない場合もあるでしょう。
一方で、フリマやオークションのユーザのなかには、そういう一般には商品にならないレンズに価値を見出す人も少なくありません。売れないから廃棄するのは、カメラやレンズにとってもかわいそうです。
ちなみに私はカメラ屋さんではなく、カメラ業界とも無関係な会社員です。
レンズは商品写真が大事
私のような「カメラおじさん」が見るのは、まず商品写真です。
もちろん説明文は読みますが、正直あまり当てにしていません。転売のプロはいいことばかり書く人もいますし、どこかで教わったテンプレ文章らしきものも見られます(パクられたこともありますね)。また本当の素人な方は「何もわからない」とおっしゃいます。知識を持ったカメラ趣味の方やカメラ屋さんとわかる出品者以外は、失礼ではありますが説明は当てにはしていません。
まず、付属品は外して撮る
先日、レンズの「キャップ」を付けたままの商品写真を見ました。レンズの売買を見て15年くらいですが、これは衝撃的なことです。これでは、サングラスをかけて証明写真を撮るようなもの。
当たり前ですが、レンズのキャップは外して撮りましょう。
ただしどのレンズにもキャップは必須なので、商品に含まれていること自体はプラスになりますから、商品写真のどこかには含めましょう。
下の写真では、前と後の両方ともメーカーオリジナルのキャップがそろっていることを見てもらうために並べてあります。
キャップの次は、「フィルター」がついていたら撮影時は外しましょう。レンズの前面にはねじ込み式のフィルターが装着されている場合、買う側からすればそれは(よほど新しいとか高級なものでない限り)商品のうちには入らないと考えてください。
上で書いたキャップと同じように、レンズの状態が分かりにくくなってしまうのです。
ただしフィルターを付けていることには例外的な利点もあって、新品で買ったときから装着していたことが事実なら、セールストークになります。つまりレンズが保護されて傷がついている可能性が低いというアピールになります。
レンズ(ガラス)の写真を撮る
カメラの命はガラスの状態です。レンズの商品写真を撮る際は、できるだけ画面いっぱいに写しましょう。買う側の視点では、その写真をさらに拡大してガラスの状態を判断することもあります。カメラのレンズの状態を説明する言葉、たとえば「キズ、クモリ、カビ、バル切れ(バルサム切れ)」などが説明できない場合は、商品写真に力を入れることを強くお勧めします。
分かったようなふりをして、無理な文章説明をしないことです。
後ろ側の写真を撮る
正しく言えばマウント側といい、カメラに装着する側です。レンズの周囲に金属の輪で囲まれていると思いますが、ここも細部を撮影しておくといいです。
詳細な写真を出していれば、どのくらい使われたものか、長年しまわれていたお宝ものなのか、あなたが分からなくとも買う側にはある程度判別がつきます。下の写真にもいろいろな溝やピンなどが見えますが、これらが判断の手掛かりになることもあります。
キズはできるだけ詳しく撮る
売る側としては隠したくなるものですが、隠さずに写したほうが得です。買う側から見れば致命的なものか、機能上影響のないものかを判断できますので、売れる可能性が上がることもあります。
たとえば、レンズの前面に傷がついていると致命的に思えますが、実際には写りに影響のない場合もあります。そういう傷の情報を写してもらったほうが買う・買わないを判断しやすいのです。
ここに掲載した写真は、iPhoneのカメラアプリで撮っています。
最後に
とりあえず、最初の準備は写真です。よくフリマの指南書(サイト)には、「写真が大事」といわれていることと同じです。
・付属品は取り外して撮影しましょう
・ガラスの状態は詳しく撮りましょう
・マウント側(カメラ側)も参考になります
・傷の状態は恐れずに出しましょう
次回は、説明文によく出てくる「ジャンク」という言葉を買う側がどう判断するか、でも書いてみますか。
宜しければ、サポートいただければ幸いです。 より良い記事を書くための調査に励みます。